「~同士」は英語で何と表現すればいいのか、日本語から考えるとちょっと難しいでしょう。一般的に「~同士」とは、似ている者を指して使われる言葉ですから、「似た者同士」という意味で使われる英語をいくつかピックアップしてみました。ビジネス英語でもないのに意外と英語で言うことが難しいので、ここでまとめて覚えてしまいましょう!
look like
こちらは2つで1つの意味を表す熟語です。look likeで意味は「~のようだ」です。これなら覚えたと記憶の引き出しから出てきた方もいるのでは?lookは本来「見る、見える」という意味で、likeはここでは「~のようだ」という意味ですから、合わせると「~のように見える」、つまり「似ている」という意味になるのです。
You look like your father.
訳)お父さんそっくりだね。
I don’t really think so.
訳)自分ではそうは思わないんだけどな。
日常会話では、子どもがその親御さんと似ている時などによく使われる表現ですね。また、芸能人などが兄弟姉妹で活躍しているなら、彼ら彼女らを比較して似ているということもできます。
similar
similarもよく使われる動詞で、「似ている」という意味を表します。似た者同士であることを示す時にも使えるのではないでしょうか。文に組み込む時には、similar to~とtoを付けるので熟語のように覚えておいた方が楽ですよ!
Your voice is similar to your mother’s.
訳)あなたの声はお母さんの声とそっくりだね。
Don’t say that.
訳)それ言わないでくださいよ。
何かが類似している時に使える表現ですので、他にも自分なりにたくさん例文を作って練習してみましょう。
resemble
resembleも「~に似ている」という動詞です。特に容姿が似ている時に使われる表現ですね。
He resembles my favourite singer!
訳)彼は私の好きな歌手にそっくりなんだよ!
It can’t be.
訳)そんなのありえないね。
have a lot in common
ここからは、動詞だけで「~同士」と表現するのではなく、このような言い回しも使えるんだと思えるようなものを紹介していきます。わざわざ新しい単語を覚えなくても、自分が知っている単語を組み合わせることで言いたい表現を伝えることだってできます。もしin common「共通している」というフレーズを知っているなら、こちらを先に覚えてみることをおすすめします。have a lot in commonは、共通しているところがたくさんあることを示すことができます。have so much in commonという表現を使うこともあります。行きつくところはやはり「~に似ている」、「~同士」ということになりますよね。
Emma and Harry have a lot in common.
訳)エマとハリーは似た者同士だよ。
They are like twins, right?
訳)まるで双子みたいじゃない?
I see no difference
文章で「~同士」と言うことだってできます。先ほどのin commonというフレーズを知らない場合はこちらがおすすめ。differenceという単語なら当然知っていますよね?なら、この文章の意味もわかるはず。直訳すれば、「違いが見られない」となりますから、意訳で「~同士」と言うことになります。違いがないほど似ているということですね。
I see no difference between Jane and her sister.
訳)ジェーンと彼女の妹との区別が付かないよ。
Do you know they are twins?
訳)彼女たち双子だって知ってた?
each other
each other は「お互いに」という意味で習ったと思いますが、「~同士」を使っている文で、同士の部分にeach other を使うと、その意味がピッタリ表現できる英文を作ることができます。2つのケースの例文を見てみましょう。
Case 1
Aさん
The Lego event attendees became friends with each other.
訳)レゴのイベントの参加者同士が友達になったよ。
Bさん
It’s natural for people who have the same interests to become friends.
訳)同じ興味を持っている人達が友達になるのは当然のことだね。
Case 2
Aさん
The members of the club encouraged each other to create that work of art.
訳)そのクラブのメンバー同士が励まし合って、その芸術作品を作り上げたんだ。
Bさん
It’s truly the fruit of cooperation.
訳)まさに協力の賜物だね。
between ~s
「同士」は同じタイプの集団を表しているので、between ~s という英語表現を使うと、その意味をピッタリ表現できることがあります。具体的な例文を見てみましょう。
Aさん
I couldn’t break into the conversation between the middle-aged women.
訳)中年のおばさん同士の会話に割って入ることができなかったよ。
Bさん
I can easily imagine what the situation was like.
訳)その状況がどんな感じだったか想像できるよ。
「同士」と「同志」の違い
日本語で、「同士」と「同志」はまず漢字が違いますが、漢字が一文字違うだけで、その意味が全く違ってきます。したがって、「同志」という漢字の英訳も違ってくることになります。
まず、「同士」と「同志」の意味の違いから見ていきましょう。
「同士」は先ほど説明したとおり、「見た目や性質・立場が似ている人」を指すのに使われます。それに対して「同志」は、「同じ志を持っていて目的や考えが同じ人」を指すのに使われます。
ちなみに、「同志」を英語で言うと、comrade や persons (people) who share the same values で表すことができます。「同志」の英訳を使った例文を見てみましょう。
Case 1
Aさん
My grandfather told me that he and the man were comrades who had lived through the war together.
訳)私の祖父は、彼とその男性はは戦争を一緒に生き抜いた同志だと私に言ったよ。
Bさん
I am sure that comrades who have survived the tough days had a strong bond with each other.
訳)厳しい日々を生き抜いた同志は、きっと強い絆で結ばれていると思うな。
Case 2
Aさん
It’s great to work in a work environment where you’re surrounded by people who share the same values.
訳)同じ価値観を持っている同志に囲まれている職場環境で働くのは、素晴らしいことだね。
Bさん
I agree. People can keep working in such a work environment for a long time.
訳)同感だよ。そういう環境だと長い間働き続けることができるね。
「同志」はつらい状況や苦しい状況の中で、同じ志や価値観を持って、困難に立ち向かう人達のことを指します。
新型コロナの感染が世界的に広がったときに、医療関係者が「新型コロナと闘う」という同じ志を持って、献身的に働いてくれたおかげで、大勢の人々の命が救われました。
Aさん
Medical personnel worked hard, united as comrades in the fight against the COVID-19.
訳)医療従事者たちは、新型コロナウイルスと闘う同志として結束して懸命に働いた。
まとめ
「~同士」と言おうとするとやはり英語では難しいですが、このように複数の言い回しを知っていれば楽ですよね。
「~同士」という表現を英語で表現しようとする場合、文脈によってその表現が変わってくることがご理解いただけたと思います。「同士」と「同志」で漢字一文字が変わるだけでも、英語表現が変化してきますね。単語や熟語を文章の中でどのように使うか、例文についてもたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
1つ覚えるだけでも日常会話は成り立ちますが、自分が言うばかりでなく相手が言った言葉がわかるようにならなければ会話はできません。ですから、これらをセットにして覚え、「こんな表現もあるんだなあ」、「この文章をこの表現で言い換えたらどうなるだろう」と色々試してみてくださいね。