「解決」という言葉は便利な言葉の一つで、日常会話はもちろん、ビジネスシーンでもよく使いますよね。
「解決」を英語で表現する場合、solveやresolveという単語が真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、実はそのほかにもさまざまな表現があります。
「和解する」「一時的にその場を収める」などのシチュエーションでも日本語は「解決」という言葉が使われますが、英語ではシチュエーションに応じて単語を使い分ける必要があります。
そこで今回は、「解決」を英語で表現するときに覚えておきたい基本表現を5つ紹介します。
また「問題解決」「問題解決の糸口」などの関連表現も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
「解決」の基本表現5選
「解決」「解決する」というのは便利な言葉で、さまざまなシチュエーションを表現できますよね。
英語では「どのようなシチュエーションなのか」によって「解決」を表現する英語を使い分けることが大切です。
ここでは、バリエーション豊富な「解決」の英語表現を5つ解説します。
resolve・resolution
resolveは「解決する」の基本表現の一つで、そのほかにも「決意する」「解明する」「分解する」などの意味があります。
resolveは動詞ですが、resolutionは名詞で「決意」「解決」「分解」などに訳されます。
resolveを使うときのポイントは、“明白な答えがない場合”です。
たとえば、困りごとや問題が発生し、どちらの言い分も理解できる、完璧な答えがわからないものの、いったんその場を終わらせる(解決する)というシチュエーションに使います。
わたしはこの問題をどのようにすればこの問題を解決できるのかわかりません。
わたしはその問題を解決する方法を毎日考えます。
solve・solution
solveも「解決する」の基本表現の一つで、そのほかにも「解く」「解明する」などの意味があります。solveは動詞であり、名詞のsolutionは「解明」「解決」「解答」などに訳されます。
solve はresolveと混同されがちなのですが、使い方に違いがあります。
solveは“明白な答えがある場合”に使う表現で、事件を解決する、謎を解決するなどのシチュエーションに使います。
- resolve
明白な答えがない解決に使う。
「ケンカを解決する」「(完璧な答えのない)問題を解決する」など- solve
明白な答えがあるときに使う。
「事件の解決」「謎の解明」など
この問題を解決することが先決です。
settle
settleは「決める」「定住させる」「(動かないように)置く」「解決する」などの意味があります。
さまざまな意味があってややこしく感じるかもしれませんが、settleのコアイメージは「(移動していたものが)一定の場所に落ち着く」です。そのため、意味をそのまま覚えるのではなく、コアイメージを理解して文脈に応じて訳を考えるとよいでしょう。
コアイメージの通り、settleで「解決する」という意味を表現するときは「(定まっていなかったものが)合意する、調和する」というニュアンスで用いられます。
彼はその問題を解決するために努力しました。
fix
fixは「固定する」「動かないようにする」などの意味がありますが、「解決する」というニュアンスでも使われることがあります。
fixのコアイメージは「目指したい結果に固定する」であり、たとえばモノが故障している場合は「修理された状態(目指したい結果)」に「直す(固定する)」と解釈できます。
この問題を解決するのに何が必要ですか?
あなたがこの問題を解決するにはお金が必要です。
clear up
「clear up」は「~をきれいにする」「整頓する」という意味で使われることが多いですが、意味が派生して「解決する」という意味でも使われることがあります。
問題が解決することで、モヤモヤがすっきりと解消される気持ちになれますよね。そのようなシーンでは「clear up」を使うとよいでしょう。
わたしは計画が始まる前に、この問題を解決したいです。
「解決」に関連する英語表現
「解決」のさまざまな英語表現について解説しました。 “どのような解決か”によって使うべき表現が変わるので、ぜひ違いをチェックしてください。
また、「解決」という言葉は「問題解決」や「問題解決の糸口」といった表現もありますよね。
そこで、ここでは「解決」に関連する英語表現について解説します。
問題解決
「問題を解決する」というよりも、名詞形にして「問題解決」という表現がよく使われますよね。
英語で似たような表現をするなら「problem solved」=「問題解決」となりますが、「solved the problem」=「問題を解決した」という表現の方が一般的です。
問題がまだ解決していません。
問題解決の糸口
問題の解決には至っていないものの、解決のきっかけ、手がかりをつかんだ状態を表現するときは「問題解決の糸口」と言いますよね。
「手がかり」「糸口」はclueという単語を使うので、「found a clue to the problem」で「問題解決の糸口」となります。
ついに、わたしは問題解決の糸口を見つけました。
円満解決
問題を穏やかに解決させることを「円満解決」と言いますよね。当事者同士が納得し、その後トラブルになるような状況ではないニュアンスが伝わります。
それを英語では「an amicable settlement」と言います。
amicableが「友好的な」「平和的な」という意味の形容詞、settlementが「身を落ち着けること」という意味の名詞なので、「an amicable settlement」は直訳すると「平和な状態に身を落ち着ける」となり「円満解決」というニュアンスになるのです。
ちなみに、「an amicable divorce」で「円満離婚」という表現もあるので、覚えておきましょう。
問題が円満解決しました。
まとめ
今回は「解決」の英語表現について解説しました。
「解決」というのは便利な日本語であり、一言でさまざまなシチュエーションを表現できますよね。しかし、英語の場合は「どのような解決か」によって表現を使い分けることが大切です。
まずは今回紹介した基本の5つの表現をチェックして、状況に応じて表現を使い分けてみてくださいね。
単語ごとのニュアンスの違いをつかんで会話ができれば、よりスムーズなコミュニケーションが取れるでしょう。