「メールを送りました。」

「宿題を済ませました。」

「お金を払いました。」

↑のように、日本語で「~した。~しました。」と言うと、過去の事を表しますよね。

しかし、「~した。~しました。」と英語で言いたい時、伝えたいニュアンスによって3つの使い分け方をします。

この記事では、日本語では使い分けない「~した。~しました。」を表す英語の表現をお伝えします。

「〜した」を表すのは過去形だけじゃない!

「〜した」を表すのは過去形だけじゃない!

英語で「〜した。~しました。」を表す表現は以下の通りです。

  • 過去形
  • 現在完了形
  • 過去完了形

順番に見ていきましょう。

過去形

過去形は文字通り過去を表します。

Aさん
I studied so hard when I was a high school student.
訳)高校生の時に英語を一生懸命勉強しました。
Aさん
How did you know our company?
訳)どのように弊社を知りましたか?

どの英文も「高校生の頃に」や「相手が自分の会社を知った時」など、過去の出来事について話していますよね。

過去形が使われるときは、YesterdayやLast weekなど、過去を表す英語と一緒に用いられたり、前の文で既に過去の出来事について話していることがわかることが多いです。

現在完了形

現在完了形は、現在と繋がりのある過去の出来事を表す英語表現です。

Aさん
I have just finished assignment.
訳)ちょうど課題を終えてしまったところだ。
Aさん
You’ve got a mail. ※gotは過去分詞
訳)メールが届きました。
Aさん
Jane has broken up with Tom. ※brokenは過去分詞
訳)ジェーンはトムとの関係を絶ってしまった。

英語を始めて間もない方や、英文法があまり得意でない方は、以下の疑問を抱いたのではないでしょうか?

  • 過去形と何が違うの?
  • なんで過去の出来事を話すのに「現在」完了形なの?

確かに、過去形も現在完了形も、日本語に訳してしまえば「〜した」となりますし、過去形と同じ訳し方になるのに「現在」完了形と呼ぶのはややこしいですよね。

これは、日本語と英語との大きな違いだと言えます。

過去形と何が違うの?

過去形と現在完了形との最も大きな違いは、「現在との繋がりがあるか」です。

例えば、以下の例文2つを見比べてみましょう。

  • She broke up with Tom.
    彼女はトムとの関係を絶った。
  • She has broken up with Tom.
    彼女はトムとの関係を絶った。

動詞が過去形か現在完了形か以外は全く同じ文章です。

どちらもトムとの関係を絶ったことを指しています。

しかし、過去形は現在との繋がりが必ずしもあるわけではないので、現在はまた仲良くしている可能性もあります。

対して現在完了形には現在との繋がりを示すので、トムとの関係は現在もないことが暗示されています。

このように、「過去形は現在との繋がりがあるかわからない。現在完了形は現在との繋がりを暗示する。」という大きな違いがあります。

この「現在とのつながりを明確に分ける感覚」は日本語にはないので、日本人英語学習者にはややこしく聞こえるわけですね。

なんで「現在」完了形なの?

現在との繋がりがあるとはいえ、過去の話をするのに「現在」完了形という名前なのは確かにややこしいですよね。

この理由は明確で、後述する「過去完了形」とハッキリ区別する必要があるからです。

それでは、その過去完了形について見ていきましょう。

過去完了形

過去完了形とは、「過去のある時点よりも、さらに過去の出来事」を表す英語表現です。

文字で説明すると難しいですね。

それでは例文を見ていきましょう。

Aさん
The train had left when I arrived at the station.
訳)私が駅に着いた時、電車は出発してしまっていた。
Aさん
I realized that I had forgotten my textbook at home.
訳)家に参考書を忘れていたことに気付いた。

この例文を見てみると…

彼が式場に着いた(過去)、彼女がいた(過去よりも過去)

気が付いた(過去)、忘れた(過去よりも過去)

というように、「過去」と「過去よりも過去」の関係を表しているのがわかります。

以上のことから、過去完了形が「過去のある時点よりも、さらに過去の出来事」を表す英語表現だという事が出来ます。

過去を表す英語表現まとめ

過去を表す英語表現まとめ

「過去」に焦点を当てて英会話をする時に、知っておくと便利な英語表現をまとめました。

Past

Pastは名詞で「過去」の意味を持つ英単語です。

文章での過去形表現ではなく、単純に「過去」とひと言で言う場合は「Past」を使います。

Aさん
His past was full of ups and downs.
訳)彼の過去は波乱万丈だった。

Classic

「クラシック音楽」などのクラシックです。

「古典的な」や「伝統的な」の意味を持ちます。

「昔からの」というニュアンスの中に、「古くから知られる、古くから有名な」というポジティブなニュアンスを含んでいます。

  • Classic architecture
    古典建築
  • A classic method
    代表的な方法

Conservative

「保守的な」を意味するのがConservativeです。

日本ではカタカナで「コンサバ」と表現されることもあります。

「考え方が変わらない人=保守的な人」と表現されることもあり、「古い考えの人」をConservativeと言う人もいるようです。

Aさん
People get more conservative when they get older.
訳)人は年を取ると保守的になる。

Antique

Antiqueは「古風な」や「古くて価値のある」を表現できる英単語です。

たまに「時代遅れの」を表現するときにも使われます。

Aさん
My grandfather spent ten years meticulously restoring an antique car.
訳)祖父は10年もかけて、年代物の車を入念に修復した。

Out of date

Out of dateは「時代遅れの、旧式の」を意味する英語表現です。

反対の意味を持つUp to date(最新の)と一緒に覚えておきたいですね。

Aさん
Those shoes are out of date.
訳)その靴は時代遅れだ。

Ancestor

Ancestorは「先祖、祖先」を表す英単語です。

歴史や民族のルーツなどで、過去が話題にされる時に役に立つ表現です。

Aさん
His ancestors came from France.
訳)彼の先祖はフランス由来だ。

Heritage

Heritageは「遺産」を意味する英単語です。

世界遺産などの文化的な遺産を表す際にも使われます。

Aさん
I’d like to visit many world heritage sites.
訳)たくさんの世界遺産を訪れてみたいです。

Ancient

Ancientは「古代の」を表す英単語です。

古代文明や古代芸術など、遠い過去の話を読む、聞く、話すときに役に立つ英語表現です。

Aさん
Fish and seafood have been key parts of the Japanese diet since ancient times.
訳)太古の昔から、魚介類は日本人の食事において欠かせない存在でした。

まとめ

この記事では、日本語では使い分けない「~した。~しました。」を表す過去の表現について、以下の点からお伝えしました。

  • 日本語では使い分けない「~した。~しました。」を、英語では3種類に使い分ける
  • 単純な過去形、現在との繋がりのある現在完了形、「過去」と「過去よりも過去」を表す過去完了形に使い分ける
  • 過去を話題にする時、役に立つ英語表現のまとめ

英語では、日本語で使い分けないことをニュアンスの違いで使い分けることがあります。

そのため、日本語の訳と照らし合わせるだけでは、英語の本質的な理解に至れない場合もあります。

しかし、ここまでお読みのあなたは、過去を表す英語表現について既に深いレベルで理解されています。

この記事でお伝えしたことで、あなたの英語表現が豊かになれば幸いです。