誰かを説得することってありませんか?説得とは、理解させ同意を求める行為ですが、英語ではどのように表現するのでしょう?
この記事では「説得する」ときの英語persuadeについて紹介します。ビジネスでも使用するpersuadeの意味や使い方、似た単語convinceとの違いも学びましょう。
persuadeの意味
persuade(カタカナ語の発音はパースウェイド)は「説得」関連でいくつかの意味を持つ動詞です。
persuadeの意味
説得とは、よく話してわからせること、説き伏せることを言います。「◯◯を説得する」「◯◯を説得できなかった」のような形でよく使われますね。
それでは、persuadeがどんな意味を持つ単語なのかみていきます。説得にまつわる、以下の意味があります。
説得する
説得して~させる
納得させる
確信させる
説き伏せる
促す
促して~させる
説得関連以外には「口説く・勧誘する・信じ込ませる」といった意味もあります。
persuadeの語源が「話して説得する」の意味を持つラテン語persuadereから来ていることを知ると納得できます。
persuadeの動詞活用は、persuade-persuaded-persuadedです。
例えば、彼が彼女を説得した場合は、He persuaded her.のように英文を作成します。
まず、persuadeには「説得する」をメインに確信させる、説き伏せるなど関連する意味があることを覚えましょう。
convinceの意味
I’m not convinced!というフレーズの訳は何になるでしょう?ここでは、persuadeと似た意味を持つconvinceの解説をします。
convinceの意味
動詞convince(コンヴィンス)には「確信させる」「納得させる」「説得する」の意味があります。確かに、persuadeの持つ意味とかぶりますね。
convinceもpersuadeも、誰かに何かをさせることを意味します。ただし、convinceは「誰かに何かを信じさせる」説得のこと、一方persuadeは説得をして「誰かに何かをさせる」という違いがあります。
convinceの使い方
では、先ほどの英文を訳してみましょう。
訳)私、納得してないから!
ちなみに、まるで納得していなければI’m not convinced at all!と強調しましょう。
反対に、他人に言われたことに納得、確信したのなら以下になります。
訳)確信しています。
「誰かに何かを信じさせる」(納得・確信)のconvinceですね。これが、行動を起こさせるための説得をされたのならI’m persuaded.です。この違いをしっかり押さえましょう。
convinceの例文
では、convinceの例文をさらに紹介します。convinceの動詞活用は、convince-convinced-convincedです。
上の解説で学んだニュアンスを例文でご確認くださいね。
訳)どうすれば納得してくれるのかな?
訳)友人は、彼女の話が真実であると私を説得したの。
convinceは誰かに何かを信じさせる、納得させる、確信させるであり、誰かに何かを行動させるための説得を意味するpersuadeと使い分けをする必要があります。
「説得する」の英語2選
ここでは「説得する」の英語表現をみていきます。
本記事で取り上げているpersuadeに戻ってさらに例文で、そしてもう一つの単語induceを紹介しましょう。
persuadeの使い方
改めてになりますが、persuadeは人を説得して行動を起こさせるとき、促して何かをさせるというときの表現です。
訳)私は彼氏を説得して、一緒にパーティに行くことにしたんです。
persuadeの「説得して~させる」の意味が使われた例文です。彼を説得してパーティに同行してもらいました。彼が納得しているのかわかりませんが、説得はされたということになります。
訳)大変だったが、彼女は彼を説得し、ストリートギャンググループから抜けさせた。
ストリートギャングとは、麻薬密売、恐喝や密輸などを行なう犯罪者です。恵まれない環境で育ち、正規の教育を受けたことや職に就いたことのない15~25歳の青少年がギャングになることが多くあります。
そんな環境にいる際、周りが助けることもあります。このときに説得して何かをさせるpersuadeを使います。
induceの使い方
induce(インデュース)にも、人に~するように「説得する・し向ける」の意味があります。心理学でも感情や思考を誘導するときに使う動詞です。
訳)こうした新しい観光ポイントは、人々をその国への旅行に誘います。
訳)この薬は眠りを誘発します。
この2例文は、新しい観光地や薬という、人が主語でない場合の例になっている点にも注目してください。
「説得・説得力」の英語
「説得する」というのは動詞ですが、ここでは名詞と形容詞の「説得」「説得力」の英語をみていきます。
「説得・説得力」はpersuasion
persuadeが名詞になるとpersuasion(パースウェイジョン)です。persuasionには「説得されること・説得させること」や「説得力」といった意味があります。
ちなみに、前で紹介したinduceの名詞形inducementもも人を行動させる「誘因・刺激」のような意味を持ちます。
訳)彼の説得は、彼女にスカイダイビングを試させるのにうまくいかなかった。
「説得力がある・ない」の英語
説得力がある、またはないという言い方があります。
この場合の英語表現はやはりpersuadeの関連用語である形容詞persuasiveを使うか、フレーズpersuasive skillにします。
persuasiveには、人・議論・証拠などが「説得力のある」という意味があり、そのスキルがあることで「説得力がある」の表現になります。
訳)彼のプレゼンには説得力がありました。
この例文を以下で「説得力がない」にしてみましょう。
訳)彼のプレゼンには説得力がありませんでした。
訳)彼のプレゼンに説得力があるとは思えないわ。
過去形にしたり、主語を変えたり、いろいろ応用できるようにしていきましょう。
「納得ずく」の意味
本記事では、説得や納得という表現が多く登場しました。最後に、十分に納得した状態を言う「納得ずく」の意味や英語表現を紹介します。
納得ずくとは?
納得ずく(納得づく)は「納得尽く」とも書き、十分納得した結果を指します。例えば、納得ずくで別れたカップルと言えば、双方が考えを認め合って別れる結果を出したことになります。反対に、納得できないことを腑に堕ちないなどと表現します。
satisfiedで「納得ずく」
「納得ずく」にピタリと当てはまる英語はないため、意味を踏まえて限りなく近い表現にする必要があります。satisfiedは形容詞で「満足した・満足感を持った・満ち足りた」などの意味を持ちます。さらに、何かが正しい・真実であることを「確信した」としても使用されます。十分納得した結果が納得ずくですので、それは満足していることにつながります。
訳)彼らの答えに納得ずくといかないなら、もっと話し合ったほうがいいでしょう。
訳)彼と別れたことは納得ずくだよ。
多少意訳にはなりますが、納得するまでの過程が十分にあったというニュアンスを感じてください。
まとめ
本記事ではプライベートでもビジネスでも使用する「説得する」の英語を紹介しました。
persuadeもconvinceも、誰かに何かをさせることを意味します。ただし2つの違いは、persuadeは説得をして「誰かに何かをさせる」、一方convinceは「誰かに何かを信じさせる」説得のことでした。これらを頭に置き、説得英語を使えるようにしていきましょう。
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