「夫は私の言うことを文字どおりに受け取るのよ」と言えば、私が話したことをそのままの内容で理解する夫ということになります。ところで、この「文字どおり」の英語はどういったものになるのでしょうか?
この記事では、英語literallyの持つ2つの意味や使い方を解説します。ネイティブがスラングでliterallyを使用するときの使い方、I literally can’t even.といったよく使われるフレーズも紹介しましょう。普段literallyをあまり使うことのない人はぜひご参考にしてください。
literallyの意味2つとは?
literallyの語源は「文字」という意味を持つラテン語literalisになります。letter(手紙)、literature(文学・文献)なども関連した単語です。
literallyの2つの意味
literallyは副詞であり、大きく分けて2つの意味があります。ここではまず意味を理解し、実際の使い方についてはその後にそれぞれを解説します。
1. 本当に・まさに
literallyで「本当に」「まさに」の意味を表現します。こちらはネイティブが使うスラングとして、インフォーマルな使われ方になります。日本語で言う「マジで」も含まれる、そんなカジュアルなノリを持っていることも押さえましょう。
2. 文字どおりに
literallyを「文字どおりに」として使う用法では、実際の意味を厳密にそのままの通りに、かつ強調するために使用されます。文字通りに解釈する、などと使われます。
さっそく、それぞれの解説に進みましょう。
literally – スラング
ひとつ目はいきなりですが、スラング表現としてのliterallyの紹介です。日常会話にネイティブがどう使っているのかみていきます。
literallyで「本当に」「まさに」「マジで」
ネイティブによってかなり使われるスラングがこのliterallyです。何かへの反応に「本当に」「まさに」「マジで」の意味で強調した言い方をするときに使われます。強調するためのliterallyですので、無しでも文脈は伝わります。しかし、生きた英会話にするために覚えることをおすすめします。
訳)マジでお腹空いた。何か食べられるものある?
訳)信じられる?ここ5日間、彼とマジで話してないよ!
訳)スイスの山々の景色が本当に素晴らしかったことを覚えています。
このような使い方を考えれば、literallyは日本語「ガチで」にも訳せる言葉でしょう。literally(まさに)スラングです。
literally無しでも文脈は伝わるけれど、強調された英文になっていることを例文の訳でもご確認くださいね。
literallyの類語
literallyに置き換わる表現には以下があります。
actually(本当は・実のところ)
seriously(マジで・冗談抜きで・真面目に・真剣に)
really(実際には・実のところ・嘘ではなく)
exactly(まさしく・厳密に)
indeed(実に・本当に・実際に)
in fact(実際に・実のところ)
I’m actually starving.という文章にしても、I’m literally starving. と同様「マジでお腹空いた。」の訳にできます。
「文字通り」の英語
2つ目のliterallyは「文字通り」としての用法です。
文字通りと言うことは、物事や言葉がそのものの意味で厳密に理解されることを言います。
literallyで「文字通り」
ここで、冒頭にあった「夫は私の言うことを文字どおりに受け取る」をliterallyを使って英文にしてみましょう。皆さんもぜひ英作にトライしてみてください。
訳)夫は私の言うことを文字どおり受け取ります。
結構シンプルな英文になります。literallyの文字どおりというニュアンスがあるため、鵜呑みにするとも言えるでしょう。
literally「文字通り」と比喩的な表現の比較
literallyの対義語は「比喩的に」の意味を持つfigurativelyです。例えば、Keep your head.を文字通りに訳せば「頭を保て」ですが、比喩的な訳では「冷静を保って」になります。literallyは比喩では使わない、言葉そのままであることが分かる例です。
ここまで、literallyの「本当に」また「文字どおり」という2つの意味を紹介しました。「文字どおり」を知っていても、スラングの用法はなかなか知られていなかったかもしれませんね。
literallyの発音
literallyには日本人が苦手としがちな”L”と”R”の両方が含まれています。
イギリス英語でもアメリカでも使われるliterallyのカタカナ語の読み方はリテラリィです。「リ」にアクセントをおきます。
ここで、VoiceTubeからliterallyの発音を聴いてみましょう。0:41の部分から発音について解説されています。
参考:VoiceTube “How to Pronounce and Use “literally””
literallyの使い方
最後に、literallyを使った例文、そしてよく使われる英語フレーズを紹介しましょう。
literallyの例文
訳)マジ、死にそう。
訳)彼、ガチで格好いい!
訳)震度5の地震で、私たちは文字どおり恐怖に震えていました。
訳)英語から日本語への翻訳は文字どおりに行なわれました。
文字どおりの翻訳であれば、いわゆる「直訳」になり、単語や語句1つ1つを忠実に訳すのではなく、文脈や背景をも考慮した自然な「意訳」はfree translation/idiomatic translationです。
I literally can’t even.
最後に、まるまる覚えて使いたいフレーズI literally can’t even.を紹介します。この表現はSNSでよく見かけます。
I can’t even.という言い方がありますが、話す人が感情に圧倒されていることを示すものです。I literally can’t even.にすると、圧倒されていて何も言えないというニュアンスで、さらに強調の形になります。もどかしかったり、素晴らしいこと、もどかしいこと、意外なこと、興奮しているといった感情的な叫びとして使用されます。
例えば、女子がこのフレーズを使うときには、ショックを受けていたり、何かを信じられないという意味になります。
訳)お店でウェディングドレスの値段を見たとき、文字どおり何も言えないほど圧倒されたわ。
まとめ
文字という意味が語源のliterallyは「文字どおり」だけでなく「本当・マジ」などのスラングとしても使われる単語です。スラングの使い過ぎは避けたいところですが、皆さんの英会話にliterallyを使ってみてください。
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