フランス北部ピカール地方にあるアミアン市には、ヨーロッパ最大級のゴシック建築「アミアンのノートルダム大聖堂」があります。「アミアンにおける我らが貴婦人(聖母マリア)の大聖堂」を意味し、親しみを込めて「アミアン大聖堂(Amiens Cathedral)」と呼ばれています。
アミアン大聖堂は、パリのノートルダム大聖堂よりも高く、大きいと評価されるゴシック建築の最高傑作の一つです。世界遺産にも登録され、多くの観光客や巡礼者が訪れる場所となっています。
アミアン大聖堂とは?

アミアン大聖堂は、フランス北部にあるヨーロッパ最大級のゴシック建築で、13世紀に建てられたカトリック教会の大聖堂です。
アミアンという街
アミアンはフランス北部のソンム県にある歴史ある街です。ローマ時代にはすでに要塞が築かれ、キリスト教が広がる中で3世紀末には初代司教である聖フィルマンが布教活動を行い、殉教したとされています。
12世紀には人口が約1万人を超えるほどに成長し、町の人々がすべて収容できるような大聖堂の建設が求められました。こうして1288年に完成したのがアミアン大聖堂です。
ゴシック建築の傑作
アミアン大聖堂は、ゴシック建築の典型とされる高い天井、大きな窓が特徴です。
この大聖堂の設計は司教エブラール・ド・フイイが始め、建築家ロベール・ド・リュザルシュが着工しました。その後、トマ・ド・コルモン、そしてその息子ルノー・ド・コルモンが建築を引き継ぎました。彼らの手によって、精緻で壮大なゴシック建築が完成したのです。
訳)アミアン大聖堂は、ゴシック建築の最高傑作です。
ノートルダム大聖堂との違いは?
アミアン大聖堂とパリのノートルダム大聖堂はよく比較されますが、建設された時期が異なります。ノートルダム大聖堂は12世紀後半、ゴシック建築の初期に建てられ、ロマネスク様式の影響も残っています。一方、アミアン大聖堂は13世紀に建設され、完成されたゴシック建築の代表作です。
アミアン大聖堂の魅力は?
まずその規模に圧倒されます。長さ145メートル、高さは42メートル、そして内部の空間も非常に広く、荘厳な雰囲気に包まれます。特に正面の「王のギャラリー」と呼ばれる22体のフランス国王の彫刻は、一つひとつが3.75メートルもの高さがあり、その迫力には言葉を失います。
細部にわたる装飾や彫刻は、まるで石の芸術作品。まさに「石の百科全書」とも称されるほどの豊かさです。
アクセス方法
アミアンへはパリ北駅(Gare du Nord)からフランス国鉄(SNCF)で約1時間。アミアン駅から大聖堂までは徒歩で10分ほどとアクセスも良好です。
世界遺産としての価値
アミアン大聖堂(Amiens Cathedral)は1981年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。また、巡礼路「サンティアゴ・デ・コンポステーラの道(フランスのルート)」の一部としても評価されています。
登録理由は?
アミアン大聖堂は、以下のような点で世界遺産としての価値を認められました。
- ゴシック建築の完成形ともいえる構造と美学
- 彫刻やステンドグラスの豊かさと象徴性
- 中世ヨーロッパにおける宗教的、文化的意義
覚えておきたい英会話フレーズ
アミアン大聖堂を訪れたときに感想をシェアする場面で使える英会話フレーズを紹介します。
訳)この彫刻、何を意味してるの?
訳)「最後の審判」だと思うよ。天使と人々の姿を見てみて。
訳)ステンドグラスが本当にカラフル!何年もかけて作ったんだろうね。
訳)うん、まるで光でできた虹みたいだよ。
訳)この迷路って巡礼者のためにあったんだって。
訳)そうそう、精神的な巡礼の旅として歩いたんだよ。
訳)ここにいると心が落ち着くね。
訳)僕も。歴史に思いをはせるのにぴったりの場所だね。
見どころ

アミアン大聖堂は、繊細な彫刻や壮麗なステンドグラス、歴史を物語る迷宮など、ゴシック建築の魅力が詰まった見どころ満載の世界遺産です。
大聖堂内外の彫刻
アミアン大聖堂は、「石の百科全書」と呼ばれるほど豊富な彫刻で飾られています。とくに正面入口の「最後の審判」の場面では、キリストが人々の運命を裁き、天国と地獄に分ける様子が細かく表現されています。表情や動きまでリアルに刻まれており、中世の人々にも強い印象を与えたことでしょう。
訳)アミアン大聖堂は、多くの彫刻が飾られていて、「石の百科全書」といわれています。
内部の装飾と彫像
内部にある「嘆きの天使」は、特に有名な彫刻のひとつです。1628年にギラン・ルカ司祭の墓に設置されたもので、その悲しげな表情は訪れる人々の心に深く残ります。
また、「聖フィルマンの生涯」を描いた8場面の彫刻も見逃せません。初代司教としての彼の歩みが丁寧に表現されています。
ステンドグラス
大聖堂正面の大バラ窓には、極彩色のステンドグラスが施されています。その色の豊かさと細かさは圧巻で、光が差し込むと神秘的な雰囲気を醸し出します。
ステンドグラスは読み書きができない中世の人々にとって、宗教物語を伝える重要な手段でした。その美しさだけでなく、教育的役割も担っていたのです。
床のラビリンス
アミアン大聖堂の床には、珍しい迷路(ラビリンス)が描かれています。これは聖地エルサレムへの巡礼ができない人々のために、疑似巡礼体験ができるように設けられたものです。
このラビリンスは、シャルトルやランスと並び、現存する数少ないものの一つです。静かに祈りながら歩くことで、信者たちは心の旅をしたのかもしれません。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
アミアン大聖堂は、ゴシック建築の粋を集めた世界遺産であり、その美しさと歴史の深さは訪れる人すべてを魅了します。実際に訪れて感動した気持ちを、英語で伝えられたら素敵ですね。
英語を学びながら世界遺産をめぐる旅は、学びと感動の宝庫です。次の旅では、ぜひアミアン大聖堂を訪れて、その素晴らしさを英語で語ってみましょう!
