この記事では、「鯉(コイ)」を英語で何と言うのか解説します。
鯉は日本人にとっては身近な魚で、5月に「こいのぼり」を飾ったり、鯉にまつわる慣用句・ことわざがあったりします。
鯉に関する表現を英語で説明できるようにしておけば、海外の人に日本文化を紹介する際にも困りません。
例文もたくさん紹介するので、ぜひ使いながら覚えてくださいね。
魚の「鯉」は英語でcarp fish
魚の「鯉(コイ)」を英語で表現するとき、最も一般的な単語は “carp” (カープ)または”carp fish”です。
鯉は、特に淡水に生息する魚として知られています。
「魚」を強調する場合 “carp fish” と言うこともありますが、通常は単に “carp” で通じます。
「鯉」を使った英語の例文
鯉を使った英語の例文を、いくつか紹介します。
I saw a big carp in the river.
(川で大きな鯉を見た。)
Carp can live in various water conditions.
(鯉はさまざまな水質で生きることができる。)
また、観賞用の「錦鯉」は英語で “koi fish” や “koi carp” と呼ばれ、日本の文化に馴染みのある言葉として「コイ」という言葉がそのまま英語化され使われています。
Many people keep koi fish in their garden ponds.
(多くの人が庭の池で錦鯉を飼っている。)
「こいのぼり」を英語で何て言う?
「こいのぼり(鯉のぼり)」は、日本の伝統的な風習で、鯉の形をした布や風船を竿に吊るして風に泳がせる飾りです。
英語で “koinobori” と表記することが多いですが、意味を説明する際には “carp streamer” という言葉が使われます。
“streamer”は「流れるもの」「吹き流し」という意味の英語です。
streamerには「配信者」という意味もあり、近年はその意味でよく使われますね!
また、”carp windsock”と呼ばれることもあります。
「こいのぼり」を使った英語の例文
「こいのぼり」を使った英語の例文を、いくつか紹介します。
On Children’s Day in Japan, families display koinobori.
(日本ではこどもの日にこいのぼりを飾る。)
The carp streamer symbolizes strength and success.
(こいのぼりは強さと成功の象徴だ。)
Japanese carp streamers are colorful and beautiful.
(日本のこいのぼりはカラフルで美しい。)
日本の文化を説明する際には、”koinobori” という言葉をそのまま使い、補足説明として “carp streamer” と伝えると理解しやすくなります。
「まな板の上の鯉」を英語で何て言う?
「まな板の上の鯉」とは、「逃げられない状況に置かれ、成り行きを受け入れるしかない状態」を指す慣用句です。
慣用句とは、言葉の組み合わせが特定の意味を持つ、日常的に使われる決まった表現のことです!
英語に全く同じ表現はありませんが、以下のような表現を使い、似た言葉を作ることはできるでしょう。
英語での表現例
まず、「まな板の上の鯉」を直訳すると以下のような表現になります。
A carp on the chopping board
「無抵抗のまま運命に従う」ニュアンスを出すなら、以下の表現も使えるでしょう。
Like a lamb to the slaughter
“like a lamb to the slaughter”は直訳すると「屠殺場に行く子羊のよう」です。
「まな板の上の鯉」と比べると、「知らないまま危険に突き進む」点が強く、鯉の方は「逃げられないと分かっているのにどうにもならない」ニュアンスが強い違いがあります。
さらにこのような表現も使えます。
At someone’s mercy
これは、「相手の思い通りになる」という意味。
他人の支配下にあり、自分ではどうにもできない状況で、「まな板の上の鯉」の受け身な感じにかなり近いです。
例文
上記で紹介した表現例で、英文を作ってみましょう。
He was like a carp on the chopping board, waiting for his boss’s decision.
(彼はまな板の上の鯉のように、上司の決定を待っていた。)
※ただし直訳は英語ネイティブには通じないので、補足説明が必要です。
She walked into the meeting like a lamb to the slaughter.
(彼女はまるで屠殺場に行く子羊のように会議に向かった。)
Once caught, the suspect was completely at the police’s mercy.
(捕まった後、その容疑者は完全に警察の手の内にあった。)
「及ばぬ鯉の滝登り」を英語で何て言う?
「及ばぬ鯉の滝登り」は、努力しても叶わない願いや、高すぎる目標を目指すことを意味することわざです。
ことわざは、長い年月をかけて人々の生活や経験の中で生まれ、広く使われるようになった短い言葉やフレーズのことです。教訓や知恵、道徳的なメッセージを伝えるために使われます。
日本の言葉なので、英語に全く同じ表現はありませんが、次のように表すことができるでしょう。
英語での表現例
まず、「及ばぬ鯉の滝登り」を直訳すると以下のような表現になります。
A carp that cannot climb the waterfall
文脈によっては、”A carp trying to climb a waterfall in vain” のように、少し説明的に訳すこともできます。
英語の類似表現としては、以下のようなものがあります。
Bite off more than you can chew
直訳は「噛み切れる以上のものを噛みとる」ですが、つまり「自分の能力を超えたことに手を出してしまうこと」を指します。
例文
上記で紹介した表現例で、英文を作ってみましょう。
Chasing after her was like a carp trying to climb a waterfall in vain.
(彼女を追いかけるのは、及ばぬ鯉の滝登りのようだった。)
※ただし直訳は英語ネイティブには通じないので、補足説明が必要です。
He took on the project, but it was like biting off more than he could chew.
(彼はそのプロジェクトを引き受けたが、自分の手に余る仕事だった。)
まとめ
今回は魚の「鯉」を英語で何と言うかや、関連する言葉・慣用句などについて解説しました。
記事の終わりに、ポイントをおさらいしましょう。
- 鯉は英語で”carp” (カープ)または”carp fish”
- 錦鯉は英語で “koi fish” や “koi carp” と呼ばれる
- こいのぼりは英語で”koinobori” や “carp streamer” と呼ばれる
- 「まな板の上の鯉」は直訳すると”A carp on the chopping board”
- 「及ばぬ鯉の滝登り」は直訳すると”A carp that cannot climb the waterfall”
- 慣用句やことわざは、直訳しても通じないので補足説明が必要!
日常会話や英語のスピーキング練習で、これらの表現を活用してみてくださいね!
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