潮の干満差が激しいことで知られる湾に浮かぶ神秘的な島、モン・サン・ミシェル。その姿はまるで海に浮かぶ要塞のようで、「海上のピラミッド」とも呼ばれています。そこには今も修道院があって、修道士や修道女が暮らしていますが、観光でモン・サン・ミシェルを訪れることも可能です。
この記事では、モン・サン・ミシェルの歴史を紐解き、見どころを紹介しながら、英語でもモン・サン・ミシェルとその湾について説明していきます。モン・サン・ミシェルとその湾に興味を持っている方、その歴史や見どころを知り英語で説明できるようになりたい方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
モン・サン・ミシェルの概要
まずは、モン・サン・ミシェルの概要について、英語で説明していきます。
Mont-Saint-Michel is a small island in the Bay of Mont-Saint-Michel in the Normandy region on the west coast of France.
(訳)モン・サン・ミシェルは、フランス西海岸のノルマンディー地方にあるモン・サン・ミシェル湾に浮かぶ小島です。
“Mont” means a mountain and “Saint-Michel” means “Saint Michael.” So, “Mont-Saint-Michel” means “Mountain of Saint Michael.”
(訳)「モン」は山、「サン・ミシェル」は「聖ミカエル」を意味するので、「モン・サン・ミシェル」は「聖ミカエルの山」という意味になります。
Today, the building on the island is an abbey where services are held, and it is a famous tourist attraction in France.
(訳)現在はその島にある建物は修道院で、礼拝が行われており、フランスの有名な観光名所です。
「修道院」は 英語で“abbey”です。
モン・サン・ミシェル湾
次に、モン・サン・ミシェルを取り囲む湾の潮の干満についても、英語で説明してみましょう。
This island has the highest tides in the European continent with up to a 15 meters difference between low and high water. The highest tides take place 36 to 48 hours after the full and new moons.
(訳)この島はヨーロッパ大陸で最も潮位が高く、干潮と満潮の差が最高15メートルもあります。最も潮位が高くなるのは、満月と新月の36時間から48時間後です。
干潮と満潮は月の満ち欠けと関係があると聞いたことがありますが、本当にそうなのですね。潮の干満のスケジュールを示しているサイトもあるので、モン・サン・ミシェルを訪れる際はチェックすると良さそうです。
https://www.ot-montsaintmichel.com/en/tide-schedules/
モン・サン・ミシェルの歴史
モン・サン・ミシェル島は古来より先住民の聖地として知られてきました。708年、その島に礼拝堂が建立されました。その後、966年にベネディクト派の修道院が造営され、モン・サン・ミッシェルは巡礼の地として広く知られるようになりました。「巡礼」は英語で“pilgrimage”で、「巡礼者」は“pilgrim”です。
その後、14世紀に英仏百年戦争が始まり、モン・サン・ミシェルは両国間の要塞に位置するので、難攻不落の城塞として機能するようになりました。16世紀に再び修道院として復興しましたが、18世紀のフランス革命後には反体制派を収容する監獄として利用されていた時期もありました。19世紀になってようやくまた信仰の地として復興しました。現在では、年間約300万人が訪れるフランスの有名な観光地の一つです。
モン・サン・ミシェルの歴史について要点を英語で説明してみましょう。
訳)モン・サン・ミシェルは708年に礼拝堂が建立され、その後966年にベネディクト派の修道院が造営されてから、巡礼の地として広く知られるようになりました。
訳)14世紀に英仏百年戦争が始まり、モン・サン・ミシェルは両国間の要塞に位置しているため、100年ぐらいの間、難攻不落の城塞として機能していました。
訳)16世紀に再び修道院として復興しましたが、18世紀のフランス革命後には反体制派を収容する監獄として利用されました。
訳)19世紀になってようやくまた信仰の地として復興し、現在では年間300万人の観光客が、モン・サン・ミシェルを訪れています。
訳)1979年、モン・サン・ミシェルとその湾は世界文化遺産に登録されました。
モン・サン・ミシェルの見逃せない見どころ
次に、モン・サン・ミシェルの見どころを紹介します。見どころは英語で”high lights”といいます。
王の門
モン・サン・ミシェル内にある門の中でも特に見どころなのが、王の門 “King’s gate”です。先ほど紹介したようにこの島は英仏百年戦争のとき要塞として機能していました。この門の前にある橋を門と鎖でつなぎ、敵が押しかけてきた際に橋を釣り上げて、侵入を防ぐ役割を果たしていました。「難攻不落の城塞」と呼ばれていた理由が分かりますね。
グランド・リュ
モンサンミッシェルのメインストリート。「リュ」はフランス語で「通り」という意味です。細いメインストリートの両脇には、レストランやお土産ショップが所狭しと立ち並んでいます。思わず写真を撮りたくなるようなかわいい看板も見つかりますよ。
サン・ピエール教会
教会の入り口には、百年戦争で有名になったジャンヌ・ダルクの像があります。教会内部には大天使ミカエルがまつられており、美しいステンドガラスにも目を見張るでしょう。
ラメルベイユの回廊
修道院は13世紀に3層構造のゴシック建築として完成しました。最上階にある回廊の2本柱は少しずつずれて中庭を囲むように建てられています。修道院内部にある回廊からは、ゴシック建築の優美さが感じられます。
付属教会
修道院内部の中でもひときわ存在感と優美さを醸し出しているのが、後から増築された付属教会です。高い天井と綺麗なステンドガラスの窓から差し込む光の下、荘厳で神秘的な雰囲気が味わえます。
西テラス
修道院内部の西テラスから、干潟を眺められる絶景スポットです。干潟側からモン・サン・ミシェルを望む写真はよく見かけますが、島の修道院内部から干潟側を眺めるのも、すばらしい絶景を味わえます。
モン・サン・ミシェルの見どころを英語で説明してみましょう。
訳)モン・サン・ミシェルにはたくさん門がありますが、その中でも最も有名なのは「王の門」で、それはこの島が百年戦争のとき要塞として機能していたことを示しています。
訳)この門の前にある橋を門と鎖でつなぎ、敵が攻撃した際に橋を釣り上げて、敵の侵入を防いでいました。
訳)サン・ピエール教会もモン・サン・ミシェルの見どころの一つです。百年戦争で有名なジャンヌ・ダルクの像がその教会の入り口にあります。
まとめ
モン・サン・ミシェルとその湾を英語でどう説明するというテーマで解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。その歴史と見どころについて英語で説明する際の一助になれば幸いです。
モン・サン・ミシェルは年間約300万人もの人が訪れるので、オーバーツーリズムが問題になっていますが、機会があれば、ぜひ訪れてみたい観光地ですね。その島を取り囲む湾は、潮の干満差が激しいので、もし訪れるなら、干潮のときに訪れるべきです。旅行会社が企画したツアーでモン・サン・ミシェルを訪れる場合、干潮時に訪れるというスケジュールで旅行するでしょうが、個人旅行やグループ旅行の場合は、潮の干満のスケジュールをしっかりチェックしなくてはなりません。
月の満ち欠けが潮の干満に深く関連しているというのも、モン・サン・ミシェルをますます神秘的な島にしていますね。
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