「アウェイ」という言葉は、日本でもスポーツや日常会話でよく使われています。特に「アウェイ戦」や「アウェイ感」といった表現は、多くの人が耳にしたことがあるでしょう。

しかし、「アウェイ」が本来どういう意味なのか、そして英語の “away” の使い方については、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、日本語の「アウェイ」と英語の “away” それぞれの意味や、詳しい使い方について、詳しく解説します。

これを読めば、日英両方でアウェイを使いこなせるようになりますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

「アウェイ」の意味とは?

「アウェイ」の意味とは?

「アウェイ」は英語の “away” をカタカナ表記した言葉で、もともとは「離れた」「遠ざかった」という意味を持ちます。

しかし、カタカナ英語として定着する中で、主に「自分に馴染みのない環境」や「居心地の悪い場所」を指して使われるようになりました。

なぜこのような意味が定着したかというと、もともとスポーツ用語の「ホーム戦」と「アウェイ戦」が由来になっているからなんです。

「ホーム戦(home game)」と「アウェイ戦(away game)」とは何か

スポーツの世界では、「ホーム戦(home game)」と「アウェイ戦(away game)」という概念が一般的に使われています。

  • ホーム戦(home game):自分のチームの本拠地(ホームスタジアム)で行う試合
  • アウェイ戦(away game):相手チームの本拠地で行う試合

ホーム戦では、慣れた環境かつ、自チームのファンがたくさん応援に駆けつけてくれることもあり、有利な状況になりやすいです。

一方、アウェイ戦では相手チームのファンが多く、応援の声やプレッシャーの影響を受けやすいため、不利な状況になることが多いとされています。

このスポーツ用語が転じて、「自分のテリトリーではない場所」や「慣れていない環境」を指して、日本語の日常会話でも「アウェイ」という言葉が使われるようになりました。

具体的にいつから「アウェイ」が日本語で使われ始めたのかは不明ですが、一説によるとサッカーの試合用語が一般に広まり、現在の「アウェイ」の意味が定着したと考えられます。

「アウェイ感」「アウェイな感じ」の意味とは?

日本語の「アウェイ感」「アウェイな感じ」は、居心地の悪さや孤立感を表す表現です。

たとえば、新しい環境に入ったときや、周囲に馴染めないと感じる場面でよく使われます。

【職場・学校】

Aさん
新しい職場に入ったばかりでアウェイ感がすごい。
Aさん
クラス替えで知り合いがいなくて、完全にアウェイな感じだった。

【飲み会・イベント】

Aさん
友達に誘われて行ったパーティーで、知り合いがいなくてアウェイ感がやばかった。
Aさん
趣味のオフ会に参加したけど、みんな仲が良くてアウェイな感じがした。

【ビジネスシーン】

Aさん
取引先の会議に1人で参加して、完全にアウェイ感を味わった。
Aさん
社内の英語ミーティングに参加したけれど、話についていけなくてアウェイな感じがした。

英語での away も日本語の「アウェイ」と同じ意味?

英語の “away” は「離れた」「遠ざかった」という意味を持ちますが、日本語の「アウェイ」のように「居心地の悪い」「場違いな感じ」という感情的な意味で使われることはありません。

たとえば、以下のような表現で使われます。

Aさん

Go away!

あっちへ行け!

Aさん

Stay away from the fire.

火から離れてください。

Aさん

The store is five miles away.

その店は5マイル離れた場所にある。

「アウェイ感」「アウェイな感じ」は英語でどう表現する?

日本語の「アウェイ感」を英語で表現する場合、以下のフレーズが適切です。

【場違いだと感じたときの表現】

  • I felt out of place.(場違いに感じた。)
  • I didn’t fit in.(馴染めなかった。)
  • I felt like an outsider.(部外者のように感じた。)

【緊張して落ち着かないときの表現】

  • I felt uncomfortable.(居心地が悪かった。)
  • I wasn’t in my element.(自分のフィールドじゃなかった。)

これらの表現を使うことで、より自然な英語で「アウェイ感」を伝えることができます。

それでは、先ほど挙げたAさんの嘆きを、これらの英語表現を使って英訳したものを確認していきましょう。

Aさん

新しい職場に入ったばかりでアウェイ感がすごい。

I just joined a new workplace, and I felt completely out of place.

Bさん

仕事があるだけ羨ましいよ。

At least you have a job.

Aさん

クラス替えで知り合いがいなくて、完全にアウェイな感じだった。

I had a class change, but since I didn’t know anyone, I totally felt like an outsider.

Bさん

全員と友達になれるチャンス!

That’s a chance to make friends with everyone!

Aさん

友達に誘われて行ったパーティーで、知り合いがいなくてアウェイ感がやばかった。

I went to a party my friend invited me to, but I didn’t know anyone, so I felt really uncomfortable.

Bさん

何そのパーティー?僕は誘われてないよ?

Wait, what party? I wasn’t invited.

Aさん

趣味のオフ会に参加したけど、みんな仲が良くてアウェイな感じがした。

I joined a hobby meetup, but everyone already knew each other, so I felt like I didn’t fit in.

Bさん

ドンマイ。

Tough luck.

Aさん

取引先の会議に1人で参加して、完全にアウェイ感を味わった。

I attended a meeting with a client alone and felt completely out of place.

Bさん

社会人は辛いね。

Being an adult is tough.

Aさん

社内の英語ミーティングに参加したけれど、話についていけなくてアウェイな感じがした。

I joined an internal English meeting, but I couldn’t keep up with the conversation, so I wasn’t in my element.

Bさん

これは英会話スクールに通うしかないね!

Looks like you need to join an English class!

away を使った英語表現の意味

away を使った英語表現の意味

英語の “away” を含むフレーズは数多くあり、日常会話やビジネスシーンでもよく使われます。

ここでは、特に目にする機会が多い表現について、詳しく確認していきましょう。

run away、runaway の意味

「run away」は「逃げる」「家出する」などの意味を持つ動詞句です。

「遠くに(away)逃げる(run)」と直訳すれば、そのイメージは掴めるでしょう。

Aさん

犬が家から逃げた!

The dog ran away from home!

なお、”runaway” と続けて綴ると、「暴走した」「制御不能な」という意味を持つ形容詞になります。

基本的にはネガティブな意味が多いですが、「制御不能なくらいすごい」という意味で、ポジティブに使われることもあります。

Aさん

The train became a runaway train and crashed.

その列車は暴走列車になり、衝突しました。

Aさん

His business was a runaway success.

彼のビジネスは大成功を収めました。

また、runaway は名詞として使われると「逃亡者」の意味になります。

Aさん

The police caught the runaway.

警察は逃亡者を捕まえました。

away from の意味

“away from” は、「~から離れて」という意味を持つ前置詞句です。

物理的に離れる場合だけでなく、心理的に距離を取る場合にも使われます。

【物理的に離れる場合】

Aさん

Stay away from the fire.

火から離れてください。

Aさん

Keep away from the edge of the cliff.

崖の端から離れなさい。

【心理的に距離を取る】

Aさん

I try to stay away from negative people.

私はネガティブな人とは距離を取るようにしています。

Aさん

He walked away from the deal at the last minute.

彼は土壇場で取引から手を引きました。

take away の意味

“take away” は、「持ち去る」「奪う」「取り除く」などの意味を持つフレーズです。take 自体、色々な意味で使われる基本動詞なので、幅広い意味で使われます。

また、イギリス英語では「テイクアウト(持ち帰り用の食べ物)」の意味でも使われます。

Aさん

The waiter took away my plate.

ウェイターが私の皿を下げました。

Aさん

The experience took away my fear.

その経験が、私の恐怖を取り除いてくれました。

Aさん

Shall we get a takeaway for dinner?

夕飯は持ち帰りにしましょうか?(※イギリス英語)

まとめ

今回は、日本語の「アウェイ」と英語の “away” それぞれの意味や、使い方について詳しく確認してきました。

「アウェイ」は、もともと英語の “away” から来た言葉で、「離れた」「遠ざかった」という意味を持ちます。日本語ではスポーツ用語から派生し、「自分に馴染みのない環境」や「居心地の悪い場所」といった感覚的な意味で使われるようになりました。しかし、英語の “away” にはそのような感情的な意味はないので、混同しないように注意が必要です。

今回ご紹介したことを参考にして、日本語の「アウェイ」と英語の “away” を使いこなしましょう!

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!

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