食事でスープや飲み物などをすするとき、あるいはネイティブがカジュアルにかける挨拶、どちらの意味も持っている面白い単語があります。それがsupですが、どのように使うか知っていますか?

この記事では、英語supの意味や使い方を解説します。この機会に、supをコミュニケーションにぜひ使えるようにしていきましょう。

supとは?

supとは?

そもそも、supには飲食関連の意味があります。それ以外にスラングやマリンスポーツまで幅広く使われますが、その意味は何でしょう。まずは、気になるsupがどう使われるのか紹介します。

supの意味

supは動詞であり「すする・少しずつ飲む」や、「夕食をとる」という意味を持っています。カタカナ語の発音はサプのようにし、またsupの動詞活用はsup-supped-supped、現在分詞ではsuppingとなります。

Cambridge dictionaryによれば、sup=to drink or to eatです。
北部イングランドの英語では、He spends most of his evenings in the pub, supping beer.のように使われることがあります。パブ文化のあるイギリスならではの例文であり、sup upといえばdrink up(飲み干す)、
sup up last orderにすると最後の注文を済ませて、といった意味でも使われます。

引用:Cambridge dictionary “sup”

supとsip

さて、supと見た目も意味も似ている単語にsip(スィプ)があります。
sipは「一口飲む・少しずつ飲む・ちびちび飲む・すする」の意味を持つ動詞、名詞としては「一口・ひとすすり」です。You want a sip?と家族に言えば、自分の飲み物を子どもやパートナーに「ちょっと飲む?」とオファーする意味合いになります。

本記事のテーマsupはdine/eat a mealの少し古い表現です。これはsupper(夕食・夜食・晩餐)に関連しています。そこで、飲み物を少しずつ飲む、一口すするという際には、supではなくsipを使うことをおすすめします。

その代わりに、日常英会話で使えるsupについて次で紹介しましょう。

sup – スラング

さて、supは最初に紹介した「すする・少しずつ飲む」から「夕食をとる」とはまるで違う意味でネイティブにスラングとして使用されています。

スラングsupはWhat’s up?

supはカジュアルでフレンドリーな挨拶として、または相手が元気なのか、どんなことが起こっているのかと尋ねるときに使われる表現です。それが、英語にするとWhat’s up?です。皆さんもネイティブが使う表現するとして、ドラマや映画で聞くことのある表現ではないでしょうか?
What’s upの後半3文字を見るとsupになっていますね。supはWhat’s up?の略語であり、ネットスラングとしても使用されます。

アメリカ英語のスラングsup

What’s up?の略であるsupは挨拶の言葉として「やぁ」「よお!」「最近どう?」といった意味で、特にアメリカで使われています。supのような感覚で使うWassupという表現もあります。

ところが、What’s up?自体がアメリカ英語であり、supもイギリスではほぼほぼ使われません。
イギリスバージョンのWhat’s up?は、How you doing?やAre you alright?といったフレーズが当てはまります。
このことから、SNS上でもsupはとてもフレンドリーな表現として使われますが、アメリカ英語を話す人が使うスラングということ、大変カジュアルなため、使う相手は選ばないといけない点を覚えておきましょう。

supと言われたときの返し方

supがWhat’s up?の略語であることが分かりました。アメリカ英語習得のために英語学習をしている人は、一度使ってみるとよいですね。
しかし、外国人にばったり会ったときに”sup”と相手から言われる場面も想定すべきでしょう。

”sup”の返し方フレーズ

以下、”sup”と言われたときのコミュニケーション例を挙げてみましょう。

Aさん
Sup, Nick!
訳)よう、ニック!

Bさん
Sup!
訳)やぁ!

Aさん
Sup!
訳)やぁ!

Bさん
Hi, Hana!
訳)やぁ、ハナ!

Aさん
Sup.
訳)最近どう?

Bさん
Not much, what about you?
訳)あんまり、君はどう?

supはとにかくカジュアルに使うところがキーです。テンポのあるやりとりができるようにしたいですね。

「SUP」とは何の略語?

「SUP」とは何の略語?

次に、supの略語でも、What’s up?ではない表現をもう一つ紹介します。皆さんは、マリンスポーツが好きですか?

SUPとは?

SUPはStand Up Paddle Boardingの略になります。日本語でもスタンドアップパドルボードとして「サップ」というマリン系アクティビティがあります。

ハワイが発祥のSUPですが、サーフボードよりも大きめのカラフルなボードの上に立ち、オールで漕ぐことで水面を進みます。日本では、2006年に神奈川県鎌倉市でサップのレースが開催されました。開放感もあり、マリンスポーツ初心者でも気軽に楽しめることから人気となっています。

Aさん
Stand Up Paddle Boarding (SUP) is a low-impact water activity that reduces wear and tear on your body.
訳)スタンドアップパドルボード(SUP)は、体への負担が少なく消耗が少ない水上アクティビティです。

この例文に出てきているwear and tearには「傷み・磨耗」というニュアンスがあります。on your bodyを加えると身体の傷みになります。low-impact(負担が少ない・衝撃が少ない)という言葉とともに、SUPの特徴を表しています。

海でのサップ

ウォーターアクティビティであるサップは、川や湖といった水のある場所で行なわれますが、海でも楽しまれています。また、サップをしながらの散歩、フィッシングなど海ならではの開放感を味わうスタイルもあります。

SUPは海のウォーターアクティビティ

SUPをすると英語で言いたい場合、go and do SUP on the seaなどで表現しましょう。

Aさん
I’m excited this weekend because I’ll go and do SUP on the sea!
訳)今週末、海でサップするから楽しみ!

イギリスの海でSUP!

筆者が運営する剣道道場のメンバーが今、日本で太平洋海岸沿いに住んでおり、いくつかの仕事のうちサーフショップでサップのインストラクターをしています。

最後に、イギリスでサップをするときの情報をお届けしましょう。イングランドの南部や西部など、イギリス各地でサップができます。

もし日本でサップを体験済み、そしてイギリスにいらっしゃるような場合、こちらでも経験してみてはいかがでしょうか?英語と楽しいサップの組み合わせで充実の1日になること間違いありません。

以下、Stand Up Paddleboard UKのウェブサイトを紹介します。イギリスでするサップをイメージするのに役立つでしょう。

Stand Up Paddleboard UK

まとめ

本記事を最後までお読みいただいた皆さまには、supが様々な意味を持つ表現であることがお分かりいただけました。海でSUPしていたら、フレンドリーな外国人に”sup!”と声がけされることもあるかもしれませんね!

【関連記事】