「お願い!新しい携帯買って~」
お子さんにこんな風に物をおねだりされることって、よくありませんか?(汗)
こんな会話をまさに表現するスラングを知っていますか?
この記事では、お願いするときの英語begについて紹介します。実は、ワンちゃんへの声がけにも使われる言葉です。
begの基本的な意味とは?
さっそく、日常会話でお願いするときに使える表現begをみていきましょう。まず、その意味、語源、読み方などを紹介します。
begの意味・語源・読み方
begはおもに動詞として使われ、欲しくてたまらないものをせがんだり、お願い事をする際に使われる言葉です。この読み方はカタカナ語でベグのようにします。
さて、begの語源ですが「祈る・祈願する」という意味の古英語beggenです。祈る・祈願するという意味が、現在ではお願いするときの英語として使われるようになりました。なお、begでお願いするとする場合には、懇願する、相手に対して助けを求めるといったニュアンスが含まれています。
日常会話のbegは「せがむ」「おねだりする」「頼み込む」としても使うことができます。どの言葉も、お願いしている人の強い意志がうかがえる表現です。
BEG
ちなみに、begをすべて大文字にしてBEGにすると、これがネットスラングに変身します。
BEGは”big evil grin”の略で、その意味は「にんまり・ニヤリ」です。SNSなどで親しい友人に使ってみてはどうでしょう?
begのパターン2選
begを使うときに定番のパターンが2つあります。それを紹介しましょう。
beg someone to/beg for
begを実際に使用するとき、ぜひbeg someone toとbeg forもセットで覚えましょう。
以下、これら2つのパターンの使い方を例文で紹介します。
begの動詞活用は、beg-begged-beggedです。
訳)子どもがアイスクリーム買ってとせがんだの。ダメって言ったら彼は大泣きよ。
これは小さなお子さんをお持ちの家庭ではあるあるではないでしょうか?
beg someone toのsomeoneにはお願いする人を当てはめます。この例文ではお母さんです。子どもが母にbegするんですね。toの後にはto buyのようにお願いする内容の動詞の原形を持ってきます。
訳)紛争地域の子どもたちは食べ物を乞わなければならない。
この例のとおり、beg forの後には懇願する対象を持ってきます。ここでは食べ物です。
今現在、このような状況が世界各地にあります。begは社会情勢でも使える単語です。
I beg youの意味
次に、日常会話で使えるフレーズI beg youを紹介します。ここまでの解説で、この意味はもう想像できるでしょうか?
I beg you
主語をI(私・ぼく)にしたI beg youは、あなたが誰かに何かをお願いする際のフレーズです。ネイティブにスラングとして「お願いします」の意味で使用されます。
訳)今日は大変だった。お願いだから、気持ちいいマッサージしてくれない?お願いします!
肩がバキバキなあなたは家族やパートナーにマッサージをせがんでいます。最後にI beg you please!とありますが、何かお願い事をするときにはpleaseをつけてわざと丁寧に言う言い方もあります。
訳)一緒にパーティーに来て、お願い~。知り合いが誰もいないのよ。
友達にお願いしているのか、こんなときには手を合わせたジェスチャーが想像できますね。
begging youの意味
ここでは、I beg youとbegging youの違いについて説明しましょう。
begging you
begging youは、I’m begging youの形にして「お願いだから」「頼むから」の意味で使われます。その後にtoを使い、お願いしたいことを加えます。Can you?と比べても、強いニュアンスを含みます。
訳)頼むからお行儀良くしてちょうだい。
電車のなかなど、公共の場で騒いだりと手の焼ける子どもに言うようなフレーズです。Can you behave?(行儀よくできる?)よりも切羽詰まったニュアンスを感じられます。
訳)放っておいてよ。お願いだから。
このように、I’m begging you.を単体で使うこともできます。
beggingの意味
次に、beggingの意味をみていきます。
beggingはbegの現在分詞ですが、名詞・形容詞として異なる意味を持ちます。
beggingで「物乞い」「物乞いの」
物乞いとは、物を恵んでくれるように頼むことです。
筆者の住むロンドンでは、レストランや地下鉄のなかにある人物がやってきて物乞いをすることをたまに見かけることがあります。ある国の人はポケットティッシュをテーブルに置いて行き、それを買って欲しいと無言で乞うアピールをします。買わない人からはまたティッシュを回収していきます。
訳)その老人は物乞いをして暮らしている。
beggingの関連beggar
日本では乞食(こじき)は差別用語であり、また乞食行為は軽犯罪法、または多くの自治体の条例によって禁止されている行為です。児童福祉法でも児童に乞食をさせてはいけないとなっています。これらを避けるための公助もなくてはいけないでしょう。
訳)フランクフルト駅構内に物乞いがいてお金を乞っています。
ヨーロッパの大都市に行くと、ロンドンとは比較にならないほど物乞いをする人たちを多く見ます。この例文でお気づきですか?物乞いはbeggar、beggingの関連用語ですね。
beggedの意味
続けて、beggedの意味を紹介します。beggedはbegの過去形、そして過去分詞でしたね。
beggedで「懇願した」
beggedで「懇願した」という意味になります。これにはチャリティ活動も含まれます。
訳)慈善団体の人々が路上で寄付金を懇願していました。
このように、チャリティ活動で食べ物や寄付金をお願いするときにもbegが使用されます。
begの意味 – スラング
I beg youはスラング表現と紹介しました。ここで、もう一つ、犬を飼っている人にとってのスラングを紹介しましょう。
ワンちゃんにbeg!
愛犬を躾けるときに飼い主は色々な言葉を使います。そのうちの一つがチンチンであり、ちょうだいを教えるときのコミュニケーションの言葉です。違う意味も持っているのですが、このチンチンに当たるのがbegです。
お願いする意味のbegですから納得ではないでしょうか?
まとめ
begは欲しくてたまらないものをせがんだり、お願い事を懇願する際に使われる言葉です。
ところで、聞き直すときのpardon?ですが、これはI beg your pardon?を短くした表現です。begが使われており、ビジネスの場面でも使える大変丁寧な言い方です。
このことからも、色々な場面で使えるbegはぜひ覚えたい単語であることは間違いないでしょう。