日本は世界的に見ても、さまざまな環境・設備が整った国なので、「停電」が日常的に起こることはないですよね。

大きな地震や豪雨が発生し、一時的に停電することはあっても、復旧スピードも速い印象があるでしょう。

ただ、海外は日本と事情が異なり、頻繁に停電してしまう国もあります。

もし旅行や出張で海外に行った際、停電になったら英語で何と表現するのでしょうか。意外と言葉が出てこない方が多いかもしれませんね。

そこで今回は「停電」の英語表現を解説します。
もしものときに使える英語として、知っておくと便利な表現を紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「停電」は英語で?押さえておきたい6つの英語表現

日本語では電気が点かなくなることを「停電」と言いますよね。規模の大小にかかわらず、電気が点かない状態は「停電」という言葉で表現できます。

ただ、英語の場合「停電」にはさまざまな表現があるので、ここでは6つの表現を解説します。

blackout

「停電」を英語で表現するときに最も一般的なのが「blackout」です。

電気がストップし、真っ暗な世界に変わるためblackoutという単語が使われるのですが、blackoutは「停電」という意味だけで使われる単語ではありません。blackoutは“暗くなる状態”を表現できるため、「消灯」「暗転」「失神」などの意味もあるのです。

「失神」は目の前が暗くなるというシチュエーションからblackoutが使われます。

そのため、「停電」という意味で使われているのか、そのほかの意味で使われているのかは文脈に応じて判断するようにしましょう。

また、blackoutは口語表現としてよく使われるため、電力会社が文章で停電を表現するときなどにはあまり使われません。

Aさん
My house had a blackout.
わたしの家が停電しました。
Aさん
The earthquake caused a blackout throughout the whole area.
地震によってエリア全体が停電しました。

power outage

「power outage」も「停電」を英語で表現するときによく使われます。

outageは「動力停止」という意味で、この場合のpowerは「電力」の意味合いです。そのため、「power outage」→「電力の動力が停止」→「停電」と解釈できるでしょう。

blackoutとの違いは、日常会話だけでなく、電力会社などが使うフォーマルな表現にも用いられることです。

Aさん
There is a power outage due to earthquake.
地震のせいで停電です。

go out

停電という直接的な単語を使わない表現もあります。

たとえば「go out」は「外出する」という意味でよく用いられますが、「火・電気が消える」という意味もあります。そのほか、「go out」は「流行が終わる」「同情する」などの意味もあり、実はかなり多くの意味がある表現なのです。

また、「go out」は「電気が消える」、過去形にして「went out」にすると「電気が消えた」となり、電気が止まっている状態を伝えられます。

Aさん
Oh, the lights went out.
あっ、停電だ。

cut

cutも一般的な単語ですが、「切断される」というイメージから「電力供給が切断される」→「停電」という意味で用いられます。

Aさん
The bus stopped running for an hour because of a power cut.
停電によって、バスの運転が1時間止まりました。

この場合のpowerは「電力」という意味合いで用いられています。

failure

failureは「失敗」「失敗したもの」「不成功」などの意味が基本です。ただ、「失敗」という意味から、「障害」「不具合」といった意味として使われることもあります。

そのため、failureを使って「停電」を表現できるのは、何らかの不具合や障害によって停電になっているときのみに限定されます。自然災害など不測の事態を表現するときには使われないので注意しましょう。

Aさん
The power failure threw the town into chaos.
(不具合による)停電で、町は大騒ぎになりました。

down

downには「下へ」「下がって」「階下へ」などさまざまな意味がありますが、コアイメージは「下に」です。

そのため、downを使って停電を表現する場合は、電力が落ちて使えなくなるニュアンスがあります。

Aさん
The power is down.
停電です。

停電に関連する英語表現

「停電」は英語で?押さえておきたい6つの英語表現

停電にはさまざまな英語表現があり、驚いた方も多いのではないでしょうか。

ここでは、「復旧」「計画停電」などの停電に関連する英語表現について解説します。

復旧

停電している状態から電力が戻ったら、「復旧した」「停電が解消した」などと言いますよね。

英語でもシンプルな表現で「復旧」を表現できます。

・The power is back.
・The power is back on.
・Power is back.
・Power is back on.
・Power has returned.
・The blackout is over.

いずれの表現でも「復旧した」「電力が戻る」という意味を伝えられます。

計画停電

「計画停電」はときどきニュースで話題になっていますよね。計画停電はめったに実施されることはなかったものの、近年は社会情勢の変化もあって電力不足となっており実施が検討される状況となっています。

計画停電は、電力の需要が供給できる量を上回ることが予想されるときに、大規模な停電になるのを防止するために実施されます。

「計画停電」は英語で以下のように表現します。

・a planned power outage
・a scheduled power outage

Aさん
There will be a planned power outage in this area on the 1 September.
9月1日にこのエリアで計画停電があります。

停電している

停電が発生したら、停電の状況をスムーズに伝えられると安心です。また、相手のいる場所も停電になっているのかなども英語で伝えられるともしものときに不安を解消できるでしょう。

Aさん
Do you have a power outage over there?
そちらも停電ですか?
Aさん
Is the power out in your area?
あなたのいる場所でも停電になりましたか。
Aさん
What happened to last nights power out?
昨夜の停電はどうなったの?
Aさん
The power has been cut off since last night.
昨夜から停電が続いています。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「停電」に関する英語表現について解説しました。

停電を英語で表現する場合、複数の言い方があります。それぞれニュアンスやシーンによって使い分けられていますが、まずは「blackout」や「power outage」を基本の表現として覚えてみてください。

また、海外滞在中に停電が発生したときは、停電の状況をスムーズに伝えられるフレーズを覚えておくと安心です。もしものときに備え、海外に行く予定のある方は覚えてみてくださいね。

ぜひ今回の記事を参考に、万が一のときに備えて「停電」の英語表現を使いこなせるようにしておきましょう!