英語の勉強をするときに「ノートにまとめる」ことは非常に効果的な学習方法だといえます。
この記事では、英語の勉強に「ノートにまとめる」方法を取り入れるメリットと、具体的なノートへの書き方についてお伝えします。
英語学習にノートを使うメリット
英語学習に自作のノートを用いると以下のメリットがあります。
- 自分特化にカスタムされた教材になる
- 課題がひと目でわかる
順番に見ていきましょう。
1.自分特化にカスタムされた教材になる
まず前提として、教科書や参考書は「新しく学ぶ人が、誰が読んでも理解できるように」書いてあります。
つまり、とても丁寧に書かれているということです。
初めて読むときは非常にありがたいですが、反復して理解度を深める時は「もうわかっている部分」はもう読む必要はありませんよね。
そこで自分用にノートを取ることによって、自分が理解するために必要な最低限の情報をまとめることができます。
これによって、例えば100ページの参考書を3冊読んだ場合、復習する際も300ページ分の努力が必要なところを、ノートに半分の文字数でまとめていれば半分、1/3の文字数でまとめていれば1/3の努力で復習して自分の記憶を定着させることができます。
以上の事から、英語学習ノートを自作することで、自分に特化した、カスタムされた教材ができあがり、英語の理解度を定着させる助けになることを期待できます。
2.課題がひと目でわかる
自分が間違えた問題や、いまいち理解できなかったポイントをまとめておくことで、自分の課題を整理しておけます。
参考書などで全体を通して「ここはOK、ここはNG…」と見返すよりも、ノートにまとまった課題をひと目で見られた方が効果的に確認できます。
自分がどの分野をどれだけ理解しているかを把握している場合と、していない場合とでは、学習の効率が大きく違います。
「課題がひと目でわかる」という点でも、英語学習ノートを自作することに大きなメリットがあるといえます。
英語ノートの作り方【種類別】
ここからは、具体的な英語ノートの作り方をお伝えします。
英単語
まずは英単語です。
英単語は以下の2つをノートにまとめると良いでしょう。
- 単語帳で覚えられなかった英単語
- 問題集などで自分が知らなかった英単語
順番に見ていきましょう。
1.英単語帳で覚えられなかった英単語
英単語帳の勉強は最低でも3周の反復が必要です。
英単語帳を1回通しで読んだだけでは、20%も覚えていないでしょう。頭の良い東大生でも、英単語帳を1周だけで終えてしまうのは稀です。普通の人は満足に覚えるまで5周はします。
反復が命の英単語帳を使った勉強ですが、当然周回を重ねるごとに「苦手な単語」が浮き彫りになってきます。
「苦手な単語」とは、3周~4周しても意味を即答できない単語のことです。
その「苦手な英単語」を、ノートにまとめてしまいましょう。
苦手な英単語をまとめることで、単語帳に散らばっていた苦手な英単語を一か所にまとめることができます。
また、後述する「書く行為が記憶の定着を促す」効果によって、苦手な英単語を集中して記憶に定着させる作業も同時に行えます。
2.問題集で出会った知らない・苦手な英単語
英語の問題集を解いていると、知らない英単語には必ず出会うでしょう。
また、「英単語帳で見たことあるのに、この場ですぐに思い出せない!」という英単語も必ずありますよね。
そんな英単語もノートに書き留めておきましょう。
後で見返すことができますし、問題集に知らなかった英単語の意味の書き込みを防ぐ手段にもなります。
問題集に知らない英単語の意味を書き込んでしまうと、復習の際に書き込みを見てしまって「覚えたつもり」になってしまって単語の定着を妨げるからです。
英文法
英文法は、問題集で間違えた問題のポイントを書き留めておきましょう。
書き方のコツは「自分の言葉でコンパクトに、”こうすれば解けた”」を書き込むことです。
問題集の解説には、丁寧な解説が書き込まれていることでしょう。
それを自分なりの言葉で、解説の文章をよりコンパクトにまとめることです。
- 例:「Yesterday⇒動詞は過去形!」など
まとめるときは自分にしかわからないレベルのコンパクトさでOKです。自分の復習のために使われるものですからね。
また、「自分の言葉に変換する」ことも、理解を深めるポイントとなります。
「自分で自分に説明するプロセス」を踏むことで、より理解を深めますし、自分に向けてカスタムされた言葉だからこそ、反復した際により効果的に頭に定着させることができます。
英文読解
英文読解では、「知らなかった英単語」と「読むのに苦労した英文の構造」を書き留めておくと良いでしょう。
「知らなかった英単語」については先述したので、ここでは「読むのに苦労した英文の構造」についてお伝えします。
「英文の構造」とは、具体的には「主語 動詞 目的語 補語 修飾語」を使った英文の骨格を表します。
英文法の授業の最初の方でやるやつですね。
例えば、一見何を言ってるのかわからない英文でも、英語の骨格を見てみるとなんてことはない場合があります。
具体的に例文を見てみましょう。
- 例:A girl called Janet called on Jane.
↑一見すると、「Called」が2回も出てきて混乱したのではないでしょうか?
しかし、A girlの次にあるCalledは、一見動詞に見えますが、実はA girlを修飾する過去分詞形であることがわかります。
英文の骨格を割り出して見ると…
A girl called Janet(S) called on(V) Jane(O).
ジャネットと呼ばれる少女は、ジェーンを訪問した。
となりますね。
このように、読むのに詰まった文構造を書き留めておくことで、英文を読むときの思考回路が出来上がっていきます。
英会話
最後に英会話についてです。
英会話についてはシンプルに「聞き取れなかった英語」と「話すのに詰まった英語表現」を書き留めておくと良いでしょう。
「聞き取れなかった英語」については、なぜ聞き取れなかったのかを書き留めておきます。
単純に英単語を知らなかったのであれば、覚えるべき英単語として書き留めておけばOKです。
もし知っている英単語だったにもかかわらず聞き取れなかったのだとしたら、自分が思っていた発音と違った可能性が高いです。(例:×アン アップル 〇アナポゥ 等)
また、「話すのに詰まった英語表現」も書き留めておくのもおすすめです。
「時間が経つのは早いね、って英語でなんて言うんだろう!?」など、英会話ではよく出会う経験です。
その際に「Time fliesだよ」と教えてもらったのであれば、それを書き留めておくことで、あとから見返すことができます。
書く行為が記憶の定着を促す
英語のノートを自作する際には、当然ですが「ノートに書く」行為が伴います。
デジタル機器が普及している現代で「書く」という行為は非効率に思うかもしれませんが、実は「書く行為」には記憶の定着を促す働きがあります。
人間の脳は記憶を行う際に、意味記憶、エピソード記憶、手続き記憶の3パターンで記憶が行われます。
特に英語学習で自分の苦手な英単語や英文法項目を「書いてまとめる行為」そのものが、記憶の定着を促すので、書く行為そのものが効果的な英語の学習につながるといえます。
まとめ
この記事では、「ノートにまとめる」英語の勉強方法について、そのメリットと効果的な書き方についてお伝えしました。
ここまでお読みのあなたは、英語学習に「自作ノート」を効果的に取り入れ、英語学習をより充実させる術を十分に理解しているでしょう。
この記事でお伝えしたことが、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。