「ピーナッツキャンディー」と聞いて、みなさんはどのような食べ物をイメージしますか?
おそらく多くの方が、カリカリ、ザクザクとした甘いバータイプのお菓子を想像したのではないでしょうか。
「ピーナッツキャンディー」は、インドで古くから食べられている伝統的なお菓子です。
煮詰めた砂糖にピーナッツを加えて固めたもので、風味豊かなピーナッツと濃くて甘い砂糖が合わさり、一口かじるとなんともいえない幸福感を与えてくれます。
今回は、カリッとした食感と濃厚な甘さが美味しい「ピーナッツキャンディー」について、インドの伝統菓子チッキの魅力とともに、英語表現とインドのおすすめお菓子を紹介していきます。
「ピーナッツキャンディー」とは
「ピーナッツキャンディー」は、砂糖とピーナッツで作られたお菓子です。
全粒または挽いたピーナッツを煎って、煮詰めた砂糖と一緒に混ぜ固めて作ります。
インドの伝統的なお菓子で、「チッキ(chikki)」という商品名で販売されていることが多いです。
チッキの中身は、ピーナッツ、カシューナッツ、アーモンド、ピアスタチオといったナッツ類、またドライフルーツやゴマなどが入っているものもあります。
「ピーナッツキャンディー」の歴史
インドの伝統菓子「ピーナッツキャンディー」に使われるピーナッツは、16世紀以降、ポルトガル人や他のヨーロッパ人によって初めてインドに入ってきたといわれています。
「ピーナッツキャンディー」に欠かせない砂糖は、古くからインドで使われており、時代とともに、安価で大量に手に入るようになっていきました。
昔からある砂糖とヨーロッパから伝来したピーナッツが融合したことで、インド独自のお菓子「ピーナッツキャンディー」が誕生しました。
インドの砂糖ジャグリーは、サトウキビから作られる未精製の黒糖です。
ジャクリーは、インドの伝統的な甘味料で、現在でもさまざまな料理やお菓子に使われています。
「ピーナッツキャンディー」は、地域によって呼び方が異なります。
ウッタル・プラデーシュ州の都市ヴァーラーナシー近辺では、「ライヤ・パッティ」と呼ばれていたり、インドの公用語であるベンガル語でキャラメルピーナッツを意味する「グールバダム」と呼んでいたりする地域もあります。
「ピーナッツキャンディー」の魅力
「ピーナッツキャンディー」は、甘いけれどくどくなく、あと引く美味しさが魅力です。
ピーナッツやカシューナッツ、アーモンドなどのナッツのほか、ゴマやカボチャの種と言った風味豊かな素材に、焦がし砂糖、いわゆるキャラメルの甘くてほろ苦い味が絶妙にマッチしています。
ピーナッツの香ばしさとカリカリ、ザクザクとした食感、濃くて甘い砂糖が生み出すハーモニーはたまりません。
砂糖の比率や作り方を変えることで、食感や固さの違いを味わえるのも、「ピーナッツキャンディー」の楽しみ方の一つでしょう。
挽いたピーナッツを使えば、しっとりと柔らかいソフトな「ピーナッツキャンディー」に仕上がります。
砂糖を何層にも重ねて作れば、ザクザク感が増したクリスピーな「ピーナッツキャンディー」ができます。
「ピーナッツキャンディー」の英語表現
「ピーナッツキャンディー」は、英語でそのまま”peanut candy”です。
”peanut”と”candy”をそれぞれ辞書の定義で確認してみると、ピーナッツを砂糖で固めた甘い食べ物、日本でいうキャラメルバーのようなお菓子であることがわかりますね。
- peanut
an oval-shaped seed of a plant, that grows underground in pairs inside a thin brown shell
褐色の薄い殻の中で対になって地下で育つ植物の楕円形をした種子のこと
- candy
a small piece of sweet food made from sugar with chocolate, fruit, nuts, or flavors added
砂糖にチョコレート、フルーツ、ナッツ、フレーバーなどを加えた小さな甘いお菓子のこと
”peanut candy”は、”peanut”を入れて、砂糖で固めた”candy”ということで、とても覚えやすいでしょう。
例文
”peanut candy”を使った例文を紹介します。
みんなを虜にする「ピーナッツキャンディー」の美味しさを表現しています。
訳)ピーナッツキャンディー無料でたくさん配ったら、しばらくの間、みんなが幸せでいられます。
いつでもどこでも気軽に食べられるのも「ピーナッツキャンディー」の魅力ですね。
訳)彼女は、ピーナッツキャンディーを引き出しにしまって、買い物に行くことにしました。
カロリーの高い「ピーナッツキャンディー」は、食べ過ぎにも注意しましょう。
訳)焼き菓子、ピーナッツキャンディー、清涼飲料水、パン、デザートなど、お決まりのものは避けました。
インドでおすすめのお菓子
インドには、「ピーナッツキャンディー」のほかにも、甘くて美味しいお菓子がたくさんあります。
インドに行ったらぜひ食べたい、おすすめのお菓子を紹介します。
ハルワ(halva)
ハルワは、穀物やゴマ、果物、野菜などを油と砂糖で煮詰めたお菓子です。
ココナッツや牛乳を使ったハルワ、セモリナ粉を使ったスージーハルワ、人参を使ったガージャルハルワなどがあり、どれもしっとり柔らかい食感が特徴で、インドの人気お菓子として知られています。
バルフィ(barfi)
バルフィは、インドやパキスタンでよく食べられているミルク菓子です。
お店や家庭によって、しっとり系とザクザク系の2タイプがあります。
ココナッツやナッツなどで作るココナッツバルフィー、カシューナッツをペースト状にしたカシューナッツを固めたカージューキバルフィーが特に有名です。
グラブジャムン(gulab jamun)
グラブジャムンは、丸く揚げたドーナツを甘いシロップに漬けたお菓子です。
世界一甘いといわれており、バラの香りのシロップで漬けた品のある美味しさが人気です。
インドの有名菓子メーカーHaldiram’sの缶詰めは、日本の輸入食品店でも比較的手に入りやすいので、見つけたらぜひ食べてみてください。
ジャレビ(jalebi)
ジャレビも揚げ菓子の一つで、小麦粉生地をうずまき状にして揚げて、シロップに漬け込んだお菓子です。
路上でジャレビを揚げている露店や屋台も多く、お手軽なおやつとして幅広い年代の人々に親しまれています。
インドのお菓子は、全体的にとても甘いのが特徴です。
材料には、ジャグリーという未精製の黒糖をはじめ、小麦やひよこ豆を原料とした粉類、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツなどのナッツ類、他にも牛乳やココナッツミルク、カルダモンやシナモンなどのスパイスもよく使われています。
まとめ
カリカリとした食感と濃厚な甘さがたまらない「ピーナッツキャンディー」について、インドの伝統菓子チッキの魅力とともに、英語表現とインドおすすめのお菓子を紹介しました。
「ピーナッツキャンディー」は、英語でそのまま”peanut candy”と表現します。
ピーナッツと砂糖を主成分としたお菓子は、日本にもあり、ピーナッツバタークッキーやピーナッツチョコなどが挙げられます。
飛騨高山の三大駄菓子の一つ「飛騨高山の豆板」は、香ばしく煎った落花生をはちみつで固めたお菓子で、日本版「ピーナッツキャンディー」ともいえます。
スイーツが好きな方、ナッツが好きな方なら、一度は食べてほしいインドの「ピーナッツキャンディー」。
食感は軽いですが、糖質も脂質も高いので食べ過ぎには注意してくださいね。
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