2022年2月からロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始し、以降日本でも連日のようにニュースで取り上げられていますよね。
世界中から注目が集まっていますが、そもそもウクライナとはどのような国か知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ウクライナとはどのような国なのか、さらにウクライナの公用語についても解説します。
また、ロシアによるウクライナ侵攻について、英語のニュースではどのような表現が使われているのかも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ウクライナってどんな国?
ウクライナはロシアやポーランド、ベラルーシなどに隣接する東ヨーロッパの国の一つです。
人口は約4,300万人となっており、ドイツやフランスよりも人口は少ないものの、スペインと変わらない人口規模となっています。
また、国土の7割以上が農地となっており、世界的な穀倉地帯があります。さらに、石炭や石油といったエネルギー資源、さらには鉱物資源が豊富なので重工業も発達しています。
なお、ウクライナと聞くと小さな国というイメージがあるかもしれませんが、日本よりも1.6倍ほど大きな面積があります。
ウクライナとロシアの関係
9世紀ごろ、ウクライナはもともと『キエフ大公国』という大きな国でしたが、13世紀初めにモンゴル帝国に侵略されて滅びてしまいます。その後、キエフ大公国の地は他民族によって支配されます。
一時はポーランド王国に支配されるものの、18世紀末にはロシアの一部となります。
そして、1991年にソ連が崩壊とともにウクライナは独立を果たします。ただし、ロシアはウクライナの独立時に「NATO(北太平洋条約機構)に加盟しない」ことを条件とします。
このようにロシアに支配されていたという歴史的背景から、ウクライナ国内ではロシア語を話す人がいます。
ウクライナは英語でなんて言う?
「ウクライナ」を英語で表記すると「Ukraine」となります。
日本では「ウクライナ」と言っていますが、正しい発音をカタカナで表現するなら「ユークレイン」です。
ウクライナの首都「キエフ」は英語では「Kiev」で発音をカタカナで表現するなら「キーブ」ですよ。海外の人と会話をする際、日本語のまま発音してしまうと意味が通じなくなってしまうので、正しい発音を確認しておきましょう。
ウクライナの公用語
ウクライナの公用語は「ウクライナ語」です。あまり聞きなじみのない言語ですが、ロシアの支配を受けていたこともあり、ロシア語と同じキリル文字を使う言語です。
ただし、ロシア語とウクライナ語はキリル文字を使う点は同じでも、異なるポイントが多くあります。たとえば、発音や読み、各単語の意味が異なり、文字の見た目は似ているものの、全く異なる言語だと言えるでしょう。
ただ、ウクライナは二言語国家とも言われています。というのも、公用語はウクライナ語であるものの、ウクライナ内の約半数の人はロシア語を用いてコミュニケーションを取っているからです。
1991年にウクライナはロシアから独立し、以降教育や看板などはウクライナ語を用いています。しかし、地域によってはロシアの文化が根強いところがあり、「家庭内ではロシア語を話す」「ウクライナ人だがロシア語しか話せない」という人も大勢いるのです。
ウクライナで英語は通じるの?
ロシア語とウクライナ語の二言語国家と言われているウクライナは、英語がほとんど通じません。街中の看板や広告などは基本的にすべてウクライナ語なので、英語が通じないと考ええておくのがよいでしょう。
また、街中の人とコミュニケーションを取る際も、ウクライナの方はウクライナ語またはロシア語で話しかけてくるケースが多いです。そのため、英語で無理やり会話を使用とすると嫌がられてしまう可能性があるので注意しましょう。
ただ、都市部のレストランやホテル、観光地などは英語が通じます。
ロシアによるウクライナ侵攻について英語で表現してみよう
2022年の2月に始まった「ロシアによるウクライナ侵攻」は連日さまざまなメディアが報道していますね。
日本のニュースをチェックすることも大切ですが、英語でニュースをチェックできれば世界情勢についての理解が深まります。
ここでは、「ロシアによるウクライナ侵攻」で英語メディアが使う表現を解説します。
軍事進攻
国際的な影響力を持つ経済新聞の『Wall Street Journal』では、「ロシアによるウクライナ侵攻」を「Russia’s Military Attack on Ukraine Unfolded」と表記しています。
「Military Attack」というのは「軍事攻撃」という意味で、「Russia’s Military Attack on Ukraine Unfolded」=「ロシアによるウクライナへの軍事攻撃」という意味になります。
ここで注目すべきなのは、「戦争」を意味するwarという言葉を使っていないことです。
国際法では「戦争/war」は「当事国による戦争意思の表明」によって開始されるものだと定義していますが、今回の「ロシアによるウクライナ侵攻」では戦争意思の表明をしていません。
そのため、「戦争/war」とは区別して「Military Attack」という言葉が使われているのでしょう。また、「Military activity=軍事行動」や「Military invasion=軍事侵攻」という言葉が使われているケースもあります。
いずれにしても「戦争/war」という言葉とは区別されているのがわかりますね。
わたしはまさかロシアがウクライナに軍事侵攻するなんて考察しなかった。
経済制裁
今回のウクライナ危機をめぐり、アメリカやEU諸国、日本などがロシアに対して「経済制裁」を行っています。
経済制裁とは、国や団体、または個人に対して行われる不買運動や資産凍結、輸出入規制などの制限の総称です。経済制裁が行われる目的や経緯は状況によって異なります。
「経済制裁」は英語で「economic sanctions」と言います。
ロシアは経済制裁に直面しています。
日本はロシアのプーチン大統領とほかの政府要人の金融資産を凍結することを決めました。
「freeze one’s assets」は「~の資産を凍結する」という意味です。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「ウクライナ」に関する英語表現について解説しました。
ウクライナの英語表記は「Ukraine」で、発音をカタカナで表現するなら「ユークレイン」です。日本語のまま発音してしまうと意味が通じなくなってしまうので、正しい発音を確認しておきましょう。
また、現在はロシアによるウクライナ侵攻が連日ニュースとなっています。
日本のニュースをチェックするだけでなく、海外のニュースもチェックできれば世界情勢についての理解が深まります。
今回は英語メディアで使われる言葉を少し解説しましたが、これをきっかけに英語のニュースも見てみてください。