チェコの小さな町ジュヂャール・ナト・サーザヴォウ。そこに建つのは、世界でも珍しい五芒星(ごぼうせい)の形をした教会「ゼレナー・ホラの聖ヤン・ネポムツキー巡礼教会」です。
この教会は、チェコの守護聖人である聖ヤン・ネポムツキーをたたえて18世紀に建てられたもの。建築様式は、ゴシックとバロックが見事に融合した独創的なスタイルで、建築好きにもたまらないスポットです。
星や数字、伝説に彩られたこの教会。建てられた意味や形の秘密をひもときながら、英語フレーズと共に紹介します。
ゼレナー・ホラの聖ヤン・ネポムツキー巡礼教会とは?

ゼレナー・ホラ(Zelená Hora=緑の山)にそびえるこの教会は、建築家ヤン・サンティーニ=アイヘルの代表作。彼はイタリア系の血を引き、プラハを拠点に活動した建築家で、バロック様式の中にゴシック的な精神性を融合させた作品で知られます。
特にこの巡礼教会では、「星」「数字」「象徴性」が驚くほど巧みに使われており、信仰と芸術の融合といえるでしょう。
聖ヤン・ネポムツキーとは?
聖ヤン・ネポムツキー(St. John of Nepomuk)は、14世紀末のボヘミア(今のチェコ)で活躍した神父であり、プラハ大司教の代理も務めていました。1393年、王妃の告解内容を口外しなかったために、王・ヴァーツラフ4世の怒りを買い、拷問の末にヴルタヴァ川に投げ捨てられ殉教しました。
伝説では、彼が川に沈められたとき、空に5つの星が輝いたとされています。この「5つの星」は、彼の聖人としてのシンボルとなり、ゼレナー・ホラの教会のデザインにも深く関わっています。
彼の列聖は1719年に認定され、それにあわせてこの教会が建設されました。
数字の5と3の意味
この教会の設計では、「5」と「3」という数字が何度も登場します。
- 教会は五芒星(五角形)をベースにした構造
- 周囲には5つの礼拝堂と5つの門が配置された回廊
- 主祭壇には聖ヤン・ネポムツキーと5人の天使像
- 内部には3つの三角形の窓
3は「三位一体(Father, Son, Holy Spirit)」を象徴し、5は、聖ヤン・ネポムツキーが亡くなった際に、空に5つの星が輝いたという伝説からきています。このように、数字が信仰と深く結びついた形でデザインに生かされているのが特徴です。
星というシンボル
教会の屋根は五芒星の形をしており、さらに聖堂や天井、回廊の装飾には星形のモチーフがちりばめられています。これは、聖ヤン・ネポムツキーが殉教したときの「5つの星」の伝説にちなんだものであり、同時に聖母マリアやシトー会の象徴も含んでいます。
アクセス方法
ゼレナー・ホラのあるジュヂャール・ナト・サーザヴォウまでは、チェコの都市ブルノ(Brno)から列車で約1時間15分〜1時間30分ほど。駅からは徒歩またはタクシーでアクセスできます。地方の小さな町ですが、世界遺産として整備されています。
世界遺産としての価値
ゼレナー・ホラの聖ヤン・ネポムツキー巡礼教会は、1994年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。登録名は “Pilgrimage Church of St John of Nepomuk at Zelená Hora”です。
登録理由は?
この教会が登録された理由は、主に以下のようなことです。
- 独創的な建築様式
- 聖ヤン・ネポムツキーの信仰と巡礼文化を視覚的に表現した空間構成
- 宗教建築としての精神的・象徴的意義
UNESCO World Heritage Convention:Pilgrimage Church of St John of Nepomuk at Zelená Hora
覚えておきたい英会話フレーズ
以下は、聖ヤン・ネポムツキー教会を訪れたときに使える英会話フレーズです。
訳)うわぁ、この教会、星の形をしてる!こんなの初めて見た。
訳)うん、それにまわりにある5つの礼拝堂、見た?ヤンが亡くなったときに現れた5つの星を象徴してるんだって。
訳)深い意味があるね。数字の「3」にも何か意味があるのかな?
訳)もちろん。「三位一体」だよ。父と子と聖霊の象徴だね。
訳)他にも観光客がいるのに、ここは本当に静かで落ち着くね。
訳)うん、丘の上にあることで、神聖な雰囲気がより感じられるよね。
訳)今でも巡礼に来る人がいるの?
訳)うん、特に聖ヤンの祝日にはね。多くのカトリック信者にとって大切な場所なんだ。
おすすめの見どころ

ゼレナー・ホラの聖ヤン・ネポムツキー巡礼教会は、建築・装飾・信仰が一体となった芸術作品です。五芒星の設計や象徴的な彫刻、星のモチーフなど、細部にまでこだわった見どころが満載。静かな巡礼地としての魅力も感じられます。
中央礼拝堂
教会の中心にある五角形の星形ドームは、建物のハイライト。中に入ると、天井から差し込む光が三角形の窓から注ぎ、神秘的な空間を作り出しています。
装飾と象徴性
主祭壇の彫刻や教会全体に見られる星形のモチーフ、三角形の窓など、建築や装飾の随所に聖ヤン・ネポムツキーの生涯や信仰を象徴する要素が取り入れられています。
巡礼の伝統
この教会は今でも巡礼地として多くの人が訪れ、聖人に祈りを捧げています。静かな山の上にたたずむその姿は、心の平安をもたらしてくれる場所です。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
ゼレナー・ホラの聖ヤン・ネポムツキー巡礼教会は、美しいデザインだけでなく、数字や星に込められた深い意味が魅力の世界遺産です。英語でその背景や物語を知ることで、旅の楽しさはさらに広がります。
歴史ある場所を訪れながら、新しい英語表現に出会ったり、誰かと感動を分かち合ったりすることもできます。世界遺産をきっかけに、英語を学びながら世界を旅する一歩を踏み出してみませんか?
