「結婚を前提として付き合いたい」や「この話はある前提のもとに成り立っている」など、「前提として」という言い回しは、日常会話でもビジネスでもよく使われますよね。
では、これを英語でどう表現すればよいのでしょうか?
この記事では、「前提として」をはじめとする以下の日本語表現を英語でどう言うのか、わかりやすく解説します。
- 大前提として
- 前提条件
- 前提知識
さらに、英語でよく使われる “as a premise” や “on the premise that” の使い方、そして”premise”と”assumption”の違いも紹介。
英語を学び直したいあなたに役立つ、実践的な表現や例文もたくさん紹介します!
「〜を前提として」を英語で何て言う?

「〜を前提として」は英語で主に以下のように表現されます。
- with marriage in mind(結婚を念頭に置いて)
- based on the assumption that〜(〜という仮定に基づいて)
- assuming that〜(〜と仮定して/〜という前提で)
「結婚を前提に」は日本語特有のニュアンスで、英語ではこの表現を直訳すると不自然になる場合があります。
よって上記で紹介しているように「結婚を念頭に置く」や「結婚を目標とする」といった意図を伝える表現が一般的です。
英語の例文
We’re dating with marriage in mind.
(私たちは結婚を前提に付き合っています。)
His success is based on the assumption that he worked hard.
(彼の成功は、彼が努力したという前提に基づいています。)
Assuming that it rains, the game will be canceled.
(雨が降るという前提なら、試合は中止です。)
「大前提として」を英語で何て言う?
「大前提」は、英語では”fundamental premise”や”basic assumption”という表現がよく使われます。
- fundamental premise(根本的な前提)
- basic assumption(基本的な仮定)
これらは議論や考えの土台になる考え方に使われます。
英語の例文
Being healthy is a fundamental premise of a happy life.
(健康であることは、幸せな人生の大前提です。)
The theory is based on the basic assumption that all people are equal.
(その理論は、すべての人は平等であるという大前提に基づいています。)
「前提条件」を英語で何て言う?
何かを始める、判断する、または結論を導く前に、あらかじめ正しいと仮定される事実や状況のことを「前提条件」と言います。
英語では、”prerequisite”や”precondition”と表現されます。
- prerequisite:ある行動や状況が成り立つために必要な条件
- precondition:前もって満たされていなければならない条件
使い方と違い
両者の使い方と違いを整理します。
- prerequisite:学校や資格試験など、制度的な「前提条件」でよく使われる
- precondition:交渉や契約などに使われることが多い
英語の例文
English proficiency is a prerequisite for taking this course.
(このコースを受けるには、英語力が前提条件です。)
A ceasefire was a precondition for the negotiation.
(停戦は交渉の前提条件でした。)
「前提知識」を英語で何て言う?
ある事柄を理解したり、学習したり、議論したりするために必要な基礎的な知識や情報を「前提知識」と言います。
これは英語で以下のように表現できます。
- prior knowledge
- background knowledge
これらは、ある話題や学習内容を理解するために「事前に知っておくべきこと」を意味します。
英語の例文
You need some prior knowledge to read this book.
(この本を読むには前提知識が必要です。)
The children already have some background knowledge of science.
(子どもたちはすでに科学についての前提知識を持っています。)
as a premiseとon the premise thatの使い方

“as a premise”と”on the premise that”は、議論や主張の前提や条件を述べる際に用いられますが、ニュアンスや用法には微妙な違いがあります。
以下にそれぞれの使い方を日本語で簡潔に説明します。
as a premise
“as a premise” は「前提として」「出発点として」という意味で、議論や主張の基礎となる考えや仮定を示します。
主に文章や会話の冒頭で、議論の基盤となる前提条件を提示する際に使用されます。
比較的フォーマルな文脈で使われることが多いです。
例文はこちらです。
As a premise, let’s assume that all humans have equal rights.
(前提として、すべての人間が平等な権利を持つと仮定しましょう。)
on the premise that
“on the premise that” は「~という前提で」「~という条件に基づいて」という意味で、特定の仮定や条件に基づいて行動や判断を行うことを示します。
仮定の内容を明確に「that節」で説明するのが特徴です。
条件付きの主張や行動を述べる際に使うことが多いです。
例文はこちらです。
We proceeded on the premise that the data provided was accurate.
(我々は提供されたデータが正確であるという前提で進めました。)
premiseとassumptionの違い
“premise”も”assumption”も「前提」と訳されますが、ニュアンスが少し異なります。
premise
まず”premise”の意味や用途は以下のとおりです。
- 意味:論理や議論の出発点
- 用途:論理的思考、契約など
assumption
そして”assumption”の意味や用途は以下のとおりです。
- 意味:仮定、当然と思われていること(根拠は薄い)
- 用途:推測、考えの前提
英語の例文
実際の英語の文章では、以下のように使います。
The argument is based on a false premise.
(その主張は誤った前提に基づいています。)
Her assumption was that the store would be open.
(彼女の仮定は「お店が開いている」というものでした。)
まとめ
「前提として」という日本語は、英語ではさまざまな言い回しで表現できます。
今回紹介したものをおさらいしましょう。
- 前提として:with marriage in mind(結婚), assuming thatなど
- 大前提:fundamental premise, basic assumptionなど
- 前提条件:prerequisite, preconditionなど
- 前提知識:prior knowledge, background knowledgeなど
英語で「前提」を表す言葉は、日常会話からビジネス、学問まで幅広く使われています。
今回の記事で紹介した例文を参考に、自分の言葉で使えるように練習してみてくださいね。
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