日本の小学生が必ずと言っていいほど持っている通学カバン「ランドセル」。その姿は日本ならではの光景として、多くの外国人にも印象的に映るようです。
しかし、この「ランドセル」、そもそも何語なのか気になりませんか?
この記事では、ランドセルの歴史や英語での表現についてご紹介します。また、日本の小学校と海外の小学校の違いについても解説します。
ランドセルはオランダ語
「ランドセル」という言葉のルーツは実は、オランダ語。オランダ語の「背負って使うかばん」を意味する”ransel”が日本に伝わり、音が変化して「ランドセル」になったと言われています。
”ransel”が日本に伝わったのは19世紀のこと。当時は軍用の背負い袋として使われていました。その後、日本の教育制度が整備される中で、小学生が使う通学カバンとして採用され、現在のようなランドセルが誕生しました。
ランドセルは日本独自の文化
ランドセルは、実は世界的に見ても非常にユニークな文化です。海外には同じようなカバンはほとんどなく、そのデザインや使用法は日本特有のもの。
そのため、一時期、海外からの観光客がお土産としてランドセルを購入するなんてことが話題になりました。ランドセルの品質と耐久性の高さがその人気の理由のようです。日本アニメが好きな海外の方にとっては、アニメで出てくる“憧れ”のカバンだったりもするようです。
毎年4月、新入生がピカピカのランドセルを背負って登校する光景は、日本ならではの春の風物詩ですね。
ランドセルって英語で何て言う?
ランドセルはオランダ由来の「和製外来語」。そのため、「Randoseru」と言っても、通じないので、要注意です。
ランドセルを英語で表現するなら、”school bag”、もしくは”backpack”がふさわしいでしょう。それぞれもう少し詳しく確認しましょう。
school bag
ランドセルを英語で表現するならもっとも一般的なのが”school bag”です。ただ、この場合、「学校で使うかばん」全般を意味し、ランドセルだけを意味する言葉ではありません。
「ランドセル」そのものを表現したいなら、”a school bag for elementary school students(小学生用の通学カバン)”などと、少し説明を加えると良いでしょう。
日本では、ランドセルと呼ばれる通学カバンが小学生によって伝統的に使用されています。
小学校に入学したときに祖父母からもらった通学カバンが彼女の一番のお気に入りのプレゼントでした。
backpack
“backpack”もランドセルを表す単語として使えます。ただ、“backpack”も本来は「バックパック」や「リュックサック」を意味する単語なので、「ランドセル」そのものを表現したい場合は説明が必要でしょう。 “a backpack used by elementary school students”などの表現がおすすめです。
ランドセルは、日本の小学生が使用する独特なタイプのリュックです。
日本のランドセルは、小学校の6年間持ちこたえるように設計されています。
意外と多い?日本の学校でしか見られないモノをご紹介!
実は、「ランドセル」以外にも日本の学校でしか見られないものはたくさん。日本では当たり前の景色が海外から来た人には珍しく感じることもあるようです。ここでは、日本の学校独自のものやシステムについて、その英語表現と一緒にご紹介します。
職員室
日本の学校では当たり前の「職員室」。先生たちが授業の準備をしたり、採点をしたりする部屋ですよね。海外では、このように教師が集まる部屋というのは、あまりありません。それぞれの教師が個別に自分のオフィスを持っていることが一般的です。
「職員室」は英語では”teacher’s room”といいます。
日本では、すべての教師が職員室で一緒に仕事をする。
わたしは放課後、質問をしに職員室によく行く。
担任
日本の学校では、各クラスに「担任」と呼ばれる教師が一人配属され、そのクラスの生徒たちの学習や生活を全面的にサポートするのが一般的。一方、海外では、科目ごとに異なる教師が担当することが多く、一人の教師が特定のクラス全体を管理することはあまりありません。
「担任」は英語では、”homeroom teacher”といいます。
わたしの担任は岡村先生です。
学校で問題があるときは、たいていまず担任の先生に相談します。
給食
日本の学校では、教室でみんな一緒に「給食」を食べるのが一般的。給食は栄養バランスが考慮されており、みんなが同じメニューを食べます。海外では、多くの学校にカフェテリアがあり、各自が好きなものを購入するスタイルがほとんどです。
「給食」は英語では“school lunch”といいます。
日本では、児童が教室で自分たちで給食を配膳します。
日本では、給食はすべての児童に栄養バランスが取れるように注意深く計画されています。
塾
日本では、多くの子どもが学校の授業に加えて「塾」に通っています。海外では塾はあまりなく、学校での授業をしっかり受けて理解するというのが一般的です
塾は英語では”cram school”といいます。
彼の両親は、算数の成績を上げるために彼を塾に入れました。
その塾は、夏期集中講座を提供しています。
まとめ
今回は、ランドセルの歴史や英語表現を中心に、日本の学校では当たり前だけど、海外ではあまり見かけないものをご紹介しました。海外の学校は映画やドラマで見かけるシーンも多いもの。次は、日本の学校との違いに注目して見てみるのも面白いかもしれませんよ。
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