東京オリンピックから行われる新競技の一つに、サーフィンと呼ばれるスポーツ競技があります。サーフィン発祥地のハワイを有するアメリカ合衆国やオーストラリアといった、英語を主言語とする国に、サーフィンを得意とする選手が多く在籍している点が特徴です。ここでは、サーフィンでよく使われる英単語及び、日常会話で使われるフレーズを中心に紹介します。

サーフィン特有の英単語をしっかり理解する

海やサーフボードに関連する用語がメイン

アメリカ合衆国やオーストラリアといった英語圏の地域でサーフィンを行う場合、現地の人が話している英単語をしっかり理解する必要があります。一般的な日常英会話の中では聞き慣れない単語が数多くありますが、大半は海やサーフボードに関連する用語が中心です。オリンピックといった実際のサーフィン関連の試合で、日本語の実況解説が入らない場合、監督やコーチの説明を理解するためにも、サーフィン特有の英単語のマスターは必要不可欠と言えます。

波に関連する用語

一般的に、サーフィンは海面上で行うスポーツとして広く知られていますが、海の中でも波に関係する用語が多数を占めている点が、大きな特徴です。波は英語で「wave」と呼ばれるものの、海では複数の波が常に発生しているため、複数形の「waves」がサーフィンでは広く用いられます。波の状態を示す英単語としては、波の高い部分なら「peak」、低い部分は「bottom」と呼ばれ、「face」と言う英単語は、波の斜面を意味します。なお、サーフィンで見られるトンネル状の波は「tube」、乗りこなせないほど大きな波は「heavy waves」と表現されます。

サーフボード関連の用語

サーフィンの試合等で選手が実際に乗っている板は、サーフボードと呼ばれますが、英単語では「surfboard」もしくは「board」となります。サーフボード関連でよく使われる英単語には、輪郭や曲線を指す「contour」や傷を意味する「ding」が該当します。参考までに、サーブボードの前の先端は「nose」、後ろの先端の場合「tail」と呼ばれる他、大量生産型の型抜きサーブボードは「pop out board」と呼ばれている点が特徴です。なお、「bottom contour」はボトムロッカーのカーブ、「ding repair」はサーフボードの修理専門店と、それぞれ表現されます。

サーフィンで使われる慣用句

海や波に関する慣用句が大半

サーフィンが海面上で行うスポーツという関係上、サーフィンの選手が日常的に話す慣用句の大半は、海並びに波に関係するものとなっています。従って、海と波に関係する英単語をマスターしていれば、慣用句もある程度理解できるようになる点が、大きな特徴です。ただ、日常的な英会話と異なり、使っている英単語の数が少ない点に加え、あまり聞き慣れない慣用句も多く、覚える項目は多少多くなる点に注意します。

海や波に関する慣用句

サーフィンが、海上で発生している波の状態に大きく左右されるスポーツという性質上、波に関する慣用句はかなり多く使われます。よく聞かれる質問としては、「波が発生しているか」というものがあります。通常、波を表現する英単語としては「waves」が用いられますが、サーフィンに適した波を表現する場合は「surf」が適していると言えます。選手に波の状態を聞く場合は「How was it?」というフレーズが該当するものの、このフレーズはサーフィンをした後に用いられる点が一般的です。

Aさん
Any surf?
訳)波が発生しているか
Bさん
It’s consistent.
訳)海にたくさんの波が発生している

 

また、サーフィンに適した波が来ている場合は、「going off」を用いて次のように表現します。

Aさん
The waves are really going off.

反対に風が少なく波が発生しにくい状態は

Aさん
It’s Choppy.

あまりに風が強すぎてサーフィンが難しい状態は以下のように表現される点が特徴です。

Aさん
Blown out.

参考までに、サーフィンができる場所を尋ねる場合は、次のように言います。

Aさん
Can you recommend any good spots?

サーフィン関係でよく使われる慣用句

サーフィンをする人がよく使う慣用句としては、サーフィンに誘うためのフレーズを中心に、いくつかが該当します。例えば、「サーフィンをしよう」と直接誘う場合は、「海に入る」という意味の「Go out!」と行ったフレーズが広く用いられます。「サーフィンをしよう」と誘われた時のフレーズとしては、次のようなフレーズも該当します。また、「サーフィンを終わりにする」という意思を伝えるには、「陸に上がる」という意味を含む「Go in.」というフレーズを使います。

Aさん
Go out!
訳)サーフィンをしよう!
Bさん
Of cource.

 

Bさん
Let’s go.

 

Bさん
Why not.

Aさん
Go in.
訳)サーフィンを終わりにする

サーフィンをしている最中によく用いられる慣用句としては、割り込むという意味の「drop in」とサーフボードから落ちるという意味の「wipe out」を使ったものがあります。

Aさん
Something is dropping in!
訳)割り込まれた!
Aさん
I wiped out so many times.
訳)何度もサーフボードから落ちた。

サーフィン以外の場面にも対応できる英語の使い方

英語圏に住む人の性格にあった答え方をする

サーフィン強豪国として知られている国に住んでいる人は、日本人とは異なり、多少のミスの場合は全く気にしないという性質があります。「ごめんなさい」という意味を表す文章としては、日本では「I’m sorry.」という例文が広く知られていますが、英語圏では「Excuse me.」で通じます。「I’m sorry.」と言ってしまうと、なにか重大なミスをしてしまったようなニュアンスだと、外国人に捉えられがちです。そのため、会話を途切れさせないためにも、わからない箇所があった場合は、「Excuse me.」を使うと、無難に切り抜けられます。

英語がうまく話せない場合の切り抜け方

日本国内でサーフィンをする場合は別として、アメリカ合衆国やオーストラリアでサーフィンをする場合、どうしても現地の人と英語で話さなければならない場面が出てきます。英語が全く話せない、もしくは英会話能力が足りないという理由で、現地の人の会話が聞き取れないケースが生じた場合でも、「I’m sorry.」ではなく、「Excuse me.」を使います。その際、「英会話が得意ではない」という意思表示をすれば、現地の人も簡単な英語で対応してくれるようになります。

Aさん
Excuse me.  My English no good.

否定形の質問でも「No」で答える

サーフィンをする際の慣用句としては、「You surf?」というフレーズがありますが、もしサーフィンをしたくない場合は、「No.」でも通用します。ただし、「You don’t want to go out?」という否定形を伴う質問の場合、「Yes.」ではなく「No.」と答えます。もし、「Yes」と答えると、「(サーフィンは嫌いだから)したくない」という意味になってしまい、相手側に失礼な印象を与えてしまうからです。「(体の調子が悪くて)したくない」というニュアンスで断るなら、次のように回答をすると、失礼なく断れます。

Aさん
You don’t want to go out?
Bさん
No.I don’t want.
訳)(体の調子が悪くて)したくない

 

サーフィン以外の場面でも使えるフレーズも覚えておく

サーフィンを楽しむ際には、独自の慣用句以外に、日常生活で使われるものも合わせて覚えておくと便利です。例えば、「サーフィンをしてとても楽しかった」というフレーズならば、「It’s fun!」で十分通用する他、サーフボードの大きさを知りたい場合は、「How big?」で対応できます。また、「波が来ない」という状況を伝えるフレーズとしては、「It’s almost flat.」が該当しますが、本来はタイヤのパンク時にも使えるフレーズです。このように、日常的に使える英会話のフレーズを覚えておくと、サーフィンをしている時でも十分対応できるようになる点が、大きな特徴と言えます。

Aさん
It’s fun!
訳)サーフィンをしてとても楽しかった
Aさん
It’s almost flat.
訳)波が来ない。

海や波に関する単語を積極的に覚える

スポーツ競技として日本でも知名度が高まっているサーフィンの専門用語は、海や波に関する言葉がベースとなっています。従って、そういった種類の英単語を積極的に覚えておけば、サーフィン強豪国のアメリカ合衆国やオーストラリアの人との会話もできるようになります。無論、会話の途中でわからない場面に遭遇した場合は「Excuse me.」を使うといった、英会話の基本を抑えておく点は、とても重要です。