皆さんは、咄嗟に「準備」や「準備する」という英語を言えますか?実はこれ、主に3つの単語があるのです。どれかひとつは言えても、それが場にそぐわない単語だとしたら、英語を使いこなせているとは言えません。ですから、ここではその3つの英語の違いや、使える場面について詳しく説明していきますね。

arrangement

準備という英語には、arrangemantがあります。日本語だとアレンジメントとなり、アレンジメントフラワーや、アレンジメント教室などで使われますね。直訳してしまうと準備教室なんて別の意味になってしまうので気を付けましょう。

arrangementの特徴は、準備だけでなく予定を表すということ。そして一般的には複数形が使われることも覚えておくとネイティブスピーカーらしくなれます。

予定や手配といったニュアンスを含む単語なので、未来のことに対して準備するという意味合いが強いです。また、ひとりではなく、誰かと一緒に準備したり、誰かのために準備したりするという時に使うことが多いため、結婚式の準備や、誰かとの旅行の準備に使えます。このようなニュアンスは学校では教えてくれませんから、細かなニュアンスの違いは大人になってから覚えるべきところですね。

Aさん
Have you made all the arrangements for your school trip?
訳)修学旅行の準備は済んだ?
Aさん
We made arrangements for the party.
訳)私たちはパーティーの準備をしました。

「準備をする」という動詞は後で紹介しますが、ここでは先にarrangementと共に使える熟語をご紹介しておきますね。名詞を覚えたら、それを含む文章を作る時に役立つ動詞も必要なので、ここで覚えてしまいましょう。

  • make arrangements for+(名詞):~の準備をする
  • make arrangements to+(動詞):~できるように準備する

名詞が続く時には前置詞はfor、動詞が続く場合には前置詞はtoと覚えておけば、些細な違いでも覚えやすくなります。これらを使って色々な例文を書いてみてくださいね。

preparation

preparation

準備と言えば、preparationが浮かんだ人も多いのでは?学生時代に覚える代表的な単語ですが、使わなくなるとなかなか出てこないかも・・・。ここで覚え直しておきましょう。意味は、準備の他に「用意」や「予習」、「調理」なんかもあります。

こちらもarrangementと同じく複数形を使うことがありますが、絶対ではありません。また、ひとりでも準備できることを指せるため、ここでもarrangementと対照的な意味合いになることがわかりますよね。準備と言っても、ひとりでできるものなのか、それとも誰かと一緒に行ったり、誰かのためにするものなのか、この基準で使う単語が分かれます。

Aさん
I need to did a preparation for next class.
訳)次の授業の準備をしないといけない。
Aさん
Oh my god! Mary went to the bed without preparation for tomorrow’s meeting.
訳)もう!メアリーが明日のミーティングの準備をしないまま寝ちゃった。

 

preparationも、熟語としてよく使うものを覚えておくと文章がスラスラと出てきやすくなります。以下の熟語は必須として暗記しておきましょう。

  • make preparations for+(名詞):~の準備をする
  • in preparation for+(名詞):~に備えて
  • in preparation to+(動詞):~するのに備えて

ready

一般的には、準備と言えばarrangementとpreparationの2つが使い分けられれば良いのですが、ここでは3つめの単語、readyもご紹介したいと思います。こちらは形容詞で、意味は「準備のできた」や「用意のできた」となります。使い勝手が異なるのですが、意味合いは同じなので載せておきますね。

readyは日本語として知られているだけでなく、単純にとても使いやすいので会話でもたくさん言ってしまいそうになる単語です。あらゆる準備に対して使うことができるため、どんなシチュエーションで使っても間違いになることが滅多にないのです。

Aさん
I’m ready to go!
訳)出かける準備はできてるよ!

覚えておきたい熟語はこちら。

  • be ready to+(動詞):いつでも~できる、~する用意がある
  • get ready for+(名詞):~の準備をする

動詞の「準備する」を英語にすると?

ではここからは、「準備する」という動詞をご紹介しましょう。名詞に「準備」という意味のarrangementやpreparationを持ってきて、動詞にはdoやmakeを使うこともできますが、もともと「準備する」という意味を持つ動詞があるならこちらを使うのもアリ。色々な動詞があるので、セットで使う前置詞も一緒に見ていきましょう。

prepare for ~

prepare for ~

学生時代に習ったものなら、こちらが有名でしょう。一般的に広く使えるものから覚えさせられるので、使い勝手はとても良いです。

Aさん
I prepared for the trip.
訳)旅行の準備を済ませた。

こちらはpreparationで説明した通り、ひとりでも準備できることを指すため、上記の例文では一般的に準備はひとりで行ったというニュアンスになります。

arrange for ~

arrangementで学んだ、ひとりではなく誰かと一緒に準備をしたり、誰かのために準備をする時に使える動詞です。

Aさん
We arranged for the meeting.
訳)私たちはミーティングの準備をした。

arrangeという動詞が使われるだけで、誰かと一緒に準備をしたのかなと相手が予想できるのは、日本語にはない「準備をする」という意味ですね。

organize

他にも、organizeという動詞で「準備をする」と言うことがあります。こちらは名詞としては紹介しませんでしたが、動詞ならビジネス関連の企画やイベントなどについて言及できます。

名詞のorganizationは「組織」という代表的な意味があるので、あえて「準備」という意味では説明しませんでした。使うなら動詞の方をおすすめします。名詞に「組織」という意味があるので、動詞にもそのニュアンスは含まれています。組織的な準備を行う場合にも使えますからね。

まとめ

「準備」という名詞には、主にarrangementとpreparationの2つが、そして使い勝手の良い形容詞にはreadyがあることがわかりましたね。arrangementは誰かと一緒に準備するという意味合いが強いのに対し、preparationはひとりで準備したという意味合いが強いという対照的なところがポイントでした。また、形容詞で使うreadyは、Are you ready?など、日本人でも聞き馴染みがあるフレーズがありますよね。動詞だと、名詞と似た形のarrangeとprepareがあるので、名詞が持つニュアンス通りに使い分けをしてみましょう。正しい前置詞が使えるよう、熟語を覚えるのも忘れずに!