「簡単」という日本語は、色々な場面で使われる言葉です。
「容易に」のほか、「簡潔に」「手軽に」「飾り気のない」「平易な」などの意味でも使われますよね。
それらを英語で表現するには、場面によってそれぞれ異なる単語が必要になります。
数が多いと大変な様ですが、どれも基礎的な単語ばかりです。
この記事では「簡単」を表す英語表現をまとめました。
微妙なニュアンスを理解してしまえば、すぐに実践で使える表現がほとんどです。
これを機にぜひ覚えてしまいましょう。
「簡単」の基本英単語①”easy”
まずは、「簡単」を表す最も一般的な単語である“easy”についてみていきます。
“easy”は「簡単」が持つ意味のうち、「容易な」にあたります。
「大きな努力・問題なく達成できる」というニュアンスが含まれます。
とりわけ、“It is easy to ~”の形をとることが多いです。
また、“It is not easy to ~”で始めて「~は簡単なことじゃないよ」という場合にもとても良く使われます。
Do you think it is easy to learn English?
訳)英語を習うのって簡単だと思う?
I think it is easy to learn basic English but not easy to fully master it.
訳)基礎的な英語を習うのは簡単だけど、完璧に習得するのは簡単ではないと思うな。
easy-peasy lemon squeezy! は人気の言葉遊びです。「楽勝だ」という意味です。
他にも「心配や問題がない状態」の意味で、例えば下記の様に使われたりもします。
- Kids nowadays have it so easy.
(訳)最近の子供たちは本当に気楽なもんだ。 - Take it easy, it’s gonna be ok.
(訳)落ち着いて、大丈夫だから。 - He’s an easy-going person.
(訳)彼は楽天家だ。
「簡単」の基本英単語②”simple”
次に、「簡単」を表すもう一つの基礎単語“simple”を見ていきましょう。
「容易な」や「単純な」を意味します。
“easy”が努力を必要としないのに対して、”simple”は複雑さが無いというニュアンスで使われます。
ちょっと捉えにくいかもしれませんが、例えば次のフレーズについて考えてみて下さい。
If you want to be happy, let got of negative feelings.
(訳)幸せになるにはネガティブな気持ちを手放すこと。
上記の文章、”simple” な事だけど、”easy”ではないですよね。
<例>
This is a simple question, but it doesn’t mean it’s easy to answer.
(訳)これは単純な問題だが、簡単に答えが出せるわけではない。
ただし日常会話では、”easy” と”simple”は同じ様な意味で使われたりもします。
How did you solve that question?!
訳)どうやってその問題解いたの?!
It’s simple. You only need to know the basics.
訳)簡単だよ。基礎だけ分かっていればいいんだ。
「簡単」を表すその他の英語表現
それでは、「簡潔に」「手軽に」「飾り気のない」「平易な」などの他の意味で使われる場合はどうでしょうか。
それぞれに合った英単語をピックアップしました。
「簡単に言うと」
「手短かに」「簡潔に」という場合は、“brief”が非常によく使われます。
- I’ll give you a brief summary.
(訳)概要をお伝えします。 - We spoke briefly on the phone.
(訳)私たちは電話でちょっと話した。
「簡単で分かり易い」
「易しい」「分かり易い」という場合は、“plain”が使えます。
“simple”が複雑さが無いのに対して、”plain”には装飾が無いというニュアンスが含まれます。
- This book is written in plain English.
(訳)この本は平易な英語で書かれている。 - The facts were plain to see.
(訳)事実は明らかだ。
ただし、”plain”には「つまらない」や「魅力的でない」という意味合いもあります。
特に、女性のことを”plain”と表現するとネガティブな意見になるので要注意です。
- She is a simple girl. 贅沢をせず、地に足のついた女性。
- She is a plain girl. 面白みがなく、特別なことがない女性。
「簡単なレベルの」
「基礎的な」「初歩的な」という場合は、他の単語もありますが、“basic”が一番一般的でしょう。
「基礎的な」の延長で「特徴がなく普通な」、という意味でも使われます。
- I can speak basic English.
(訳)基礎的な英語を話せます。 - Her dress last night was rather basic.
(訳)彼女の昨晩のドレスはわりと普通だった。
「簡単に済ませる」
「簡単に済ませる」の意味合いは、”quick”や”light”が使えます。
- Can I have a quick look at it?
(訳)それ、ちょっと見せてもらってもいい? - I will take a quick shower.
(訳)サッとシャワー浴びてくるね。 - We will provide a light meal.
(訳)軽食をこちらで用意します。
「簡単」を表す英語のイディオム
最後に、「そんなの簡単だよ!」を表す英語のイディオムをご紹介します。
「容易だ」の意味なので、上記で説明した単語のうち、”easy” や”simple”に相当します。
直訳も記載しますが、日本語の「楽勝」、「朝飯前」、「お茶のこさいさい」といったところでしょうか。
- It’s as easy as pie. (訳)パイを作るみたいに簡単だ。
- It’s as easy as a,b,c. (訳)アルファベットを覚えるみたいに簡単だ。
- It was a breeze. (訳)そよ風みたいなもんだったよ。
- It’s a piece of cake. (訳)ケーキの一かけらさ。
- No sweat. (訳)汗も出ないよ。
- It’s a doddle.(訳)落書きみたいなものさ。
- It’s child’s play. (訳)子供遊びみたいなものさ。
- It’s a walk in the park. (訳)公園をぶらつくみたいなものさ。
- It’s not rocket science.(訳)ロケットサイエンスなんてことはないよ。
パイやケーキ、ロケットが出てきて表現豊かですよね。
逆に「簡単ではない」に関連して、下記の様な表現もよく耳にします。
- That’s easier said than done.(訳)言うのはやるより簡単だ。
- It’s never a walk in the park.(訳)公園の散歩とは違うんだ。
まとめ
「簡単」を表す英単語を、場面別にご紹介しました。
easy, simple, plain, basic などの基本単語の使い分けが出来ればほぼバッチリです。
日本の英語教育では結構難しい単語を先に習ったりしますよね。
でも、まずは【basicな】(簡単な)英単語を実際に使える様にした方が会話上達は早いかもしれません。
難しく考えずに、知っている単語をどんどん使っていきましょう。
easy-peasy lemon squeezy!