「一概には言えない」は、日本語でもよく使われる便利なフレーズですよね。
「人による」「状況次第」といった、はっきり言い切れない時に使う表現です。
でも、いざ英語で言おうとすると、「どう訳したらいいの?」と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?
この記事では、「一概には言えませんが」や「一概に悪いとは言えない」「場合による」など、曖昧さを含んだ表現を英語でどう言うかを、例文つきでわかりやすく解説します。
英語が苦手でもスムーズに理解できるよう、できるだけやさしい表現を選びました。
ビジネスでも日常会話でも使える便利な言い回しばかりなので、ぜひ最後まで読んで、英語表現の幅を広げてくださいね!
「一概に言えません(が)」を英語で何て言う?

「一概に言えません(が)」は英語で以下のように表現されます。
It depends.
もっとも一般的な表現。「一概には言えませんが」に近い意味で使えます。
例文はこちらです。
It depends on the situation.
(状況によります。)
I can’t say for sure.
「断定できない」というニュアンスを含んでいます。
例文はこちらです。
I can’t say for sure what caused the problem.
(その問題の原因が何かは一概には言えません。)
It’s hard to generalize.
意味は「一般化するのは難しい」で、学術的な文脈でもよく使われる表現です。
例文はこちらです。
It’s hard to generalize about people’s preferences.
(人の好みについては一概には言えません。)
「一概に悪いとは言えない」を英語で何て言う?
ネガティブな内容をやわらげるときにも、「一概に悪いとは言えない」という表現は便利です。
これらの表現は、意見が分かれる話題や議論のときに使うと、英語でもやわらかく伝えることができます。
Not necessarily bad.
まずは「必ずしも悪いとは限らない」という表現です。
例文はこちらです。
Working long hours is not necessarily bad.
(長時間働くことが一概に悪いとは言えません。)
Not always a bad thing.
「必ずしも悪いことではない」=「一概に悪いとは言えない」を表せます。
例文はこちらです。
Being strict with children is not always a bad thing.
(子どもに厳しくすることは一概に悪いとは言えません。)
It depends on how you look at it.
これは「見方によります」という表現です。
例文はこちらです。
Is failure bad? It depends on how you look at it.
(失敗は悪いことか?それは一概には言えません。)
「一口では言えない」を英語で何て言う?

話が複雑で簡単に説明できないとき、「一口では言えない」は英語でこう表現できます。
It’s complicated.
「複雑なんです」というこの表現なら「一口では言えない」を間接的に表せます。
例文はこちらです。
Why did you quit your job?
(なぜ仕事を辞めたの?)
It’s complicated.
(一口では言えないんです。)
It’s a long story.
説明に時間がかかりそうなときには”It’s a long story.”(長い話なんです)という表現もよく使われます。
例文はこちらです。
How did you two meet?
(どうやって出会ったの?)
It’s a long story.
(一口では言えないわ。)
Hard to explain in a few words.
最後に「一言では説明するのが難しい」という表現を紹介します。
例文はこちらです。
The issue is hard to explain in a few words.
(その問題は一口では言えません。)
このように、「説明が難しい」「一言で言えない」という気持ちは、英語でも日常的に表現できます。
「適当なことは言えない」を英語で何て言う?
知識がない、または慎重に答えたいときに「適当なことは言えない」は次のように英語で言えます。
I shouldn’t say anything without knowing more.
まずは「よく知らずに言うべきではない」という表現です。
例文はこちらです。
I shouldn’t say anything without knowing more about the case.
(詳しく知らないので、適当なことは言えません。)
I don’t want to speak out of turn.
「軽々しく言いたくない」という意味の表現です。
例文はこちらです。
I don’t want to speak out of turn, but something feels wrong.
(適当なことを言いたくありませんが、何かおかしい気がします。)
I’m not in a position to say.
「私の立場では言えない」と表現することもできます。
上司に確認しなければいけないときなどに使えそうです。
例文はこちらです。
I’m not in a position to say what will happen next.
(次に何が起こるかについて、適当なことは言えません。)
こうした表現を知っておくと、慎重な場面でも安心して英語で会話できます。
「場合による」を英語で何て言う?

「場合による」は「一概に言えません」で紹介した”It depends”を使うのが基本です。
しかし、他にもいくつか言い回しがあるので紹介します。
It depends.
まずはもっともメジャーな表現です。
Do you go out every weekend?
(毎週末出かけるの?)
It depends.
(場合によるよ。)
It depends on the person.
こちらもよく使われる表現です。
Is spicy food popular in your country?
(あなたの国で辛い食べ物は人気ですか?)
It depends on the person.
(それは人によるかな。)
It varies.
varies (vary)は、「変化する」「さまざまである」という意味の動詞です。
この動詞で「場合による」に近いニュアンスを表現できます。
例文はこちらです。
How much do wedding costs?
(結婚式の費用はいくら?)
It varies.
(場合によります。)
状況に応じて使い分けると、英語での会話もより自然になります。
まとめ
「一概には言えない」という日本語表現は、英語ではいくつかのフレーズを使って状況やニュアンスごとに言い換える必要があります。
今回紹介した主な表現をおさらいしましょう。
- It depends.(場合による。)
- I can’t say for sure.(はっきりとは言えない。)
- It’s hard to generalize.(一般化は難しい。)
- Not necessarily bad.(必ずしも悪くはない。)
- It’s complicated.(複雑だ。)
- I shouldn’t say anything without knowing more.(よく知らずに言うべきでない。)
どれも実際の英会話やビジネス英語でよく使われる表現です。
何と言うべきか迷ったときには、今回紹介したフレーズをぜひ使ってみてくださいね。
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