突然ですが、「貧乏ゆすり」は英語でなんて言うか、ご存じですか?今回は、「貧乏ゆすり」の英語表現を解説します。日本ではあまりよくない動作、悪い癖、とされていますが、海外での認識についても一緒に見ていきましょう。

貧乏ゆすり」は英語で”shaking one’s leg

「貧乏ゆすり」は英語で"shaking one’s leg"

貧乏ゆすり」は、座っているときなどに足を小刻みに揺らし続ける動作を表す、日本語独特の表現ですね。英語には、「貧乏ゆすり」をぴったり表す正式名称はありません。動作をそのまま描写して、「足を揺らす」などの表現を使います。

shaking one’s leg 

shaking one’s leg“は直訳すると「足を揺らす」ですね。シンプルに「貧乏ゆすり」の動作を伝える表現です。

Aさん

He has a habit of shaking his leg.

彼には貧乏ゆすりの癖がある。

have a habit of ~ing“で「~する癖がある」の意味です。

bouncing one’s leg

bounce“は動詞で「バウンドする」の意味ですね。”bouncing one’s leg(s)“で「貧乏ゆすり」の意味になります。

fidgeting

fidgeting“には無意識に行ってしまう連続した小さな動きをする、という意味があります。

fidget

to make continuous, small movements, especially if they do not have a particular purpose and you make them without meaning to, for example because you are nervous or bored

特に、何か特別な目的がなく、緊張や退屈などで無意識に、連続した小さな動きをすること

FIDGET | 意味, Cambridge 英語辞書での定義

fidget one’s leg”と表現することで「貧乏ゆすり」の動作を表せます。

Aさん

I tend to fidget my legs when I feel cornered or anxious.

Don’t you?

追い詰められたり、不安になったりすると、つい貧乏ゆすりしちゃうんだ。

そんなことない?

Bさん

I can’t sleep well at times like that.

そういうとき、私は眠れなくなるんだよね。

feel cornered“は「追い詰められた感じがする」の意味の自然な表現です。隅に追い詰められて逃げ場がなくなるイメージですね。

「貧乏ゆすりする」は”shake one’s leg””bounce one’s leg”

「貧乏ゆすりする」は"shake one’s leg""bounce one’s leg"

貧乏ゆすりする」の表現を例文で確認していきましょう。

Aさん

My father always shakes his legs when he is watching a baseball game, especially when his favorite team is about to lose.

父はいつも、野球を見ているときに貧乏ゆすりをするんです。

特に、応援しているチームが負けそうなときに。

be about to…“は「まさに~しようとしている」「今にも~するところだ」という意味のフレーズです。

Aさん

I can’t help bouncing my leg when I’m playing online games.

オンラインゲームをしていると、つい貧乏ゆすりをしてしまう。

I can’t help + ing“で「~を我慢できない」「つい~してしまう」の意味になります。

「貧乏ゆすりをやめて」は”Stop shaking your legs.”

そばにいる人が貧乏ゆすりをしていると、ちょっと気になってしまうときもありますね。「貧乏ゆすりをやめて」と言いたいときは、”Stop shaking your legs.“を使います。

Aさん

I can’t concentrate on reading at all.

Can you stop shaking your leg?

全然読書に集中できないよ。

貧乏ゆすりをやめてくれる?

Bさん

Am I? Does it bother you?

(私、貧乏ゆすり)してる?気になる?

Aさん

Actually, quite a bit.

実はけっこう気になるよ。

Bさん

Sorry! I’ll be careful.

ごめん!気をつけるね。

bother“は「困らせる」「悩ませる」の意味の動詞で、”A bother B“の形で「AはBを困らせる」の意味になります。”Does it bother you?“は「それ(貧乏ゆすり)はあなたを困らせていますか?」つまり「私の貧乏ゆすりが気になりますか?」の意味になります。

少し丁寧に伝えたいときは、以下の表現を使ってみましょう。

Aさん

Would you mind not shaking your leg?

貧乏ゆすりをやめていただけませんか?

mind“は動詞で「気にする」「いやがる」の意味ですね。”Would you mind + 動詞のing形?“は、「~していただけますか?」の意味です。”Would you mind not + 動詞のing形?“のように”mind“の後に”not“がついている場合は、「~しないでいただけますか?」「~するのをやめていただけますか?」の意味になります。ある動作を控えてもらいたい、と丁寧に伝える表現です。

貧乏ゆすりは外国ではマナー違反ではない?

日本では、「貧乏ゆすり」は人前ではあまりしないほうがよいこと、マナー違反とされていますね。でも、英語圏では「マナーが悪い」「失礼」といった認識はあまりなく、気にしない人も多いようです。「貧乏ゆすり」をしている人を見ると、「そわそわして落ち着きがない人」くらいに考えるとか。日本とはずいぶんちがいますね。

ただ、ビジネスシーンで「貧乏ゆすり」をすると、相手に「落ち着きがない」「集中していない」という印象を与えてしまうので、気を付けたほうががよいかもしれませんね。

Aさん

He was fidgeting with his foot under the table during the meeting.

彼は会議中、テーブルの下で貧乏ゆすりをしてたよ。

Bさん

I thought he was so nervous.

すごく緊張してたんだと思うな。

まとめ

貧乏ゆすり」は英語では特定の単語はなく、”shake one’s leg“”bounce one’s leg“などの表現を使います。海外では「貧乏ゆすり」は「悪い癖」というマイナスな印象はあまりありません。言葉の表現から文化の違いを知ることは、日本を知ることにもつながって面白いですね。