ミディアムヘアと言えばロングとショートの間ですが、英語にするとmedium hairです。ところで、mediumには中間以外の意味があることをご存知ですか?
この記事では英語mediumの意味と正しい使い方を解説します。すでに親しみのある単語を最大限に活かせるようにしていきましょう。
mediumの意味
皆さんにとって馴染みのあるmediumという単語には名詞と形容詞の意味があります。さっそく、それぞれを紹介します。
名詞のmedium
mediumは名詞として、物事の範囲や程度などが「中間」「中くらい」という意味を持ちます。多くの英語学習者にとって、一番分かりやすく使える意味でしょう。
そもそもの語源は「中央の・中間の」の意味を持つラテン語mediusですが、物理的に中間を表す言葉として使われてきました。中間ということから派生して、情報などを伝達・表現するための「手段」「方法」や「媒体・メディア」という意味で使われるのもmediumです。こちらの意味については、あまり知られていないかもしれませんね。メディアってmediaじゃないの?と思われた方、この部分については次で紹介するmediaのところでさらにみていきましょう。
形容詞のmedium
もうひとつのmediumは「中間の」や「中位の」という形容詞です。medium hair(ミディアムヘア)や、美味しいステーキの焼き方の一つミディアム(medium)やミディアムレア(medium rare)もmediumが表します。
ちなみに、mediumの発音はmíːdiəm、カタカナ語の読み方はミディウムが近くなります。
mediaの意味と使い方
それでは、ここでmediaについて簡単にみていきましょう。実は、mediumを複数形にするとmediaになります。
mediumの複数形”media”
さて、mediumとmediaが単数と複数の関係にあることをご存知ですか?まったく異なる単語と考えていた~!という人がいるかもしれませんね。social mediaか、a social mediumかの違いがあります。
そして、mediaは「マスコミ」「メディア」「マスメディア」「報道機関」という名詞、そして「マスメディアの」という形容詞です。
mediaの例文
では、mediaの使い方を例文でみてみましょう。媒体やメディアということから、テレビ・ラジオ・新聞、そして現代はインターネットなどをまとめた形で使用します。
訳)将来、私はメディア業界でジャーナリストになりたいです。
訳)ソーシャルメディアには長所と短所があります。
訳)マスメディアは、大勢の聴衆に届くコミュニケーションチャンネルの集合を言います。
マスメディアはmediaと表現されるのが一般的ですが、「情報を伝達する手段・媒体」という意味を持ちますので、新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなどのマスメディアもmediumと表現することが可能です。
逆に、mediaはmediumの持つ「中間」「中くらい」という意味は持っていません。
mediumの使い方
それでは、mediumに戻り、ここでは例文で具体的な使い方をみていきます。mediumの持つ物事の範囲や程度などが「中間」「中くらい」や「中間の」や「中位の」、そして情報などを伝達・表現するための「手段」「方法」や「媒体・メディア」に分けて例文を紹介します。
中間や中くらいのmedium例文
訳)私の髪の長さはミディアムです。
ミディアムヘアともいい、ロングでもショートでもない中間の長さをmedium length hairで表現しています。lengthには「長さ・全長」の意味があり、ミディアムは肩から鎖骨くらいまでの長さのヘアスタイルを指します。
訳)私の前の車は中速で走っています。
他にも、medium price(中価格)、medium level(中くらいのレベル)、medium quality(中程度の品質)など、範囲や程度などが「中間」「中くらい」であることをmediumが表現します。
手段・媒体などのmedium例文
訳)インターネットのない日常生活って想像できないわ。インターネットは世界にとって強力な媒体だわ。
訳)対面、電話、電子メール、オンライン会議は対話の手段です。
情報の伝達をするときの役割をmediumで表しています。したがって、print medium(印刷媒体)やnews medium(ニュース媒体)などとしても使用できます。
medium – 料理
次に、お料理の場面で使うmediumを紹介します。お肉でmediumと言えば・・・さっそくみていきましょう。
ステーキの焼き具合medium
美味しい肉料理の代表であるステーキを頼むときには、焼き具合をどのようにしたいか聞かれます。焼き具合にはレアやウェルダン、そしてミディアムといって本記事で取り上げているmediumがあります。ここまでお読みになって、mediumが「中位の」の意味を持つことから、お肉の焼き具合がどのようなものになるのかイメージができているでしょう。
訳)ステーキの焼き具合はいかがいたしますか?
訳)ミディアムでお願いします。
mediumということでお願いすれば、あなたのステーキは表面にはしっかり焼き色がつき、内部はピンク色の状態で出てきます。イメージ的には70%ほど焼いた中程度の状態です。さらに、medium-rareやmedium-wellという焼き具合もあります。
お料理関係に使えるmedium heat
お肉の焼き加減だけでなく、料理で「中火」を英語でmedium heatと表現します。多くの食品を調理するのにmedium heatは適しており安全な熱設定と言われています。
訳)コンロを強火から中火に変えてもらえるかな?
フライパンを使った料理で、弱火は約170度、強火は約190度程度、そしてその中間である中火は約180度程度です。
medium – サイズ
ここでは、特にサイズに関してmediumをどう使用するのかみていきます。大きなものに対して小さなものがありますが、mediumでその中間を表現できるようにしていきましょう。
medium-sized ◯◯
medium-sized ◯◯で、何かが中間・中くらいのサイズであることを表します。また、平均的な大きさというニュアンスも持っています。
訳)彼女は家族の写真を中くらいのサイズの写真フレームに入れ、机の上に飾っています。
訳)私の車は中型車だけれど、維持費を考えて小型車に乗り換えたいって思ってるの。
2つの例文のように、medium-sized ◯◯というパターンで使いましょう。
Mediumとmiddleの違い
最後にみていきたいのは、mediumとmiddleの比較です。皆さんはこの違いをしっかりと説明できますか?
medium vs middle
mediumとmiddleはどちらも中間を表す単語です。
物事の範囲や程度などが「中間」「中くらい」であることがmediumでした。一方、middleは物体または空間における「中央・真ん中」という位置を表します。ネイティブによく使われるフレーズにin a/the middleがありますが、これは何かの位置が中心部、または時間において途中であることを言います。
訳)部屋の真ん中にダイニングテーブルがあります。
訳)会話の途中で割り込むの、やめてくれない?
会話の途中もmiddleが表します。程度ではないため、mediumではなく、middleが使用されています。
mediumとmiddleの使い分けをぜひこの機会に正しく理解しましょう。
まとめ
mediumは物事の範囲や程度などが「中間」「中くらい」や「手段・方法・媒体」という意味を持ち、mediaの単数形であることが分かりました。
日常生活で、ステーキの焼き具合で親しみのあるmedium、髪の毛の長さで馴染みのあるミディアムを、今後さらに使えるようにしていきましょう。
【関連記事】