家族の絆、兄弟の絆、友達との絆・・・。絆という言葉は、相手との関係性が良好な時に使いますよね。そんな「絆」、英語ではどのように表現するのでしょうか。良好な関係を築いている相手によって使う単語が異なるので、そこに気を付けて英単語の暗記を進めていきましょう。日本語でも、友達との絆だったら「親友」と言い表すことだってできますが、これは家族やきょうだいには使えません。同じように、英語でも限定的な使い方をする単語があるのです。以下でいくつか見ていきましょう!
家族との絆ならtie
英語で絆というと2つあります。そのひとつtie。ネクタイなどで用いられる用語で、「絆」の他に「縛る」や「結び付ける」という意味を持っています。
一見絆というと不可算名詞かなと思いがちなのですが、絆を持っている人が複数人いるならtieも複数形になります。絆の中でも主に家族や親族との絆に使う単語ですね。family tiesのように使います。
友達や恋人との絆ならbond
英語で絆を表すもうひとつの単語はbondです。日本語で言ったら「ボンド」、つまり接着剤ですが、これを人と人とをくっつけると考えれば絆と理解することができますね。
英語では「絆」という意味の他に、「契約」や「束縛」、「縁」という意味があります。基本的には何か別々のものをくっつけるとイメージしておけば覚えやすいのではないでしょうか。
政治的な絆ならaffiliation
絆を少し派生させてみると、提携しているという意味にもなります。そういう意味からできたのがaffiliationです。これは政治的な友交関係を示す時に使われる単語で、提携している企業などにも言います。
企業同士でも、利益追求よりお互いの目指すところが同じであるから強い絆で結ばれるところがありますから、そういう時にはaffiliationの出番ですね。
親友ならbest friend
序盤で少し触れましたが、友達と強い絆で結ばれているのであれば、それは「親友」と言いますよね。英語ではbest friendで、日本語でもよく言います。
さすがに親友は英語で言える人が多いので、bestieという単語もご紹介しておきましょう。これはbest friendの略なのですが、可愛い発音に聞こえるので女性がよく使う表現になります。
また、BFFなんて言葉もあります。これはbest friend foreverの略ですね。「永遠の親友」という意味です。なんだかひと昔前の日本だったらプリクラに書きそうな言葉です。
同士ならcomrades
comradesは、苦労を共にしてくれるような親しい同士という意味です。絆で結ばれている中でも、つらい時を一緒に乗り越えてくれるような心強い仲間というニュアンスが強い単語です。
あまり見ない英単語ですが、もしcomradesがいたら人生が豊かになりそうですね。家族以外にこのような仲間を持っていたいものです。
腹心の友ならconfidant
confidantは、特に恋愛問題などの自分の秘密を打ち明けられる腹心の友を言います。親友と同じような意味合いですが、confidantと言われるとより絆で結ばれているイメージが強くなります。
恋愛事情は自分にとっては大切な秘密で、人にはなるべく明かしたくない非常にプライベートなことなので、それを言える親友はよほど信頼されているのでしょう。
よく使われる「絆」を交えた英語表現
ここからは、色々な絆を英語でご紹介していきます。先ほど出てきたtieやbondなどを使っているものもあるので、ここで使われる頻度が高い英語を丸っと暗記してしまいましょう。単語によって相性が良い単語が決まっているので、それを暗記してしまえば会話もスムーズで違和感のない英語になります。
- 愛の絆:cords of love
- 家族の絆:family ties
- 夫婦の絆:conjugal tie, bonds of marriage
- 友情の絆:bonds of friendship
- 強い絆:strong bond
- 絆を深める:strengthen the bond, deepen ties
- 固く結ばれた絆:the tie that binds
ほとんどの場面でtieやbondが使われていますね。あとは、それぞれどんな絆なのか、どんな関係性なのかを追加するだけです。なんとなく言えそうだけど、スラスラと出てこなさそうと思うのであれば、しっかり書いて、発音して、自分のものにしてしまいましょう。
絆にまつわる英語表現
基本的に絆は英語でtieかbondで良かったですよね。しかし、英語表現は面白いもので、ちょっと変わった言い方もあります。こういう言い回しもあるんだなあと思いながら見ていってください。
my ball and chain
これは「妻」のことで、夫がおどけて妻のことを冗談で悪く言う時に使います。直訳すると「私の球と鎖」となりますが、球はただの球ではなく鉄球という意味なので、より妻の怖さが増しますね・・・!
もちろん周りも冗談だとわかっているので、本気で捉えることはありません。日本でも妻の方が夫より強いなんて言いますが、これは世界共通なのでしょうか。実際は男女差別がまだまだ酷いので、いじわるな味方をすると男性があえて立場を下にすることで見栄えを良くしていると捉えることもできます。
I have to go home to my ball and chain.
訳)家に帰らないといけないな
my partner in crime
crimeは「犯罪」なので、日本語訳をすると「共犯者」です。しかしこれは言葉のあやで、何に対しても協力してくれる相棒という意味。こちらも英語表現を知らないと本気で捉えてびっくりする羽目になります。
洒落で言っているので、もしこのように聞こえたらその場の空気などを読んで、周りが和やかな雰囲気なら単に「相棒」と言っているのだと理解しましょう。自分でも使ってみるとその感触がわかってきますよ?
This is Bob. He is my partner in crime.
訳)こちらはボブ。僕の相棒なんだ
speak the same language
英語を習っている方からすると、これは言葉を額面通りに受け取ってしまいそうな表現です。「同じ言葉を話す」という意味ですが、意味合い的には「気持ちが通じ合う」です。
違う言語でコミュニケーションを取るより、同じ言語で喋った方が気持ちが細かいところまで伝わるのは皆さん痛いほどわかっていることでしょう。海外で使うと本当に同じ言葉を話すのかと思われそうでややこしいのですが、明らかに英語を話すふたりだとわかっているような状況では絆が深いことを言っているのだと理解できます。
We speak the same language! I love you Kiki!
訳)私たちは気持ちが通じ合ってるの!大好きだよキキ!
まとめ
英語で「絆」はtieかbondでしたね。このうちtieは家族との絆でよく使われる英単語で、bondは友達や恋人との絆で使われることが多い英単語でした。これら以外にも絆を表す表現はたくさんあったので、それぞれ自分が使えそうな単語から徐々に覚えていきましょう。決まり文句は額面通りに捉えると誤解してしまうような表現もあったので、冗談で言っているのだとわかればOKです。