学校で具合が悪くなったときに休む「保健室」は、ケガや体調不良の看護だけでなく、気分が落ち込んだときや相談事なども受け入れてくれる安らぎの場所でもあります。

誰もが一度は入ったことのある「保健室」は、英語で何と言うのでしょうか。

海外では、保健の先生が常駐していることはほとんどなく、担任や近くにいる先生が簡単な手当をして帰宅させることも珍しくないそうです。

今回は、そんな日本と海外で文化の違う「保健室」について、正しい英語と体調不良時に使える便利なフレーズを紹介します。

「保健室」は英語で “nurse’s office”

「保健室」は、英語で”nurse’s office”です。

“office”と聞くと会社や事務所をイメージする人も多いかと思いますが、英語では保健室のことを「看護師のいる場所」という意味で”nurse’s office”と言います。

【例文1】

Aさん
Leaving that aside, I don’t feel good. Can I go to the nurse’s office?
訳)そんなことより、わたし気分が悪いの。保健室に行ってもいい?
Bさん
Oh, are you okay? I’ll go with you.
訳)大丈夫?付き添うよ。

 

【例文2】

Aさん
Where is the nurse’s office?
訳)保健室はどこ?
Bさん
The nurse’s office is next to the faculty room on the first floor.
訳)1階の職員室の隣だよ。

 

【例文3】

Aさん
The school nurse’s office enables those in a poor health condition to rest and provides emergency care in Japan.
訳)日本の学校の保健室では、体調不良時の休養や応急処置ができるよ。
Bさん
I see. Children who feel ill while at school are usually sent to the nurse’s office, where they await parent pickup in our country.
訳)なるほど。僕の国では、学校で具合が悪くなった生徒は、保健室で保護者の方の迎えを待つんだよ。

 

「医務室」は英語で “medical office”

「医務室」は英語で "medical office"

会社や公共施設などでは、「保健室」ではなく「医務室」や「救護室」とも言われますよね。

「医務室」は、英語で”medical office”です。

“infirmary”(医務室、診療所)は、医療機器や設備のある施設を意味する場合が多く、どちらかというと小規模な診療所や病院のイメージが強くなっています。

そのため、会社や駅、ショッピングモールといった施設の「医務室」は”medical office”と呼ぶことが多いです。

また、一時的に応急処置を行うという意味で、”first-aid room”と呼ばれることもあります。
よく使われる表現として、”medical office”と一緒に覚えておくとよいでしょう。

【例文1】

Aさん
That medical office is equipped with the same medical devices as other small hospitals.
訳)その医務室はちょっとした病院くらいの医療機器が揃っているのよ。
Bさん
That’s great. I’m glad to hear that.
訳)いいね。それを聞いて安心したよ。

 

【例文2】

Aさん
You had better go to the medical office.
訳)医務室に行ったほうがいいわ。
Bさん
My father is coming soon and will take me to the medical office.
訳)もうすぐ父が来て連れて行ってくれるんだ。

 

【例文3】

Aさん
Injured members were escorted to the facility’s first-aid room after the game.
訳)ケガをしたメンバーは、施設の救護室に運ばれたわ。
Bさん
I wonder if they will be alright. I’m worried.
訳)大丈夫かなあ。心配だね。

 

「保健の先生」は “school nurse”

「保健の先生」は "school nurse"

「保健の先生」は、英語で “school nurse” です。

日本では、保健室で看護してくれる人を「保健の先生」もしくは「養護教諭」と呼んでいますが、海外では”school nurse”と呼ぶのが一般的です。

ケガや体調不良の時にお世話をしてくれる「学校の看護師」という位置づけで、性別を問わず、男性も女性も”school nurse”と言います。

海外では、日本のように保健室に先生が常駐しているケースはほとんどなく、近くにいる先生が簡単な手当をしたら、そのまま帰宅させるという場合も珍しくありません。
もし留学や語学研修で海外の学校に行く機会があったら、日本との違いに驚かないようにしましょう。

【例文1】

Aさん
I want to be a school nurse in the future.
訳)将来は保健の先生になりたい。
Bさん
Cool. You are kind and attentive, so you can be a school nurse.
訳)いいね。優しくて気配り上手だからきっとなれるよ。

 

【例文2】

Aさん
I rushed to the nurses’ room, but nothing was done.
訳)保健室に駆け込んだのに何もしてもらえなかった。
Bさん
The school nurse told us that the school nurse’s office is closed during the summer vacation.
訳)保健の先生によると、夏休みの間、保健室は閉まっているって。

 

【例文3】

Aさん
I was injured, so the school nurse kindly treated me yesterday.
訳)昨日、ケガをして保健の先生が優しく手当てしてくれたわ。
Bさん
The school nurse is very kind and has a great smile.
訳)優しくて笑顔の素敵な先生だよね。

 

「保健室登校」は “special education”

school nurse

教室や友達と馴染めなかったり、授業についていけなかったりして、自分のクラスではなく保健室や相談室へ登校することがありますよね。

「保健室登校」や「相談室登校」、「別室登校」のような登校スタイルを、英語では”separate schooling”または”special education”と表現します。

「別室登校」をそのまま直訳した”separate schooling”も間違ってはいませんが、どちらかというと、特別な支援やサポートを受けていることを意味する”special education”を使うのが好ましいでしょう。

【例文1】

Aさん
My son is in special education at school.
訳)わたしの息子は別室登校をしているの。
Bさん
Oh, I used to go straight to the nurse’s office in school, too.
訳)僕も保健室に登校していたよ。

 

【例文2】

Aさん
My daughter likes studying, but she can’t stand noisy environments, so she is in special education at school.
訳)娘は勉強が好きだけど、騒がしい環境が苦手で、保健室登校をしているわ。
Bさん
It’s important to study with a learning style that works for her.
訳)自分に合った学習スタイルで勉強することが大切だよね。

 

【例文3】

Aさん
More students are in special education at school.
訳)保健室に登校する生徒は増えているよ。
Bさん
This is because they need to be educated according to their individual characteristics.
訳)個々の特性に合った教育が求められているからね。

 

体調不良の時に使えるフレーズ

急な体調不良に見舞われたとき、どこがどのように具合が悪いのか、短い言葉で正確に伝えることはとても大切です。

頭痛持ちだったり、お腹を壊しやすかったりする人は特に、下記にまとめたフレーズを覚えておくといざというときに役立ちますよ。

I’m not feeling well. 気分が悪い。
I’ve got a headache. 頭が痛い。
I’ve got a stomach-ache. お腹が痛い。
I’ve got a sore throat. のどが痛い。
I have a toothache. 歯が痛い。
I’ve got a cough. 咳が出る。
I feel sick.  吐き気がする。
I think I have a fever. 熱っぽい。
I banged my head. 頭をぶつけた。
My period pain is bad. 生理痛がひどい。
Can I please go to the nurse’s office [medical office]? 保健室へ行きたいのですが。
Can I please have some medicine? 薬が欲しいのですが。
Can I like down? 横になりたいのですが。
Can I please miss my class [work] and have a rest? 授業(仕事)を欠席して、休みたいのですが。
I feel better. よくなった(回復した)。

まとめ

日本と海外で文化の違う「保健室」について、正しい英語と体調不良時に使える便利なフレーズを紹介しました。

保健室は英語で”nurse’s office”で、医務室は”medical office”です。
保健の先生は”school nurse”と言い、”teacher”と呼ばれることはありません。

保健室には必ず保健の先生が居て、必要な手当や看病をしてくれたり、時には優しく話を聞いてくれたりする保健室は、日本ならではの文化といえます。

万が一のケガや体調不良のときには、今回紹介したフレーズを使って、素早く的確に対処できるといいですね。

“nurse”に関連した「看護師」や「看病」についての英語は、以下の記事でも解説しています。

日本とアメリカの学校の違いについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。