フットボールや野球でボールを投げることをpitchという単語で表現します。野球でピッチャーと言えば投手のことであることは大変親しみがあります。
しかし、pitchには他にも様々な意味があることをご存知ですか?
記事では英語pitchの意味と使い方、スラング、そしてビジネスの場面で使用されるピッチなど紹介しましょう。
ピッチの英語pitchの意味
ピッチは英語のpitchからきています。野球の投手であればpitcherです。pitchのカタカナ語の読み方は皆さんにも親しみのあるピッチのようにします。
さっそく、pitchの意味を例文とともに紹介しましょう。
動詞pitchの意味3つ
pitchの動詞活用は、pitch-pitched-pitchedです。
動詞pitchの主な意味は以下のとおりです。
1. 投げる
2. 音程を調整する
3. 突然動く
投げる
ピッチャーがボールを投げる、この「投げる」が動詞pitchが持つメインの意味です。これなら分かりやすいですですね。pitchの表す「投げる」は、軽く投げるというニュアンスも含みます。
ですので、子どもとキャッチボールをするようなときにもpitchを使用することができますので、ぜひ動詞の「投げる」を覚えましょう。
訳)息子は、校庭で友達にボールを投げました。
訳)今週末の野球の試合では、そのピッチャーが投球する予定です。
pitch vs throw
ところで、物を投げる英語にはthrowもあります。ここでは、pitchとthrowの違いを簡単に解説します。
pitchを使う際には誰か相手がいてその人に投げることを指します。このため、野球でpitchが使用されるのはキャッチャーや他の選手にボールを投げるということですので納得できますね。
一方throwは、主に何かの物を手から離して遠くに送る(投げる)行為です。したがって、throwのほうがpitchよりも一般的に使用されます。
音程を調整する
ギターやピアノなど楽器の音程を調整する場合もpitchで表現します。
訳)ギターの音程を調整する必要があります。
訳)もう一度やりましょう。ハーモニーに合わせてください。
突然動く
急に何かが動くときにpitchで表現できます。pitch ◯◯ into ◯◯◯というパターンがあります。
訳)娘は小さな石を海に投げ入れました。
計画的というわけではなく、目の前の海に向かって急に石を投げる、こんなときにpitchです。
名詞pitchの意味
次に、名詞としてのpitchの意味をみていきましょう。
pitchはスポーツ関連では「投球」やサッカーなどのピッチ、音楽関連で「音程」、絶対音程や音の高さ、そして「提案」または「傾斜」を表現します。
訳)それは、打者を三振にするための完璧な投球だった。
訳)フットボール場はすっかり泥だらけだった。
スラング – Pitch in
pitchにはスラングとして「口説き文句」という意味があります。また、イギリスではpitch upにして「遅れて到着する」こと、さらにアメリカ英語ではブスに当たる言葉として使用されることがあります。
そして、Pitch inというフレーズもネイティブに使われますが、どのような意味なのでしょう?
スラングPitch inで「協力する」
カジュアルな表現pitch inには、誰かに貢献するという意味があります。このことから、協力する、援助する、力を貸す、というときに使用されます。似たニュアンスを持つ英語としてはto contribute(提供する・貢献する)やhelp out(手助けする)などがあります。
訳)私はこのチャリティイベントに協力して自分の時間を提供できることをとても楽しみにしています。
訳)パーティのお料理の準備を手伝ってくれる?
ぜひ、pitch inをネイティブのように使えるようになりましょう。
pitch – ビジネス
pitchには様々な意味がありますが、もう一つ、ビジネスシーンでぜひ覚えたい使い方があります。
pitchで「売り込む」
動詞pitchには「売り込む」という意味があります。ビジネスにおいて、商品やサービスをクライアントに売り込んだり、顧客にアピールするようなシーンで使用します。
訳)私たちはフェアで弊社の化粧品を売り込む機会を得ました。
訳)営業担当者は潜在的な顧客に製品を売り込みました。
実際の商品だけでなく、ビジネスプランを提案するようなときにも売り込むのニュアンスからpitchを使えます。
ピッチとプレゼンの違い
上の説明で、pitchは売り込むときの英語であることを紹介しました。そして、プレゼンテーションも何かを売り込むためにはビジネスで重要な方法です。ここでは、ピッチとプレゼンの違いを解説します。
ピッチとプレゼンの違い
日本語でピッチという言葉があります。pitch本来の「投げる」という意味から、アイデアや提案を相手に投げかける=提案する、として使われるようになりました。ピッチはもともとシリコンバレーで生まれた言葉であり、主な目的は資金調達であり、投資家から支援してもらうために行ないます。
さて、ピッチとプレゼントの違いは明白です。
それは、ピッチが短時間で分かりやすく提案をするプレゼンだという点です。どれほど短いかというと、ピッチは長くても10分程度です。
「ピッチする」の英語
「ピッチする」とは、上の解説からも短いプレゼンの意味で使用されます。最後に「ピッチする」を英語でどう言うかを紹介します。
「ピッチする」の英語
さて、ピッチの英語表現はpitch presentationです。「ピッチをする」にしても「プレゼンをする」にしても、動詞giveを使います。以下、例文で使い方を確認します。
訳)私は社内会議でピッチを行ないます。
訳)私は投資家にピッチする準備ができています。
なお、giveはdoに置き換えて、do a pitch presentationにすることもできます。
「ピッチをあげる」は和製英語
ところで「ピッチをあげる」という日本語があり、これは作業などの速度を上げるという意味合いで使われています。ところが、これは和製英語です。スピードをあげるという意味ではpitchは当てはまりませんのでお気をつけください。
まとめ
pitchには「投げる」「音程を調整する」「突然動く」そして「売り込む」といった意味があります。投げるとして使用するときは、相手がいて他の人に投げることをイメージしてください。
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