シンガーソングライターTaylor Swiftの勢いが世界中で止まらないですね。BBCニュースでもよく取り上げられています。
ところで、彼女のファミリーネームにあるswiftには様々な意味があることを知っていますか?

そこでこの記事では、英語swiftを取り上げ、本来の意味、海外との銀行間に必要なコードからメッセージなどに使われる意味を解説します。

swiftの意味

swiftの意味

さっそくですが、swiftという英語を使っていますか?
よく使うよ、という人はそれほど多くないかもしれません。そこで、ぜひ本記事をお役立てください。

swiftの意味

単語swiftには、以下の意味があります。
形容詞で「即座の」「敏速な」「すぐに過ぎ去る」
副 詞で「素早く」「即座に」

これらの意味から、物事が迅速に動くイメージがありますね。それもそのはず、swiftは印欧語根で「素早く動く」という意味のsweyb-が語源です。
※印欧語根(いんおうごこん)=印欧祖語の語幹をパターンにまとめたもの。

Aさん
The company had to make a swift decision.
訳)企業は迅速な決断を下す必要があった。

このような例文で見ると、swiftの使い方が分かります。なお、swiftの代わりにquickに置き換えることができます。

swiftのことわざ

そして実は、とても有名なことわざにもswiftが使われます。それがThe race is not to the swift.です。日本語でどのことわざか知っていますか?・・・・・・正解は「負けるが勝ち」です!

swiftを使う関連表現

ところで、swiftは以下の使われ方があります。swiftの本来の意味と違ってあるフレーズから成り立つ言葉であり、どれも銀行間の送金に関わる表現になっています。

国際銀行間の協会
金融コード
送金指示の電文
スイフト決済
スイフトメッセージ
スイフトシステム

次から、それぞれの意味を例文とともに解説しましょう。

swift – 国際銀行間の協会

ベルギー・ブリュッセルに拠点を置く「国際銀行間通信協会」という団体があります。この協会には、世界中の金融機関が加盟しており、送金や決済といった銀行間の国際金融取引を仲介する働きを持ちます。
国際銀行間通信協会には25名の理事が管理し、さらにG10加盟国などが監視をしています。

SWIFT/国際銀行間通信協会

1973年に設立された国際銀行間通信協会ですが、英語表記は下記になります。
”Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication”、この名称を略してSWIFTです。

加えて、この国際銀行間通信協会によって提供される決済のネットワークシステムも”SWIFT”と呼ばれています。そして、協会は次の項で紹介するSWIFTコードを使うときのソフトウェアやサービスも提供しているのです。

swift – 金融コード

swift - 金融コード

現代は、クレジットカードやRevolut/PayPalなどでお金をどこにでも簡単に瞬時に移動させられる時代です。さらに、送金といえども海外とのやりとりが欠かせません。例えば、海外の銀行に口座を持っている、指定の外国系銀行に送金をする必要がある、などのケースです。
SWIFTコードが導入される前にはテレックスが使用されていました。当時は手間が大変かかり、SWIFTによって効率的にやりとりができるようになったのです。

海外送金のためのSWIFTコード

筆者はイギリス人夫や息子が剣道をしているため、ヨーロッパの国で大会や審査を受ける際に、その国の銀行に費用を送金をすることがあります。そのときに必要なのが、口座の詳細とともにSWIFTコードと呼ばれる番号です。

SWIFT codeとは、送金が正しく行なわれるためのサービスに必要なもので、国際銀行間通信協会が加盟各行に割り当てている銀行または支店識別用のコードを指します。そのコードは、8ケタまたは11ケタのアルファベットと数字で構成されています。
例えば、日本銀行は0000日本銀行BOJPJPJT、ニューヨーク銀行であれば0442ニューヨーク銀行IRVTJPJXです。

Aさん
SWIFT codes are used to identify banks globally.
訳)SWIFTコードは、世界的に銀行を識別するために使用されます。
Aさん
If an overseas bank is sending a payment to your bank account, they’ll need to know your bank’s SWIFT code.
訳)海外の銀行があなたの銀行口座に送金する場合、あなたの銀行のSWIFTコードを知っている必要があります。

なお、SWIFTコードはBICコードとも呼ばれます。
以下、SWIFTコードまたはBICコードを調べたいときのWebサイトになります。

SWIFT/BICコード 

SWIFT codeとIBAN

さらに、銀行送金にはIBAN(International Bank Account Number)という番号があります。IBAN(アイバン)は、SWIFTコードともBICコードとも異なる番号です。
IBANは、銀行口座の所在国・銀行名・支店名・口座番号を特定するための国際規格コードであり、最大34ケタで構成されています。

例えば、イギリスの例ではGB29NWBK6016331926819といった感じです(長いです 汗)。頭から国のコード、チェックデジット、銀行コードなどが組み合わされています。

Aさん
He said he needs to find both a SWIFT code and an IBAN code for sending money to a bank in Belgium.
訳)彼は、ベルギーの銀行に送金するためにSWIFTコードとIBANコードの両方を見つける必要があると言った。

例えば、ヨーロッパをはじめIBANを採用している国へ送金する場合には、SWIFT codeとIBAN両方を用意する必要があります。

swift – 送金指示の電文とシステム

さらに続けましょう。
銀行間の送金の指示のメッセージはSWIFT codeが使われます。このメッセージを「電文」と呼びます。

SWIFT電文とシステム

安全に送金をするため、世界の大手銀行がSWIFTというシステムを利用しています。このSWIFTは電文の形で、コンピュータ間で送受信されます。このことからも、swiftの本来の意味である「即座の」や「敏速な」に安全性が加わったシステムということも言えるかもしれません。

swift決済とswift message

ネットワークでつながる世界の金融機関の間で、SWIFTによって決済が行なわれます。この国際銀行間通信協会(SWIFT)は、セキュリティを保護されたメッセージングサービスを提供しています。

swift決済とswift message

決済とは、一般的にお金の受払いを言いますが、swift決済は2つの銀行間で行なわれます。SWIFTの電文を受信すると同時に送金が行なわれ、銀行は手数料を取ります。異なる国の間で実施されますので、通貨の違いもありますね。その場合、どちらかの銀行がその時点の為替レートで両替をしています。

swiftプログラミング

最後に、プログラミングの世界でswiftがどのように使われているのか紹介しましょう。

プログラミングswift

Apple社が開発したswiftという新しいプログラミング言語があります。このswiftはiPhoneのアプリ開発に使用されています。この言語が登場したことによって、Apple社製品向けiOSやMacのアプリケーションなど、すべてswiftで開発できるようになったほどです。

しかし、このプログラミングswiftの習得難易度は低めと言われています。これはApple社が”Everyone Can Code”としていることでも分かります。プログラミングの基本を最短距離で身につけられるよう、小学校から学ぶ機会があります。

Aさん
Apple Swift is easy to learn, even without prior experience in coding.
訳)Apple Swiftは、コーディングの経験がなくても簡単に学ぶことができます。

ここでも、swift本来の「即座に」という意味が連想されますね。

まとめ

本記事では、もともとのswiftが持つ意味「即座に」や「素早く」とともに、海外の銀行間で送金取引される際のSWIFTコードやそのシステムについても紹介しました。
世界はこれからますますswiftに、瞬時にものが移動するようになっていくのでしょうか?!