英語を勉強するときに、あなたは何から勉強するでしょうか?
英文法や長文読解など、英語を勉強する方法にはたくさん方法がありますが、「英単語」も避けて通れないプロセスだと言えるでしょう。
英単語を学ぶ時は、英単語帳が大変役に立ちます。
ただし、英単語帳には「暗記作業」で「単調でつまらない」というネガティブイメージも付き物です。
しかし、英単語帳を賢く使って学ぶことで、無理なく堅実に英単語力を向上させることができます。
この記事では、そんな英単語帳を使った勉強のメリットとデメリット、そして英単語帳を使った賢い勉強法をお伝えします。
単語帳を使った勉強のメリット&デメリット
単語帳を使った英語の勉強にはメリットとデメリットがあります。
メリット
単語帳を使った英語の勉強で得られるメリットは、主に以下のとおりです。
- 「英語が全く読めない」がグッと減る
- 圧倒的な効率で学べる
- 反復学習がしやすい
順番に見ていきましょう。
1.「英語が全く読めない」がグッと減る
英単語帳で英語を勉強することで、「英語が全く読めない!」という事態がグッと減ります。
英語に苦手意識がある人の大部分が、「英語が読めないから」や「英語がわからないから」という理由で、英語に苦手意識を抱えます。
確かに、何の話をしているのかわからないのに、文章や会話が進んでいくと、自分だけ置いてけぼりになる感覚は気分の良いものではありません。
しかし、英単語帳を使って英語を勉強するとどうでしょうか?
英単語がわかるようになることで、断片的にでも英文や英会話の意味がわかるようになり、「大体こんな話題を話している」とわかるようになります。
英単語帳で英語を勉強することで、大まかにでも「英語がわかる」ので、苦手意識がグッと減り、その結果英語に対してポジティブになれると言えるでしょう。
2.圧倒的な効率で学べる
英単語帳を使って英語を学ぶことで、圧倒的な効率で英単語を学ぶことができます。
たまに「アメリカ人は単語帳なんて使わなくても英語を覚える。だから、英単語帳を使わずに実際の英文で英単語を覚えるべきだ。」という主張を目にすることがあります。
しかし、実際にそれを行うとどうでしょうか?
英文を読みながら、わからなかった英単語をチェックして、意味を調べてメモをし、また英文を読むのに戻る…こうした作業をしながら英単語を覚えていくのは大変非効率ですし、現実的ではありません。
英単語帳は、いわば上述したような「よく出てくる英単語を選び抜いて、意味と例文をまとめいる」というプロセスをあらかじめやってくれているツールなわけです。
本来自分がやるべきプロセスを、あらかじめプロがやってくれているわけですから、大変「効率がいい」と言えますよね。
3.反復学習がしやすい
英単語帳を使った英単語の勉強は、反復学習が大変しやすいです。
特に英単語の勉強は「反復学習」が肝になります。
一回で覚えてしまうのは現実的ではないので、何回も繰り返して勉強するのが大事というわけですね。
その点、英単語帳はコンパクトなものが多く、持ち運びやしやすいので、ちょっとしたスキマ時間に取り出して復習に取り掛かりやすいです。
「取り掛かりやすさ」は反復学習のしやすさに直結するので、「コンパクトで持ち運びがしやすく、いつでも取り出しやすい」性質を持った英単語帳は、まさに反復学習をしやすい勉強法と言えるわけです。
デメリット
単語帳を使った英語の勉強には、以下のようなデメリットもあります。
- 単調で「つまらない」と感じやすい
- 文脈を軽視しがち
- 単語の知識が偏りがち
順番に見ていきましょう。
1.単調で「つまらない」と感じやすい
英単語帳を使った勉強は、「単調でつまらない」と感じやすいデメリットが挙げられます。
例えば英語の文法理解は、英語を論理的に考えられて、わかるようになるところに楽しさを見出す人もいます。
英語の長文読解も、「読んでいる文章が面白い」とか、「外国語を読んでいる感覚が楽しい」という楽しさを見出すことができます。
対して英単語の勉強は、とにかく「丸暗記」や「暗記作業」といった、「単調でつまらない作業」だと感じて「我慢しながらやるもの」と考えている方も多いでしょう。
だからこそ、モチベーションの維持が難しいので「英語は単語を覚えるのが苦手」になってしまう方も多いのでしょう。
2.文脈を軽視しがち
英単語を使った英語の勉強では、「文脈を軽視しがち」というデメリットもあります。
英単語帳はよく出てくる英単語を、英単語の綴り、英単語の意味、そして英単語を使った英語の例文で構成されています。
ただし、特に最初のうちは「綴り」と「意味」に意識が向かいやすいので、例文を見た「実際の文章での使い方」がおろそかになる傾向があります。
さらに、例文も一つの単語につき1つか2つだけの単語帳が多いです。
ですから、覚えたい英単語の「実際の使い方、本質的な意味のイメージ」を掴むには、英単語帳だけではなく実際の英文で出会うことで覚えていく必要があるでしょう。
3.単語の知識が偏りがち
英単語帳での英単語の勉強では、英単語の知識に偏りが出ます。
英単語帳は「目的ごと」のよく出る英単語がまとめられています。英単語が全部載っているのは、もはや単語帳ではなく「辞書」ですからね。
一般的な英単語帳は「日常英会話でよく出る英単語」や「大学受験でよく出る英単語」、「TOEICでよく出る英単語」や「英検でよく出る英単語」といった感じで構成されています。
目的ごとに、英単語を厳選してまとめているので、英単語帳だけでは単語の知識に偏りが出るのは言うまでもありませんね。
「あなたが英単語を学ぶ目的」に合致した単語帳を選ぶのが大事です。
英語の語彙力をバッチリ鍛える単語帳の賢い使い方
上述した英単語帳のメリットとデメリットを踏まえて、英語の語彙力をバッチリ鍛えるための英単語帳の賢い使い方をお伝えします。
1ヶ月単位と、1週間単位でそれぞれ計画を立てる
英単語帳を使って勉強するときは、1ヶ月分と、1週間分それぞれの計画を立てて進めると非常に効果的です。
なぜなら、近い将来の勉強の達成度を見える化することで、モチベーションの維持と向上が大変ラクになるからです。
1週間分の学習計画を立てるということは、すなわち「1週間後の学習達成度」をあらかじめ見ることができます。
具体的には、「1日に50単語覚えるから、週末には300単語覚えていることになるな」という感じですね。
さらに一ヶ月の学習計画ともなれば、「来月には1000単語覚えていることになるな」といった感じで、かなり成長した自分を具体的に想像しやすくなります。
1週間と1ヶ月でそれぞれ学習計画を立てるのは、1週間分の学習計画を立てることで、1ヶ月分の学習計画達成が「現実的な目標」だと実感しやすくさせるためです。
「いま行っている目の前の勉強が、具体的に目標に対して貢献している」という体感が重要なので、「1週間」という現実的な目安をつけられるわけですね。
前項でお伝えした通り、「丸暗記の作業でつまらない」と感じやすい英単語学習ですが、学習計画を立てて「達成感」を刺激することで、かなりラクにモチベーション管理ができますよ。
必ず3周はする
英単語帳は「必ず3周」を目安に勉強すると賢く単語力を鍛えることができます。
「必ず3周」というのは、上述した「英単語は反復学習が肝」という点にも繋がってきます。
特に英単語は一度で完璧に覚えるのは現実的ではありません。
ですから、一回で覚えてしまおうとするのは時間と労力の観点から見ても効果的ではないので、「3周はマスト(必須)」とすることで、賢く単語力を鍛えることができるわけですね。
単語帳に「依存」しない
最後に、単語帳を賢く使って学ぶために、「単語帳に依存しない」ことも大切です。
真面目な人に多い落とし穴として、英単語帳を3周したタイミングで「まだ覚えられていない単語がこんなにもある!」と感じてしまい4周目以降も英単語帳を続ける傾向があります。
もちろん英単語帳を4周目以降も続けることに問題はありません。むしろ継続した勉強は大変効果的です。
ただし、4周目以降も英単語帳「だけ」を継続してしまうのは大きな落とし穴です。
3周しても覚えられていない英単語は、必然的に「苦手な英単語」ということになります。
3周しても覚えられない英単語は、反復学習だけではなく、多角的な覚え方をした方が効果的です。
例えば、長文読解の中で英単語に出会えば、「あっ!これ英単語帳で出てきたやつじゃん!こんな風に使われるんだな…」と印象に残りやすくなります。
ですから、英単語帳を3周した後は、長文読解などと「並行して」継続するのが賢い勉強法だと言えるでしょう。
と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ご安心ください。
4周目以降の英単語帳は、1周目の英単語帳学習と比べて半分以下の時間と労力で進められます。
単純に「もう覚えてしまった単語」を飛ばすことができますし、覚えられていない単語に関しても0(はじめましての状態)から覚えるのに比べればかなり楽に覚えることができます。
ですから、電車の中の移動中やランチタイム、テレビや動画サイトの映像でコマーシャルが流れている間などの「スキマ時間」でも十分に学習ができるようになります。
ですから、「単語帳に依存」せずに「多角的に英単語に出会う」ことが、賢く英単語帳を使って勉強することに繋がるわけです。
まとめ
この記事では英単語帳を使った勉強のメリットとデメリット、そして英単語帳を使った賢い勉強法をお伝えしました。
ここまでお読みのあなたは、英単語帳を使って賢く学んで単語力を劇的に向上させるためのプロセスを十分にご存知でしょう。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。