大学生にはおなじみの「ゼミ」。日本では大学生活も後半になると、多くの学生がゼミに所属します。
ゼミは、興味のある分野について、さらに専門的に研究を行うところ。ほとんどの学生がゼミで卒業論文に取り組みます。
さて、そんな「ゼミ」。英語では何と言うのでしょうか?
今回は、「ゼミ」の英語表現やアメリカの大学の授業についてご紹介します。
将来はアメリカの大学へ留学したい、なんて考えている方はぜひご覧ください。
「ゼミ」の英語表現は?
大学の「ゼミ」。
カタカナなので英語のように感じますが、その語源はドイツ語の”Seminar(ゼミナール)”。
この「ゼミナール」が短縮されたものが「ゼミ」となったとされています。
日本語の「ゼミ」とは基本的に「教授と少人数の学生が、自らテーマを決め、質疑応答を中心に専門的な知識を増やす場」のこと。
これを英語で表現するなら”seminar”です。
ただ、日本語のゼミと英語の”seminar”は少しニュアンスが異なります。”seminar”は、「専門家とともに、勉強したり、意見を交換したりする集まり」を意味し、大学のみに使われる言葉ではありません。
たとえば、社会人がスキルアップのために受講するマーケティングやコミュニケーションスキルのセミナーなども”seminar”を使って表現します。
私は今学期、日本文学のセミナーを受講するのを楽しみにしています。
最新のマーケティングトレンドに関するセミナーに参加しました。
アメリカの大学には「ゼミ」がない?
日本の大学では当たり前の「ゼミ」ですが、アメリカの大学にはこの「ゼミ」のシステムがないことをご存じですか?
アメリカの大学は、1,2年生で必須教科である一般教養を履修し、3年生からそれぞれの専門科目を履修するというのが基本。
入学から卒業まで自分の興味や関心のある科目を選択するため、日本のような教授が主導する「●●ゼミ」というようなシステムはありません。
アメリカの大学の授業には大きく3つのタイプがあります。
それぞれご紹介しましょう。
① レクチャー:lecture
「レクチャー」は日本の大学のいわゆる「講義」のこと。大きな教室で教授が一方的に情報を提供し、学生はそれを聴き取るというスタイルが一般的です。レクチャーは事前に学習したことについて、さらに知識を深めるかたちになるため、予習が必須。
短時間で多くの情報を得ることができる反面、教授とのコネクションは作りづらく、主体的な参加が難しいのがレクチャーのデメリットです。
スミス教授の講義はとても有益で、多くのことを学んだ。
講義は非常に退屈だったので、眠ってしまった。
② レシテーション:recitation
“racitation”は「(口答を中心とした)授業」のこと。日本の大学では「演習」がふさわしいでしょう。大人数で行われるレクチャーに比べると、20〜40名程度と少人数で行われ、実践やディスカッションを通じて、レクチャーで学んだことの理解をさらに深める授業です。
レシテーションは教授ではなく、TA(Teaching Assistant)と呼ばれる教授のアシスタントによって授業が行われることもあります。
明日のレシテーションのために、シェークスピアについて勉強する必要があります。
レシテーションはとても有益で、いくつかの疑問が解決しました。
③ セミナー:seminar
“seminar”はレシテーションよりもさらに小規模で行われる授業です。主にディスカッションやプレゼンテーションを中心に進められます。日本のゼミとはちょっと違うのですが、セミナーが最もゼミに近い授業でしょう。
クラスメイトとさまざまな意見を交換し、多角的な視点を得ることができますが、積極的に参加しなければ、理解が深まらないため、人によってはプレッシャーを感じることもあるかもしれません。「アメリカの大学生」というイメージにぴったりなのがこのタイプの授業です。
そのセミナーはとても難しかったがやりがいがあり、たくさんのことを学びました。
彼はこの学期はアメリカの政治についてのセミナーを受講している。
アメリカの大学でよく使われる単語を確認しよう!
授業のスタイル以外にも大学で使われる表現をご紹介します。アメリカの大学への進学を考えているなら、ぜひ確認しましょう。
必修科目:compulsory subjects
アメリカの大学も日本と同じように必修の科目があります。多くの日本の大学と同様に1,2年次に履修することが一般的。必修科目は英語では“compulsory subjects”です。
英語は必修科目です。
必修科目を履修しない学生は卒業できません。
選択科目:elective subjects
必修科目ではなく、学生が自分の興味や関心に合わせて自由に選択できる科目のことを”elective subjects”といいます。
経営学の選択科目を履修することを考えている。
中国語は選択科目で、ほとんどの学生が履修している。
単位:credit
アメリカの大学も日本と同様に卒業には所定の数の「単位」が必要です。単位は英語で”credit”です。
卒業にはあと7単位、必要だ。
今期は18単位履修している。
まとめ
今回は、ゼミの英語表現を中心に、アメリカの大学で使われる英語についてご紹介しました。アメリカの大学は日本とは違い、どれだけ積極的に発言できるかが大きなポイントです。専門的な表現も増えるため、英語が母国語でない人は慣れるまでは、なかなかハードかもしれません。
でも慣れれば、さまざまな価値観に触れることができ、視野が大きく広がる貴重な経験になります。アメリカの大学に興味がある人はぜひ挑戦してみてください!
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