英語を学習していくと、英語で自分の住所を書く機会が増えていきます。また、海外に住む相手とやりとりする場合や、子どもが留学すればその滞在先に荷物を送ることもあるでしょう。そのような時、英語での住所の書き方がわからなければあたふたしてしまいます。ということで、今回は英語で住所はどう書くのかご紹介していきますね!
英語の住所の書き方は日本と真逆!
例えば日本語で住所を書く際、以下のようになりますよね。
東京都渋谷区道玄坂1丁目10-10
日本ビル10階
日本 花子 様
これを英語で書き直すと…
Nihon Building F10
10-10 Dougenzaka 2-chome, Shibuya-ku, Tokyo 150-0043 JAPAN
どうでしょう?日本語の場合は規模が大きい順に書きますが、英語の場合はその逆!規模の小さい順に書くのです。ですから、宛名から先に書いて、その後に建物、番地、区画、市区町村、都道府県、郵便番号となります。海外に送る時には最後に国名も書きますよ!最後に国名 JAPANを書くのを忘れないようにしましょう。
英語を習ってきた人からすると、ちょっと意外かもしれませんね。英語の文法は大切なことから先に言い、細かい情報や修飾語ほど文末に来ます。だから主語や動詞が先に来て、時や場所を表す単語は後回しになります。それなのに、住所に関しては細かい情報から書くのです。そして細かい情報から伝えることも多い日本語で住所を書くと、範囲が大きい順に書くようになっています。
特に海外に自分の住所を書いて荷物を送る場合などは、どこまでが一区切りなのかわかるようにコンマを打つか、手書きなら少しすきまを空けることをおすすめします。日本語に慣れていなくても、コンマやすきまがあることで区切る場所がわかりやすくなるからです。
また、集合住宅などで部屋番号を書かなくてはいけない場合は、番号の前に#を付けます。100号室なら#100です。階数は、floorを略したFを使うため、10階ならF10となります。
ちなみに地下1階の場合は、B1となります。
The way to write an address in English is exactly the opposite of the Japanese way: you must write detailed information first.
訳)英語の住所の書き方は、日本語のやり方と全く逆で、細かい情報を先に書かなきゃならないね。
知っておきたい住所に関する単語
さて、具体例を最初に出したため自分の住所は英語で書けるようになりましたでしょうか。郵便局であたふたしないようにするためや、TOEFLなどの試験でも自分の住所を書く場面があるのでそこでもたつかないためにも覚えておきましょう。
次のご紹介したいのは、住所にまつわる英単語です。相手に住所を聞く時や聞かれた時に、その単語がわからなければどう答えればいいのかもわかりません。海外のサービスは日本ほど良くないことが多く、接客であからさまにイライラされることも珍しくないため、傷つかないためにも覚えておきましょう。海外旅行中に荷物が多くなった時など、郵便局でお土産だけ自宅に送り届けることができれば、身軽に帰国できて大変便利ですよ!
郵便番号
郵便番号は、”ZIP code”または”postal code”と言います。
アメリカの場合は”ZIP code”を使い、5桁の数字で構成されています。州と都市の特定ができるようになっています。
対してイギリスは同じ英語を使っていても、郵便番号は”postal code”と言います。アメリカ英語とイギリス英語での違うところがここでも出ました。日本の郵便番号と言えば、「番号」というくらいですからすべて数字で構成されていますが、イギリスの場合は数字の他にアルファベットも含んでいることが特徴的です。郵便番号で都市だけでなく、通りまで特定できるのもアメリカとの違いですね。
州
日本語の「都道府県」に当たる「州」は、英語圏といっても地域差があるので必ずしも州と訳されないことがあります。ここでは便宜上英語圏のすべての地域を州と呼ぶことにします。よく聞くアメリカの州は、「県」に相当すると言われますが、実施は政治上の決めごとなどにおいて県より大きな決定権などを持っています。
アメリカの場合は、州にStateという単語を使います。なにせ、国名がUnited States of Americaですからね。直訳すれば、「アメリカの連合された州」。つまり、いくつもの州が合わさってアメリカというということです。オーストラリアでも州はアメリカと同じくStateです。
イギリスの場合はPrefectureやCountryを使い、カナダの州は Provinceです。それぞれ地域を表すのに微妙に違ったニュアンスを持つのですが、国名に応じて適切な単語を使い分けてみてくださいね。
道
道を表す英語と聞いて何が思い浮かびますか?最初に習い、かつ最初に思いつくのはStreetかもしれませんね。しかし、住所を表す時に使う道という単語は実はかなり多いです!一口に道といっても、そのニュアンスの違いから細かく言葉が分かれているのです。
英語圏の場合、通りは住所を表す上でかなり重要な材料になります。道沿いの土地に番号が振り分けられて住所が作られるシステムだからです。ですから、海外では住所を見る時は区画よりも通りを見れば大体どのあたりに家があるか想定ができます。その分どのような道にも名前がついており、近所の道は覚えているのが当然という文化です。
イギリスではさらに家の番地が大きく飾ってあったりして、通りすがったところの住所が非常にわかりやすくなっていることが特徴です。日本は、道で救急車を呼ぶことになっても、そこがどこか把握する術が少ないですよね。番地の番号の振り方に明確なルールがないことが多いため、Google Mapで住所検索しないと、見つけられない場所も結構あります。
以下が、道に関する英語とその略称のまとめです。知らないものがあればこれを期に一気にまとめて覚えてしまいましょう!
- Avenue= Ave. 大通り、街路
- Boulevard =Blvd. 大通り、表通り
- Street = St. 通り
- Lane= Ln. 路地、細道
- Parkway= Pkwy. パークウェイ、公園通り
- Place =Pl. 広場、広小路
- Square =Sq. 広場、スクエア
- Plaza =Plaza 広場、プラザ
- Road =Rd. 道、街道
- Rural Route= RR 田園道路
聞いたことがある単語はいくつありましか?「聞いたことはあるけど、道という意味しか知らなかった!」、「どれも同じ道というイメージで、違いがわからなかった!」という感想があるかもしれませんね。
単語を覚える時にはイメージがあると便利なので、グーグルマップを使って好きな英語圏の道を調べてみてください。そうすると、英語で表記させればこれらの道を表す単語がたくさんあるはずです。地図を見て比較的大きい通りが何と呼ばれているのか、そして小道がどう呼ばれているのか確かめればイメージが付きますよ。実際にそこをグーグルマップで歩いてみて、周りの景色を見れば道幅などが五感で理解できるのでおすすめです。
会社に郵便を送る場合
海外の個人宅だけではなく、会社の担当者に郵便を送らなければならない状況もあり得ます。
その場合は、まず会社名、部署名、住所という順番に、書いていくようにしましょう。
特定の部署や個人宛てに、小包やハガキなどを郵送する場合は、会社名の後に、”Attention: ~”を使うといいです。
XXXX Co., Ltd. Attention: Human Resources Division
という感じになります。
会社名は、Co., Ltd.を使っている会社もあれば、Inc.(法人組織)等を使っている会社もあります。
部署名については、~部にDivision を使っている会社もあれば、Department (Dept.)を使っている会社があります。
その会社の公式ホームページで、部署名の英語表記を確認して、その通りに書くといいです。
ちなみに、「公式ホームページ」は英語で Official website といいます。ホームページを英語でいうと、website となることも覚えておきましょう。
宛先と差出人の住所・名前を書く位置
海外へ郵便(封筒やハガキ)を送る場合、「宛先」と「差出人の住所・名前」を書く位置にも注意しなくてはなりません。
「宛先」は「宛名」と「宛名の住所」を、封筒・ハガキの右下の位置に、「差出人の住所・名前」は「差出人の名前・住所」の順に封筒・ハガキの左上に書きましょう。「宛先」と「差出人の名前・住所」の位置を間違えて書くと、うまく配達されないことがあるので、要注意です。
「宛先」の「宛名」と「宛名の住所」は、「差出人の名前・住所」より少し大きめに書きましょう。特に国名は他の字よりひとまわり大きな字で書くようにします。
「航空便」で送りたい場合は、”By Air” (航空便で)と分かりやすく書きましょう。
「切手」を貼る位置は、封筒やハガキの右上です。日本と海外で、「宛名」と「差出人の名前・住所」を書く位置が違ったり、「国名」を必ず書くようにするなど、いくつか重要なポイントがあります。
昨今では、インターネットの発達のおかげで、海外に郵便を送る機会は減っていますが、海外に小包を送らなくてはならない機会があるかもしれないので、覚えておくといいですね。
電子メールでのメールアドレスや電話番号の表記方法
英語圏への郵便で、住所の書き方に関する留意点については解説しましたが、電子メールでメールアドレスや電話番号を表記する場合、何に注意すればいいのでしょうか。
Tel: +81-3- xxxx- xxxx
mobile: +81-90-xxxx-xxxx
という具合に表記するといいです。”mail”だけにすると、「郵便物」の意味になるので、電子メールであることを明示するために、必ず”E-“をつけてください。
「固定電話」や「携帯電話」の番号を表記する場合は、日本の国番号 +81をつけてあげると、親切です。東京23区(03)の場合、局番の0を除いて表記します。
海外で住所検索したい場合に使えるアプリ
海外で住所を検索したい場合、Wifiが使える環境であれば、グーグルマップが使えますが、Wifiが使えなかったり、Wifiの使用を節約したいという状況は時々ありますね。
そんな場合におすすめしたい オフラインでも住所検索ができるアプリが、”MAPS.ME: Offline maps GPS”です。
アメリカやヨーロッパなどで、”MAPS.ME: Offline maps GPS”は、オフラインで全く問題なく使えるので、ダウンロードして試してみてはいかがでしょうか。
世界中のグーグルマップが使えない地域でも、”MAPS.ME”はほぼ使えるので、本当に便利で、海外旅行の必需品アプリだと言えます。
まとめ
英語で住所を書く時は日本と逆に細かい地域から書いていくことを学びましたね。知ってはいても、いきなり書かなければいけない状況になると「あれ?これでいいのかな?」と迷ってしまうこともあるので、一度紙に書いてみてください。そうすれば、コンマなどの使い方なども身につきます。
最後に、この記事で紹介したポイントについて、箇条書きにしたので、おさらいに活用してください。
- 英語では、宛名や差出人の名前を住所の前に書く。
- 英語で住所を書くときは、規模の小さい方から先に書く。
- 国際郵便の場合、国名のJAPANを最後に大きめの字で書く。
- 郵便番号は、国名の直前に入れる。
- 住所の区切りにコンマを入れる。
- 部屋番号の前に#をつける。
- 「宛名・宛先住所」は封筒やハガキの右下に大きめに、「差出人の名前・住所」は左上に書く。
- 「航空便」で送る場合は、必ず”By Air” と書く。
- 「切手」は「郵便やハガキ」の右上に貼る。
英語での住所に関する用語も、知っているようで実は知らないものが多くあったのではないかと思います。英会話では「住所」はそう頻繁に出て来る単語ではないかもしれませんが、英語圏に住んだり留学したりした時には郵便局の利用によって、海外を旅行した時には、道に迷った時に相手に聞くことによって、使うシチュエーションが出てきますよ。今のうちに覚えておきましょう!