インターナショナルスクールは、もともとは日本に住む外国人の子供が通う教育施設として設立された学校です。日本では明治5(1872)年、横浜に開校したサンモール・インターナショナルスクールが最初のインターナショナルスクールです。

ひとの動きが多くなった現在、外国籍ではなくても、外国人と日本人とのカップルの子、日本人夫婦の子で海外で育った子などさまざまなケースが増えてきました。また、それ以外の場合でも日本人を積極的に受け入れているインターナショナルスクールも増えています。

この記事の読者の皆さんのなかにも、お子さんがインターナショナルスクールに通っている、あるいは、今後お子さんをインターナショナルスクールに通わせたいという方がいらっしゃるかもしれませんね。

本記事では、お子さんがインターナショナルスクールに通う場合、英会話力強化のためにオンライン英会話を受講する必要性について考えます。

また、これからインターナショナルスクールをめざす場合、英語で授業が行われるインターナショナルスクールでは、子供にも英語の読み書き能力や英会話能力が必要です。インターナショナルスクールに入るための英会話力強化や、卒業後に英語力を維持するための方法のひとつとしてオンライン英会話を選ぶ理由などを紹介します。

ぜひ最後までお読みください。

インターに通っている子供にはオンライン英会話は不要?

冒頭でも触れた通り、インターナショナルスクールには、実にさまざまな子供が通っています。たとえば、親の海外駐在が終わって日本に帰国してきた、いわゆる帰国子女や、両親またはどちらかの親が外国人の子などがありますが、インターナショナルスクールには、何らかのかたちで外国と接点がある、日本人や、日本のルーツをもつ子供たちが通っています。

最近増えているのは、両親が日本人で日本生まれの子供を、日本にいながら<バイリンガルに育てたい><外国の教育を受けさせたい>とインターナショナルスクールに通わせるケースです。あるいは、英語に触れさせるために、小学校入学前にインターナショナルスクールのプレスクール(5歳以下の子供が通う幼稚園や保育所のこと)だけ行かせるケースもあります。

インターナショナルスクールの歴史や、プリスクールとの違いについてはこの記事をご覧ください。

 

 

さて、インターナショナルスクールは基本的に英語で授業が行なわれる学校ですが、インターナショナルスクールに通学する子供は、学校以外の時間に英語学習をする必要があるのでしょうか?

答えは「イエス」です。その大きな理由は、「英語の時間を増やす環境づくり」のためです。

英語の環境づくりができる

日本に住みながらインターナショナルスクールに通う場合、当たり前ですが、一歩学校から外に出れば、日本語を使う日本の生活になります。学校に通う時間、日本人の友だちとのやりとり、家族と家で過ごす時間、食事、買い物なども、意識しない限りはやはり日本語環境です。

日本人家庭で育つ日本人の子供の場合は、学校の授業以外の時間に英語を使う時間を増やす必要があります。特に日本人が苦手とする、スピーキングとリスニングなど英語で会話する時間をどのように増やすかが鍵になります。

オンライン英会話では、外国人講師との時間が確保できます。また、通学タイプの英語学校と比べるとレッスン時間が長くなく、費用が安い利点があります。英会話能力を高めたい、日本人インターナショナルスクール生のニーズに応えることができます。

子供にとってのオンライン英会話のメリット、効果的な受講法については、次の記事が参考になります。

 

 

意外にも日本人が多い、日本のインターナショナルスクール

お子さんの将来のために、海外の教育を求め、苦手意識なく英語が使えるようになってほしいーと考える親は少なくありません。

同じ考えの家庭の子供がインターナショナルスクールに通うわけですから、外国の教育内容と、英語環境を求めてインターナショナルスクールに通わせたはずが、思いのほか日本人の子供がたくさんいる現実に驚くこともあるかもしれません。

たとえ日本人が多くても、少なくとも学校にいるあいだは英語で会話すれば英会話能力はつくかもしれませんが、日本人同士の場合はやはりコミュニケーションが楽なので、休み時間などは日本語の会話になってしまうことがよくあります。

よく似た例は、海外留学をした場合にも起こります。外国に、せっかく費用をかけて行っても、滞在先のシェアハウスなどで日本人学生同士が集まると、英語の授業以外の時間が自然と日本語環境になってしまうパターンです。多くの場合、留学の最大の目的は英語力の向上のはずですが、この環境では、思ったほど英会話が上達しなかったという結果に終わってしまうことがあるのです。

そこで、オンライン英会話です。オンライン英会話は、学業成績とかかわらない分、気軽に受講できますが、相手が外国人講師の場合、必然的にレッスン時間は英語を使うことになります。前項で述べた英語の環境づくりにも通じますが、英会話力を一気に伸ばすには、インターナショナルスクールに通っている子供の場合にも、学校外の生活のなかで英語を使うようにすることを勧めます。

インターに通う子供にはどのようなスクールを選ぶべきか

インターに通っている子供はどのようなスクールを選ぶべきか

インターナショナルスクールに通う子供が、学校以外で英語を学ぶためにはどのようなスクールを選べばいいのでしょう。

大前提として確認しておきたいのは、インターナショナルスクールは英会話スクールではないという点です。インターナショナルスクールには英会話のための環境は整っていますが、教育施設ですからそれぞれの教科の内容を教えることが目的なので、学校内の会話そのものについての指導を教師に期待することはできません。この点は、日本で生まれ育った日本人生徒が苦労する点といえるかもしれません。

インターナショナルスクールの教師

インターナショナルスクールで子供はどのような先生に教わるのでしょうか。次の記事は、英語が母語でない子供たちのための特別クラスや、英語講師として働いている外国人のタイプや傾向などを紹介しています。

インターナショナルで求められる姿勢

また、インターナショナルスクールでは、子供たちは問題を解決するために積極的に挑戦する姿勢が求められます。しかし、そういう姿勢を見せるには、英語で聞く・話す英会話力がないと難しいでしょう。

たとえばお子さんは、英語でこのような発言はできるでしょうか。

わからないことをそのままにして黙っている、察してもらうことを期待するのではなく、相手に尋ねる、説明を求めることも、積極的に授業に参加している姿勢として評価されます。

Can you say that again? (もう一度言っていただけますか)

How do you pronounce the word? (どのように発音したらいいですか)

How do you spell that? (どのように書けばいいですか)

What does it mean? (どういう意味ですか)

Can you give me an example? (例を挙げていただけますか)

 

そこで、インターナショナルスクール以外に、英会話力を上げることができるスクール選びが重要になってきます。

オンライン英会話は、英会話に特化したレッスンが主軸になっているので好都合です。スクールによっては、文法や語彙の習得を高めるためのコースもあります。

お子さんが英会話の力をつけることは、インターナショナルスクールにおいて何かを学ぶ目的を達成するためにきっと役立つはずです。

インターナショナルスクールに通う子供向けのコース

一口に「インターナショナルスクールに通っている子供」といっても、先述の通り、インターナショナルスクールには異なるバックグラウンドをもつ子供たちが通っています。大きく分ければ、駐在家庭などの帰国子女、一方の親が日本人の子、日本生まれの日本人といったところでしょう。

子供が英語を学ぶための教材は、こうしたそれぞれの子供のバックグラウンドに加えて、その子の年齢も考える必要があります。

帰国子女の場合

15歳までの帰国生や、どちらかの親が日本人である場合、オンライン英会話には、帰国子女向けに作られたコースや、インターナショナルスクールの方式メソッドで英語が学べるコースがあります。こうしたコースでは、クリティカルシンキング(論理的・構造的に思考するパターンのこと)を強化することに重点を置いた教材などを使ったレッスンが期待できます。

目的によって異なる教材

オンライン英会話には、学習目的や年齢、現在の英語力などに応じてバラエティに富んだコースが用意されています。

たとえば、このようなコースがあります。

  • 学習目的別 日常英会話コース、ビジネス英会話コースなど
  • 試験対策別 英検対策コース、TOEIC対策コース, GTEC対策コースなど
  • 年齢別 幼児コース、中学生コース、高校生コースなど

他にも、サスティナビリティ(持続可能性)をテーマにしたコースなどが用意されていることもあり、オンライン英会話のレッスンを通じて、グローバルな視野をもつときに欠かせない視点などを英語で学ぶこともできます。

特に、英会話力の一層の向上をめざしたいお子さんは、さまざまなトピックについてインプット&アウトプットしていく機会が必要です。インターナショナルスクールの授業以外でも、オンライン英会話を利用することで、インターナショナルスクールで求められるスピーキングとリスニングの力をつけ、自信をもつことができます。

スクールを選ぶ際には、目的に合うコースがあるのはもちろんのこと、確かな教材が用意されていて、指導力のある講師がいるスクールを探すことが大切です。

子供向けのオンライン英会話にはどのようなコースがあるのでしょうか。次の記事では、講師やレッスン内容、料金といった3つの観点から、オンライン英会話の選び方をわかりやすく解説しています。

インターに入るためにオンライン英会話

インターに入るためにオンライン英会話

2022年8月、インターナショナルスクール関連で大きなニュースがありました。

英国の名門私立校ハロウスクール系列の「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」が、岩手県八幡平市に開校するというものです。創立450年のエリート校ハロウは、イギリスのチャーチル元首相をはじめ、詩人のバイロンやインドのネルー首相など、さまざまな分野で活躍した人びとの出身校でもあります。

海外の姉妹校はこれまでに中国やタイ、インドネシアなどに開設されていますが、日本は初めてで、10校目のハロウ安比校の開校は、日本の地方都市でもイギリス式の教育を受けられるという点で、インターナショナルスクールの新しい展開を感じさせるニュースになりました。

さて、インターナショナルスクールに入学するためには、お子さんの英語力が第一の条件になります

インターナショナルスクールでは英語で授業が行われ、教師とのコミュニケーションや公的な行事のすべてが英語です。従って、少しくらい英語を話せるといったレベルでは、仮にインターナショナルスクールに入学できたとしても授業についていくのは難しく、英語環境のなかで行事に参加したり、他の子どもと交流するのは相当にハードルが高いといわざるを得ません。

インターナショナルスクールに入学するためには、年齢に応じた英語力があるかどうかを測定するテストが課されたり、英語での面接を受けるなどして、子供の英語力がチェックされます。ですから、日本人の親のもとで日本語で育った子供には、入学試験のための事前準備が重要です。

一つの方法は、”インターナショナルスクール対策コース”などを利用することです。このようなコースでは、インターナショナルスクールのための面接や試験対策を行なうので、プロの手を借りて効率よく進めることができるでしょう。

また、時間をやりくりしてオンライン英会話のレッスンを受け、英語を使う機会をとにかく増やすことも、子供の英会話力をつける大きな助けになります。

日本育ちの子供をバイリンガルに育てる方法はあるのでしょうか。次の記事は、子育てのなかでのポイントを紹介しています。

インター卒業後の英会話能力維持にもオンライン英会話

インターを卒業したあとオンライン英会話は?

インターナショナルスクールを卒業した後も、在学中に身につけた英語力を、日本語環境のなかで、どのように維持するかを考える必要があります。

海外の学校に学んだ帰国生が、日本に帰国して半年もすると英語力が落ちてしまったなどというのはよく聞く話です。その一方で、身につけた英語力を、日本帰国後も維持する人もいます。

両社の違いに、注目する必要があります。後天的に学んだ第二言語は、日常で使わなければ次第に忘れてしまいます。海外の学校で身につけた英語力を、帰国後に維持できなかった人は、ふだん英語を使う機会のない生活をしているはずです。

一方、毎日英語を使っている人、たとえば英語が必要な仕事に就いている、外国人の友達がいる、卒業後も英語学習を継続している、などという人は、一度身につけた英語力を保ち続けることができます。要は、日本語環境のなかで英語に触れる機会がもてるように、どのように過ごすかが大切ということです。

以下の記事は、主に外国から日本に帰国した、いわゆる帰国生について、英語力の維持の方法やふさわしい教材について考えています。英語力については、インターナショナルスクール生と共通する点があるので、参考になさってください。

仕事では英語を使わないとか、外国人の知り合いがいないという人は、自ら意識的に英語を使う機会を作らなければいけません。そのひとつが、オンライン英会話の活用です。

オンライン英会話のレッスンは、テキストに即して外国人講師とやりとりすることははもちろん、フリートークを利用すればアウトプットにも有効です。週に1回くらい話す程度では、英語力の維持はなかなか難しいでしょうから、その点、レッスン回数を増やしても費用が安く、どこでも受けられるオンライン英会話は、インターナショナルスクール卒業生が英語力を保つ上でもメリットがあります。

まとめ

インターナショナルスクールに通っていても、日本に学校がある場合は、学校以外では日本語の生活を送ることになります。インターナショナルスクールに通っている、またはこれから入学を考えている、そして卒業を控えているお子さんには、英語を使う機会が多ければ多いほど英会話力も英語を使う楽しさも上がっていきます

オンライン英会話は、日本のなかで英語の環境をつくる一環として利用しやすく、また効果のある方法といえます。