英語を勉強していると「although」という単語をしばしば目にすることがあるでしょう。日常的によく出てくる言葉ですから、英語レベルも中級に近づいていくと、目にすることが増えていくはずです。しかし、いまいち意味がよくわからないという人、なんとなく意味がわかっても使いこなせないという人もいるかもしれませんね。そこでこの記事では「although」の意味と使い方をご紹介していきます。これを参考に「although」を正しく使いこなせるように練習してみてくださいね。

 「Although」の意味とは?

「Although」は「but」や「because」などと同じ接続詞の1つです。意味は下記のとおり2種類あります。

Althoughの意味1:「~であるにもかかわらず」「~だけれども」「~であるが」
Althoughの意味2:「しかし」「とはいえ」

少し「but」と似ていますね。これは「although」が「but」と同じ『逆接の接続詞』だからです。逆接の接続詞とは、前の文章で述べたこととは逆、もしくは予想外のことのことを述べている後の文章をくっつける接続詞のことです。もしもこうした文法的な用語で説明されると難しいという人は、とにかく意味だけを覚えておきましょう。その上で例文で「although」がどんな使われ方をしているのかを感じ取れれば十分です。

 「Though」との違いはあるの?

「Although」と見た目がとても似ている言葉に「though」というのがありますね。とてもよく似ていますし、「though」も逆接の接続詞なので、一体どんな違いがあるのかと不思議に思う人もいるでしょう。まず大きな違いは「although」は文語的(書き言葉寄り)且つフォーマル寄りで、「though」は口語的(話し言葉寄り)且つカジュアルだということです。そのため、日常的な会話では「though」が使われることが多いです。また「although」は文頭で使われることが多く、文中で使うことはあるものの、文末には使えません。一方「though」はカンマを用いて文末にくっつけることができるという点も異なります。

Although: フォーマルな場や書き言葉で使われることが多い
Though:カジュアルな話し言葉でよく使われ、自由度も高い

使い所や使い方には違いがあるものの、意味的には「although」と「though」に大きな違いはありません

例文で学ぶ!「Although」の使い方

例文で学ぶ!「Although」の使い方

ではここからは、例文を用いて「although」の使い方をみていきましょう。

文頭に置く「Although」

「Although」は文頭に置いてあることが圧倒的に多いです。なので、まずは文頭に置く場合の使い方から覚えましょう。

Aさん
Although I don’t like hot weather, I enjoyed my stay in Thailand.
訳)私は暑い気候は苦手ですが、タイでの滞在を楽しめました。
Aさん
Although I speak Japanese, everyone tries to speak in English to me.
訳)私は日本語を話すにもかかわらず、みんな私に英語で話そうとします。
Aさん
Although it’s already October, it’s still very hot like summer.
訳)もう10月だというのに、まだ夏のようにとても暑いです。

訳はなるべく自然になるようにしているので「~であるにもかかわらず」「~だけれども」とはしていませんが、使い方やそのニュアンスが伝わるでしょうか。「Although」を文頭に置くと、日本語と語順が同じになるので覚えやすいですね。

文中に置く「Although」

次は、文中に置く「although」をみてみましょう。文頭に置く場合ほどではありませんが、こちらも日常的によく使われます。

Aさん
He calls me everyday, although he is very busy.
訳)彼は忙しいですが、毎日電話をしてくれます。
Aさん
She didn’t bring an umbrella, although it was raining this morning.
訳)朝から雨が降っていたが、彼女は傘を持ってこなかった。
Aさん
The dishes, although with some exceptions, are nicely prepared.
訳)一部の例外はありますが、料理はきれいに作られています。

ポイントは「although」の前にカンマが入ることですね。文頭の「although」と比べるとわかるかもしれませんが、単に前後の文章が入れ替わっているだけで、文中の「although」も伝えたいことはそれほど変わりません。ただし、3番目の文章だけはちょっと特殊な構成になっていることに注意。これはかなり文語的な表現なので、あまりお目にかかることはないかもしれませんが、こういう使い方もあるということだけ覚えておくとニュース記事などを読む時に便利でしょう。

「Although」に似た表現

「Although」に似た表現

実は「although」には「though」以外にも似た表現が存在します。こちらについても簡潔にではありますが、ご説明しておきます。

In spite of

「In spite of」は「although」とほぼ同じ意味を持つ表現です。「Although」と同じで、こちらもやや堅めの表現となっています。ただし「in spite of」のあとは名詞か動名詞を置かなければなりません。

Aさん
(1)In spite of the very hot weather,  I enjoyed my stay in Thailand.
訳)とても暑い天候にもかかわらず、タイでの滞在を楽しむことができました。
Aさん
(2)He calls me everyday in spite of the fact that he is very busy.
訳)忙しいにもかかわらず、彼は毎日電話をしてくれる。

「In spite of」はその次に名詞・動名詞などを置くというルールがあるため、「although」とそのまま書き換えはできません。そのため、「although」で使った例文は(1)のように書き換えが必要です。
しかし(2)のように「in spite of the fact that」という風にしてみると、「although」との置き換えも可能です。ただしこの場合、より堅いイメージがあり、あまりカジュアルな会話では使われません。また少し強調しているような感じもします。

Despite

「Despite」も「although」に似た表現の1つ。ですが、これは「in spite of」とほぼ同じ意味・同じ使い方をする表現です。イギリス英語では「despite」の方が少しだけフォーマルな感じがします。ただし、アメリカ英語だと「despite」を使うことの方が多いのだとか。どちらにしても意味は同じなので、「in spite of」と「despite」の使い分けについては、そこまで考えなくても良いでしょう。ネイティブでも人によって解釈が違うようですから。

「Although」を正しく使えばライティングに役立つ!

今回ご紹介した「although」は文中でも触れているとおり、少し堅めの表現で話し言葉よりは書き言葉でよく使われる表現です。そのため、英語でエッセイなどを書く場合にとても役立つでしょう。各種英語検定でライティングが出題されるなら、確実に覚えておきたい表現。同じ逆接の接続詞でも「but」とは使い方が違いますから、しっかり使いわけられるようにしておきましょう。もちろん、話し言葉で「although」を使ってはいけないわけではありません。特にビジネスの場やナレーション、そして何かについてしっかり意見を述べているような時は、話し言葉でもよく使われますよ。ネイティブや英語講師がどんな時に「although」を使っているかにも着目すれば、さらに使いこなせるようになるはずです。