留学ジャーナルという留学専門誌があります。ジャーナルと聞くと専門誌や学術誌のイメージですが、実は日記のような意味でも使われると知っていますか?
この記事では、英語journalの意味やどのようなものを対象としているかを解説します。また、気をつけるべきハゲタカジャーナルについても紹介しましょう。
ジャーナルって何?
そもそもジャーナルとは何か?
知っているようで、説明しようとすれば明確な答えが分からない、そんな人もいるかもしれません。まずは、ジャーナルの説明から始めましょう。
ジャーナルとは?
ジャーナルは英語でjournalです。journalのカタカナ語の発音は日本語と同じようにジャーナルという感じです。journalと聞くと、何か本格的で専門性のある書き物のイメージがあります。書き手はプロなのでは?なんて考えることもあるでしょう。
ところが英語journalには、もっと身近な意味もあります。
自分の考えやアイデアを個人的に記録したものがjournalです。個人的なものでjournalとはちょっと意外ではないでしょうか?
journalの意味
では、ここで journalの意味について詳しく紹介します。
英語journalの意味は大きく2つに分けて、
1. 専門的な研究や学術に関する記事が掲載される専門誌や定期刊行物。
2. 個人が記録する日誌・日記。
journalの意味はこの2つがメインですが、その他にも議会の議事録、航海日誌、会計の分野では仕訳帳といった意味もあります。journalは、実に様々な書き物に対して使われる単語だというイメージを持ちましょう。
journalの使い方
さて、journalの使い方を例文でみてみます。journalは可算名詞ですので、複数の場合はjournalsのように-sをつけます。
訳)知識を得るために、様々なジャーナルを読むのが好きです。
訳)私は先月からノートに日記を書きはじめたんだけど、ホリデー中でもノートを持っていくんだ。これは私にとって習慣になってきたよ。
訳)旅行ジャーナルを書いています。将来、ガイドブックを執筆するときに役に立つかもしれません。
a travel journalで旅行ジャーナル、旅に関する個人が記録する日記ですね。
Appleのアプリ「ジャーナル」
ところで、Apple社に「ジャーナル」というアプリがあることを知っていますか?このアプリによって、写真・動画・録音した音声や場所などを使い、日常やスペシャルな瞬間を詳しく記録することができます。
journalの「個人が記録する日誌・日記」は、このアプリによってデジタル化できます。
journal vs diary
journalが持つメインの意味で、2つ目に「個人が記録する日誌・日記」というものがありました。これって、diaryじゃないの?と思われた人がいるでしょう。
journal vs diary 違いは?
journalとdiaryは同義語です。しかし、実際の使われ方には異なるニュアンスがあることを知っておくべきです。
まず、私たちにもともと親しみのあるdiary、これは日々の出来事やその日に経験したことを都度記録するために使用される書物です。日記を書きはじめたけれど三日坊主だった、なんて話もよくあることです。
一方、本記事で取り上げているjournalは、その人の考え、観察したこと、またはアイデアなどを個人的に記録したものを指します。その日に起こったことを書くわけではないんですね。journalには、journalist(ジャーナリスト)や、journalism(ジャーナリズム)といった関連表現もあります。
ちなみに、journalは「日刊」の意味を持つ古フランス語journalが語源です。ここがdiaryを同義語ともする所以でしょう。
「日本語ジャーナル」を紹介
冒頭で出てきた「留学ジャーナル」とは、海外留学のサポートをする公式サイトです。経験豊富なカウンセラーが留学先から帰国後のキャリアまで相談に乗るというサービスです。
もうひとつ「日本語ジャーナル」というものがあります。いったいどんなジャーナルなのか?以下で紹介しましょう。
日本語ジャーナルとは?
株式会社アルクといえば、オンライン辞書の英辞郎 on the WEBが有名であり、読者の皆さんもご使用されているかもしれません。このアルクが提供する日本語教育に関する情報が載っているサイトが「日本語ジャーナル」です。
参考:日本語ジャーナル
このサイトによると、日本語ジャーナルは外国人に日本語を教える「日本語教育」に役立つサイトです。日本語の教え方のノウハウ、検定試験や最新の本の情報、知っておきたい法律や行政の動きなど、幅広くかつ分かりやすくお伝えしますとのことで、外国人の日本語教師になりたい人はチェックしてみるといいですね。
ちなみに、アルクはENGLISH JOURNALという英語月刊誌も発刊しています。
journal articleの意味
次に紹介するのはjournal articleという英語フレーズです。
何かの総称ですが、その辺を紹介しましょう。
journal article
journalはここまで解説してきたとおり専門誌や定期刊行物ですし、articleには「記事・論文」または「条項」の意味があります。
そして、journal articleとなると論文関連の用語になります。論文を英語にするとき、original articleを完全オリジナルの論文としますが、その他にもjournal articleとも言います。そして、journal articleはやはりオリジナルであり、科学上の発見や理論を公表するための出版物の総称です。
加えて、ジャーナル記事は研究、科学、学術の世界で何が起こっているかについての洞察を提供するものでもあります。したがって、世界とその変化をよりよく理解するのに役立ちます。例えば、The Lancetといえば1823年創刊の世界有数の医学雑誌です。
大学「Journal」
ジャーナル論文は学術雑誌に掲載される論文のことであり、英語でJournalと示されます。
Journalで「ジャーナル論文」
学位を取得するための論文とは異なるジャーナル論文があります。研究をする人は自分の研究結果を学術雑誌に載せるという目標がありますが、学術雑誌に載る論文がジャーナル論文です。ジャーナル論文は研究者にょり査読(peer review)を通る必要があり、英語であればターゲットとなる読者は世界中の研究者です。大学・大学院における学位論文をジャーナル論文に投稿というパターンもあります。
訳)査読付きジャーナル論文とは、その論文の質を保証するために、論文が専門家によって書かれジャーナルに掲載される前にその分野の他の複数の専門家によって査読されることを意味する。
Online Journalとは
今の時代らしく、Online Journalというものがあります。
ここでは、簡単にOnline Journalについてみていきましょう。
Online Journalとは?
スマホ、タブレット、パソコンを使いインターネットでコンテンツを見ることができる雑誌で電子のものをOnline Journalと呼びます。この特徴からE-JournalやElectronic Journalと言うこともあります。Online Journalには紙媒体ではできない検索機能などがついているため、ネットの便利さを感じられます。
逆に、自分がオンラインジャーナルを作りたいという人にはAdobe Exressのようなツールもあります。
ハゲタカジャーナルとは?
最後に、ハゲタカジャーナルについて紹介します。一体、どんなジャーナルなのでしょう?
ハゲタカジャーナルは低品質ジャーナル
ハゲタカジャーナルとは面白いネーミングですが、実際には悪質で低品質なジャーナルを指します。著者から論文の投稿料金を得ることが目的で、査読を行なわないため品質が保証されていません。学術雑誌のオープンアクセス化(ネットで誰でも無料でアクセスできること)が進むなか、こういった粗悪なものが数多くでてきました。
ハゲタカジャーナルの英語はpredatory journalです。
predatoryには略奪する、強奪する、搾取する、肉食のなどの意味があります。
訳)研究をハゲタカジャーナルに掲載すると、あなたの評判やキャリアにダメージが及びます。
まとめ
デジタルを利用した便利なジャーナルも存在しますが、それだけにハゲタカジャーナルといった問題があることも紹介しました。
英語journalの意味は大きく2つです。
1. 専門的な研究や学術に関する記事が掲載される専門誌や定期刊行物。
2. 個人が記録する日誌・日記。
日々の記録を英語でジャーナルとして書いてみませんか?
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