英語に接する機会は昔に比べて圧倒的に増えており、街中で外国人の方と出会うことも珍しくありません。外国人の方から声をかけられることも多くなっています。海外旅行をしなくても、インバウンドで日本に来ている外国人から話しかけられるかもしれません。そんなときにスムーズな受け答えができるようになるには、あらかじめ英語力をある程度身につける必要があります。

そこで今回は、日常英会話でよく使われるフレーズをシーン別にご紹介します。基本的な挨拶やお決まりの質問などをまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

日常英会話でよく使うこのフレーズだけは覚えておこう!

日常会話は挨拶から始まり、そのあと質問に受け答えしたり、気持ちを表現したりするのが一般的です。このとき最初の挨拶まではできても、そのあとのフレーズがわからず会話が続かないこともあるかもしれません。こうしたトラブルを防ぐには、あらかじめ日常英会話でよく使われるフレーズを覚えておくことが大切です。

挨拶をするとき

挨拶をするとき

日常英会話の出だしとなる「挨拶」のフレーズには、主に以下のようなものがあります。

調子はどうですか?

代表的な聞き方として、
Aさん
How are you?
訳)調子はどうですか?

がありますが、仲のよい間柄であれば “How’s everything going?” “How’re things going?” “What’s up?”でも問題ありません。everything「万事}、things「物事」を主語にして聞く聞き方もあります。

なお、相手に「調子はどうですか?」と聞かれたときの返事には、
Aさん
I’m fine.
訳)よいです。

Aさん
Not bad.
訳)悪くないです。

Aさん
Same as usual.
訳)いつも通りです。

Aさん
I couldn’t be better.
訳)絶好調です。

などを使うのがベストです。

最後の “I couldn’t be better.”は日本人はほとんど使わないですが、英米人でエネルギッシュな方が使う場合があります。「これ以上いいことはあり得ない」という意味で、「絶好調!」と言いたい時に使える表現です。絶好調のときに使ってみたいですね。

久しぶりだね

知人・友人と久しぶりに再会した場合は、
Aさん
Long time no see.
訳)久しぶり。

Aさん
It’s been a while.
訳)久しぶりですね。

を使いましょう。

なお、再会を喜ぶときは
Aさん
Nice to see you again.
訳)またお会いできて嬉しいです。

久しぶりに再会して調子を尋ねるときは
Aさん
How have you been?
訳)元気にしていましたか?

を使うのがおすすめです。

また今度ね

お別れの際に使用するフレーズとしては
Aさん
See you next time.
訳)また今度ね

が一般的ですが、このほかにも親しい間柄では、別れ際にこういう表現をよく使います。
Aさん
See you soon.
訳)またね。

Aさん
Bye bye.
訳)バイバイ。

もし、次にいつ会うか具体的にわかっている場合には、こう言います。小中学生でも、別れ際のあいさつで「また月曜ね」「また来週ね」と言っているのを聞いたことがあります。それを英語にすると、こんな感じです。
Aさん
See you on Monday.
訳)また月曜日に

Aさん
See you next week.
訳)また来週。

のように、その週や日をプラスするのがおすすめです。

なお、”Good bye” は別れの挨拶としては強めの表現になってしまうので、日常的に使うのはあまり望ましくありません。

自己紹介をするとき

自己紹介をするとき

自己紹介をするときは、まず名前を名乗ります。ビジネスシーンでは「Hello, my name is ○○(名前+苗字).」でOKです。プライベートシーンで自己紹介をするときは「Hi, I’m ○○(名前).」を使いましょう。なお、どちらのシーンでも初対面で挨拶をする際は、
Aさん
Nice to meet you.
訳)初めまして。

も一緒に使うのが望ましいといえます。

相手の名前を聞くときは、
Aさん
May I have your name?
訳)お名前をお伺いしてもいいですか?

を使うようにしましょう。”What’s your name?” は ダイレクトすぎて、”Good bye.”と同じく強めの表現になってしまうので注意が必要です。

相手について質問をするとき

会話には質問がつきものです。「出身地」や「趣味」「職業」「年齢」を尋ねる際のフレーズには、たとえば以下のようなものがあります。

どちらの出身ですか?

出身を聞くときは、
Aさん
Where are you from?
訳)どちらの出身ですか?

を使うのが一般的です。ただし、会話のなかで住んでいるところを聞く際は、
Aさん
Where do you live?
訳)どこに住んでいますか?

Aさん
Do you live around here?
訳)近くに住んでいるのですか?

が適していることもあるので、うまく使い分けるようにしましょう。

趣味は何ですか?

相手の趣味を尋ねるときは、
Aさん
What do you do in your free time?
訳)空いている時間は何していますか?

を使いましょう。「hobby=趣味」と認識している方もいるかもしれませんが、「hobby」はスキルを必要とするものを指します。そのため、趣味を聞きたいときは「hobby」は使わず、上記のように「空いている時間は何していますか?」と問うのが望ましいといえます。

空いている時間にやっていることは、おそらく趣味でしょうから、相手の趣味を聞くときにはこの表現が使われるのですね。

職業は何ですか?

職業を尋ねる際は、
Aさん
What do you do for a living?
訳)どんなお仕事をされているんですか?

を使いましょう。親しい間柄であれば
Aさん
What is your job?
訳)仕事は何?

でも問題はないものの、海外ではあまり一般的ではないようです。そのため、”What do you do for a living?” を覚えておくことをおすすめします。

おいくつですか?

年齢を聞くときのフレーズとして
Aさん
How old are you?
訳)何歳ですか?

が広く知られていますが、これは海外では失礼にあたってしまうことも。そのため、年齢を聞きたいときは
Aさん
May I ask your age?
訳)わたしはあなたの年齢をお尋ねしてもよろしいでしょうか?

を使うのが無難です。

気持ちを表現するとき

日常英会話で自分の気持ちをスムーズに伝えるために、「嬉しいとき」「悲しいとき」「驚いたとき」に使えるフレーズも覚えておきましょう。

嬉しいとき

嬉しい気持ちを表現するときは、「glad.(嬉しい)」「pleased.(喜んで)」「happy.(幸せ)」などを使用しましょう。このほかに、
Aさん
I am so happy for you.
訳)わたしも嬉しい。

Aさん
I’m glad to hear that.
訳)それを聞いて嬉しい。

などのフレーズも使えます。

悲しいとき

悲しみを表現するときのフレーズには、たとえば「sad.(悲しい)」「gloomy.(憂鬱)」「unhappy.(不幸)」などがあります。主語を明確にして表現する際は
Aさん
I’m sad.
訳)わたしは悲しいです。

を使いましょう。

驚いたとき

驚いた気持ちを表現するときには、主に「surprised.(驚いた/びっくりした)」が使われます。

なお、日本でなじみのある
Aさん
Oh my God!
訳)なんてことだ!

は、使用を控えるのが無難です。というのも「God」は「神」を表しており、一部では神の名を容易に出すのはよくないと考えられているのです。そのため、もし「Oh my God!」を使いたいのであれば
Aさん
Oh, my goodness!
訳)あらまぁ!

Aさん
Oh my gosh!
訳)おやまぁ!

を選ぶのが賢明といえます。

質問・頼みごとをするとき

質問・頼みごとをするとき

買い物時・外食時には、店員さんに質問・頼みごとをすることが多くあります。以下でご紹介する定番のフレーズを押さえて、実際の場面で役立ててみましょう。

買い物をするとき

買い物をするときによく使うフレーズは以下のとおりです。

すみません、○○を探しているのですが…

探しものが見つからないときは、
Aさん
Excuse me. I would like to buy some ○○(商品). Where are they?
訳)すみません。○○を購入したいのですがどこにありますか?

を使いましょう。

もし店員さんから
Aさん
Can I help you find anything?
訳)何かお探しですか?

と聞かれたときは、「look for(探す)」を使って「I am looking for ○○(商品).(○○を探しています)」と伝えるのがおすすめです。

これはいくらですか?

商品の値段を尋ねるときは
Aさん
How much is this?
訳)これはいくらですか?

を使いましょう。このほかに、
Aさん
How much are they?
訳)それはいくらですか?

Aさん
How much is it?
訳)いくらですか?

を使うことも可能です。複数のもの、例えばくつなどの場合は、How much are they? を使うといいですね。

これをください

購入希望の商品を店員さんに伝えるときは、
Aさん
Please give me this one.
訳)これをください。

または、

Aさん
I’ll take this one.
訳)これをいただきます。

というフレーズを使いましょう。

別のものも見せてもらえますか?

Aさん
Could you show me another one?
訳)ほかのを見せてもらえますか?

または
Aさん
Please show me another one.
訳)別のものを見せてください。

を使うことで、別の商品を見せてほしいという旨を伝えられます。なお、具体的な商品名を出す際は “another one” を商品名に言い換えましょう。

レストランに行ったとき

レストランに行った際によく使うフレーズは以下のとおりです。

おすすめは何ですか?

料理や飲み物のおすすめを尋ねたいときは、
Aさん
What do you recommend?
訳)おすすめは何ですか?

を使いましょう。また、
Aさん
Could you tell me what you recommend?
訳)おすすめを教えてもらえますか?

も日常英会話で使用可能です。英語でおすすめメニューが聞けたら、そのレストランの名物料理が食べられそうですね。

トイレを借りてもいいですか?

トイレを借りたいときは、店員さんに
Aさん
Can I use your restroom?
訳)お手洗いをお借りできますか?

と声をかけましょう。トイレの場所がわからないときは、
Aさん
Excuse me, where is the restroom?
訳)すみません。お手洗いはどちらですか?

と尋ねるのがベストです。

お水を一杯いただけますか?

レストランでお水が欲しいときは、
Aさん
Could you give me a glass of water?
訳)わたしにお水を一杯くださいますか?

を使いましょう。

日常英会話の対話の実用的な例文

日常英会話の対話の実用的な例文

シーン別に日常英会話でよく使うフレーズを紹介しましたが、よく使うフレーズを使った対話文を紹介します。

初対面の人達のビジネス挨拶

Aさん
Hello. My name is Karen Smith. May I have your name?
訳)こんにちは。私の名前はカレン・スミスです。お名前をお伺いしてもいいですか?

Bさん
I’m David Jones. Nice to meet you, Karen.
訳)僕はデイヴィッド・ジョーンズです。お会いできて光栄です、カレン。

Aさん
Nice to meet you, too. Do you live around here?
訳)お会いできて光栄です。この辺に住んでいるのですか?

Bさん
Yes. I live in this city, Shibuya. How about you?
訳)はい。僕はこの都市、渋谷に住んでいます。あなたはどうですか。

 

Aさん
No. I live in a city quite far from here. What do you do for a living?
訳)いえ。私はここからかなり離れた都市に住んでいます。どんなお仕事をされているのですか?

Bさん
I work for a foreign IT company. How about you?
訳)僕は外資系のIT企業で働いています。

 

Aさん
I work for a publishing company, so I love to visit libraries. What do you do in your free time?
訳)私は出版社で働いていて、書店巡りをするのが好きです。ヒマな時は何をしてますか?

Bさん
I love to visit libraries, too. I usually check out IT and programming books at bookstores.
訳)僕も書店巡りをするのが大好きです。たいてい書店ではITやプログラミングの本をチェックします。

久しぶりに会った友達同士の挨拶

Aさん
Hi David! Long time no see! How have you been?
訳)やあ、デイヴィッド。久しぶり!  どうしてた?

Bさん
I’ve been doing well. How is everything going?
訳)元気にしてたよ。万事うまくいってる?

Aさん
Yeah. Same as usual. I hear our friend Tom has gone back to America.
訳)うん。いつも通りだよ。友達のトムがアメリカに戻ったって聞いてるよ。

Bさん
Really?  I didn’t know that. I’m sad to hear that.
訳)本当? 知らなかったよ。それを聞いて悲しいよ。

 

Aさん
You guys were often hanging out. So, I thought you would know that.
訳)あなたたちはよくつるんでたから、あなたはそれを知ってると思ってたよ。

Bさん
I will get in touch with him and ask him how he’s doing.
訳)彼に連絡をとって、どうしてるか聞いてみるよ。

 

まとめ

日常的によく使うフレーズを覚えておけば、ある程度の英会話はできるようになります。特に海外旅行へ行く際は、必要最小限の英単語・フレーズはマスターしておきたいもの。

英語はダイレクトな表現をする言語だと思っている人もおられるでしょうが、意外とダイレクトな表現を避ける表現もあることが伝わったのでしゃないでしょうか。例えば、趣味や職業を聞く時などに婉曲な表現を使ったりします。また、どこに住んでいるかを聞くときも、状況によっては「この辺りにお住まいですか」と少し遠回しに聞いたりします。

今回ご紹介したフレーズを参考に英語力を高めて、外国人の方とのコミュニケーションを楽しみましょう。