ヨーロッパの旅行先としても人気の国、ドイツ。ノイシュバンシュタイン城やライン川、ウインナーソーセージやビールで有名ですよね。建物も素晴らしいですし、昔は日本も枢軸国としてドイツと戦争を共に戦ったという歴史がある国です。今回は、そんなドイツを英語でどう言いのか、そしてドイツ人が高い英語力を誇る理由を考えてみたいと思います!英語圏ではありませんが、ヨーロッパのクリスマスマーケットにはドイツ人がやってくるのでイギリスなどで出会う機会がありますよ?

「ドイツ」は英語で何て言うの?

まずは「ドイツ」を英語で何と言うのかを知っておきましょう。基礎単語ですから忘れちゃダメですよ?研究社 新和英中辞典での「ドイツ」の英訳を調べてみたところ、以下のようになりました。

ドイツ:(the Federal Republic of) Germany

ドイツの:German

ドイツ語:German

ドイツ人:a German 《《複数形》 Germans》.

「ドイツ」は英語でGermanyと言います。全然ドイツという発音と似ていませんが、このドイツの音はドイツ語から来ています。ドイツ語でドイツのことはドイチュランドと言い、ドイツ語でドイツ語やドイツ人のことはドイチュと言います。ですから日本語でいうドイツは英語由来ではなくドイツ語由来となりますね。

「ドイツ語」や「ドイツの」はGermanと、「ドイツ」と国を表したGermanyと少しだけ違うので注意してください。

「ドイツ」にまつわる英語表現

「ドイツ」にまつわる英語表現

次はもう少し深掘りして、「ドイツ」にまつわる英語表現を覚えていきましょう。それぞれの辞書から調べたところ、以下のような表現が出てきました。

  • ドイツ帝国:the Germanic Empire- 研究社 新英和中辞典
  • 東ドイツ:East Germany- EDR日英対訳辞書
  • ドイツ文学:German literature- EDR日英対訳辞書
  • ドイツ国民:the Germans – Eゲイト英和辞典
  • ドイツという国:a country called Germany- EDR日英対訳辞書
  • 私はドイツ生まれです:I was born in Germany – Weblio Email例文集
  • ドイツの形而上学者:a German metaphysician- Weblio英語基本例文集”

歴史の教科書に載っているように、ドイツは昔は西と東に分かれていたので、「西ドイツ」という言い方も知っておいた方が良いでしょうね。大事な歴史の一部であり、今生きている人も実施に体験した出来事です。

ドイツの英語力は高い!

なぜドイツ人の英語力は高いのか

ドイツではもちろんドイツ語が話され、英語がメインで話されるわけではありません。しかし、ドイツ人の英語力はかなり高く、例えばドイツへ旅行したとして、周りの人に英語で話しかけてもコミュニケーションが取れるくらいです。

ありがたいのは、ドイツ訛りがあまりないことです。一般的には、国によって英語の発音に癖があり、その癖によってその人がどこの国出身かがわかるくらいですが、ドイツの英語は中でも聞き取りやすいです。

日本人の英語レベルは、EF英語能力指数というものでは2019年にLowと表記され53位なのですが、それに対しドイツはなんとVery highと表記され、100か国の中で10位と判定されました。

まあ、少しずるいなと思うのは、実際にドイツ語を学習していると英語の文法に似ているということ。単語も英語と似ているため、英語をマスターした人がドイツ語を習うとそれはかなり実感するところだと思います。英語に比べて文法は難しいものの、こうしたアドバンテージがあるため英語力が高くなるのはあると思いますね。

なぜドイツ人の英語力は高いのか

なぜドイツ人の英語力は高いのか

先ほど、ドイツ語は英語と似ていると話しました。これもドイツ人の英語力が高いひとつの理由ではあるのですが、それ以外にも理由はあります。日本と英語力でここまで差が開くのはなぜなのでしょうか。

ドイツでは英語が身近にある

ドイツ人が英語を話せる理由のひとつに、ドイツでは英語を使う機会が多くあることが挙げられます。ヨーロッパの国々は団結力が高く、EUという形で協力体制を取っていて、同じお金で買い物ができたり、国を行き来するのにパスポートが必要なかったりと、色んな国の人たちが来やすい環境にあります。

また、少し前のニュースでは首相であるメルケルさんが移民の受け入れに寛容であることも示唆されました。移住しやすい国であるドイツでは、日常の中に英語が混じっていることは珍しくないのです。たとえ英語圏から来た人でなくても、ドイツ語が通じないなら世界共通語である英語でコミュニケーションを取ったりもしますからね。

ドイツの英語教育制度が優れている

ドイツでは、英語教育は一般的に小学3年生から始まります。日本も早いうちから英語を取り入れているとは言え、それは中学の準備のためであり、話す機会があまりない状況になってしまっています。なぜかこれを良しとしているため、いつまで経っても英語を話せる世代は誕生していません。

一方ドイツでは、周りで英語を使う人がいるため、受験英語オンリーとなってしまうことが少なく、その上小学生から留年制度を設けているなどかなり厳しく評価されます。

中学校になると、さらに英語学習に磨きがかかってきて、「バイリンガルクラス」が誕生します。英語を学ぶのではなく、英語で他の科目を学ぶ制度もあります。中学生の時点で英語で他の科目を学べるまでに成長できるのは、やはり英語力が低い日本との大きな違いに感じますね。

留学を後押ししてくれることも多く、大学に入ってからも英語教育はしっかりしています。小学校から大学まできっちり英語を習得し、さらに使う場面があるというのはドイツの英語の教育制度が充実している証ですね。

2004年には「教育の質開発研究所」なるものが創立され、結果、最低でも5年間は外国語を学習する義務が生まれました。この外国語は英語に限らないのですが、ドイツでは生徒の86%が英語を選ぶそうです。世界共通語であれば使えて損はないという考えなのでしょうか。

まとめ

「ドイツ」は英語でGermany、「ドイツ語」や「ドイツ人」、「ドイツの」はGermanでしたね。これは基礎英語なので既に知っていた人も多いと思います。そして後半では、なぜドイツ人は英語力が高いのかについて解説しました。環境の近いは大きいかもしれませんが、それにしても日本と比べると語学教育制度がしっかりしていますよね。日本がこれらを見習う日は来るのでしょうか・・・。