「英語はある程度できるけど、関係詞だけは苦手だな…」

「関係代名詞とか関係副詞って、聞いただけでも頭が痛くなる…」

そんな悩みをお持ちではありませんか?

確かに、関係詞は英文を複雑にする最も大きな要因といって良いでしょう。

英語がある程度わかるようになった中級者も、関係詞でつまずく人が多いです。

しかし、関係詞を理解出来れば、これまで複雑で理解出来なかった英文も、スラスラと理解出来るようになります

この記事では、そんな関係詞について例文付きでわかりやすくお伝えします。

関係詞を理解するメリットとは?

関係詞を理解すると、パッと見て難しそうに見える英語もスラスラと理解できるようになります。

主語から始まって、ピリオドまでがとても長く、難しいと感じる英文には、ほとんど関係詞が使われていると言っても過言ではありません。

関係詞を理解すれば、英語の読解力や文法の理解力がグンと伸びて、これまで理解出来ずに諦めていた英文メールや、TOEICの大幅なスコアアップも期待できますよ。

関係詞ってそもそも何?

関係詞ってそもそも何?

関係詞には、大きく分けて2つの役割があります。

  1. 2つの英文を1つの英文に繋ぐ
  2. 先に話されている英語を修飾する

順番に見ていきましょう。

1.2つの英文を1つに繋ぐ

例えば、以下の例文2つを見てみましょう。

Aさん
I know the man.
訳)私はその男を知っている
Aさん
The man is standing under the tree.
訳)その男は木の下で立っている

この2つの英文を、「私はその木の下で立っている男性を知っている。」という一つの英文にまとめる時に、使われるのが関係詞です。

Aさん
I know the man who is standing under the tree.
訳)私はその木の下に立っている男を知っている

となるわけですね。

2.先に話されている英語を修飾する

関係詞を使って、先に話されている英語を修飾できます。

先ほどの「2つの英文を1つに繋ぐ」の項で使った例文をもう一度見てみましょう。

Aさん
I know the man who is standing under the tree.
訳)私はその木の下に立っている男を知っている

この例文の「Who is…」以下の英文は、「The man」を修飾していると言えます。

「The man(その男)→The man who is standing under the tree. (木の下で立っているその男)」

このように、関係詞には、先に話されている英語(先行詞)を修飾する(説明する)役割もあります。

関係詞にはどんなものがある?

関係詞にはどんなものがある?

関係詞には主に、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 関係代名詞
  • 関係副詞

順番に見ていきましょう。

関係代名詞

関係代名詞をひと言で表すなら、「代名詞と接続詞の性質を併せ持つ語」だといえます。

先ほどの例文「I know the man who is standing under the tree.(私はその木の下に立っている男を知っている。)」も、関係代名詞を用いた文章でした。

関係代名詞である「Who」が、代名詞である「He」の役割と、I know the man. とThe man is standing under the tree. との、2つの文章を繋ぐ接続詞の役割を同時にこなしていることがわかりますよね。

関係代名詞には、主に3つの使い方があります。

1.主格の関係代名詞

主格の関係代名詞は、関係詞節(WhoやWhichなどの後に来る英語)の中で主語の役割を果たします。

Aさん
I know the man who is standing under the tree.
訳)私はその木の下に立っている男を知っている

上の例文では、WhoがThe manの代わりとなって、Who以下の文章の主語になっています。

他にも…

Aさん
My son has a lot of toy trains that can move by butteries.
訳)息子は電池で動くおもちゃの電車をたくさん持っている

この例文では、ThatがToy trains(おもちゃの電車)の代わりとなって、That以下の文章の主語となっています。

「関係詞節(ThatやWho以下)が先行詞の性質を代弁しているため、関係詞(ThatやWho)が代わりに主語になっている」というイメージです。

2.目的格の関係代名詞

目的格の関係代名詞は、関係詞節の中で目的語の働きをします。

目的格とは、人称代名詞の活用「I my me mineのme」「He his him hisのhim」「She her her hersのher」の形に当たります。

例を挙げてみましょう。

Aさん
The picture which Ken took yesterday is beautiful.
訳)ケンが昨日撮った写真はきれいだ

関係詞がWhichで、Which以下の関係詞節がThe pictureを修飾しています。

この場合、関係詞のWhichは先行詞(The picture)の代わりになっています。

関係詞節を見てみると、「Which Ken took yesterday」となってます。

「Which Ken took yesterday」の中に、「The picture」が入るとすると、どこに入るべきでしょうか?

そう、Tookの直後ですね。

「Which Ken took picture yesterday」

そしてここのPictureは目的語の役割を果たしています。

「Ken(主語) took(動詞) Picture(目的語) yesterday(副詞)」

関係詞であるWhichはPictureの代わりになっているので、ここの関係詞Whichは目的格として働いている、目的格の関係代名詞だといえます。

3.所有格の関係代名詞

所有格の関係代名詞は、先行詞の所有物を表します。所有格とは、I my me mineのmy、He his him hisのhis、She her her hersのherに当たります。

所有者の関係代名詞が使われた例文を挙げてみましょう。

Aさん
I have a friend whose father is a politician.
訳)僕には父が政治家の友達がいる

この例文では、I have a friend. という英文と、His father is a politician. という英文が関係代名詞によって1つの英文になっています。

Hisは所有格ですから、関係詞によって1つの文になった時、関係詞は所有格のWhoseが使われるというわけですね。

※所有格の関係代名詞は、関係詞としてWhoseだけでなく、「Whose ~」のセットで関係詞としてカウントされます。(例:I have a friend [whose father] is a politician. 僕には父が政治家の友達がいる。)

関係副詞

関係詞には関係代名詞の他に「関係副詞」という用法もあります。

関係代名詞が「接続詞と代名詞の性質をあわせ持つ」のですから、関係副詞は「接続詞と副詞の性質をあわせ持つ」と考えてOKです。

Aさん
Winter is the time when people catch a cold.
訳)冬は人々が風邪をひく時期です
Aさん
Tokyo is the place where I grew up.
訳)東京は私が育った場所です
Aさん
This is the reason why the problem happened.
訳)これがその問題が起きた理由です

先行詞に応じて、関係詞に時間なら時間を表すWhen、場所なら場所を表すWhere、理由なら理由を表すWhyが使われます。

まとめ

この記事では、英語初心者や中級者がつまずきがちな関係詞についてお伝えしました。

ここまでお読みのあなたは、関係詞を理解し、パッと見て複雑そうに見える英文をスラスラと読んでいくだけの知識が十分についているでしょう。

この記事でお伝えしたことで、あなたの英語表現が豊かになれば幸いです。