「英語で何て言う?」コーナー、今回は「買う」についてです。

「買う」は、英語で「buy」が最も一般的です。

「buy」(原形)の語形変化は、「bought」(過去形)「bought」(過去分詞形)で、不規則動詞に分類されます。また、つづりは異なりますが、「buy」は「…by」(…で)と「bye」(さよなら)と同じ発音ですので注意しましょう。

今回は、「buy」を中心に、英語で「買う」を意味する単語や、基本的な表現から応用表現まで解説します。

「買う」に関連する英単語まとめ

「買う」に関連する英単語まとめ

動詞の「買う」は、英語では「buy」が一般的ですが、その他に「get」「purchase」にも「買う」という意味があります。

「get」は、「buy」よりも口語的で、普段の買い物で用いることが多く、「purchase」は、改まった単語で、家や車など高価な商品を「購入する」時などに使います。

この章では、状況によって特定の単語が好まれるケースもありますので、「buy」、「get」、「purchase」それぞれの使い方を解説します。

「buy」について

「買う」という意味で一番よく使われる「buy」は、必ず後ろに目的語を置きます。「I bought the CD yesterday.」(そのCDは昨日買いました)では、「the CD」が目的語です。

また、「buy + 人 + 物」または「buy + 物 for 人」は、「(人)に(物)を買ってやる」という構文で、よく使われますので押さえておきましょう。

具体例として、「お父さんはぼくにデジカメを買ってくれた」は、「My father bought me a digital camera.」または「My father bought a digital camera for me.」と言います。ほかに、日常会話の中で「お昼は私がおごるよ」と伝えたい時には、「I’ll buy you lunch.」と言います。

買う(買った)ものがいくらなのかを示す時には、「buy + 物 for 値段」の構文を使います。例として、「彼はそのゲームソフトを5,000円で買った」は、「He bought the game software for 5,000 yen.」となります。また、「buy + 物 at 値段」で、「物」の1つあたりの「値段」を示すことができます。「I bought these oranges at 2 dollars.」は、「これらのオレンジを1つ2ドルで買った」です。

「get」について

「get」は、「お金を払って買う」という意味もありますが、「手に入れる」というニュアンスで使われることが多いです。

例えば、「I got this book.」だけでは、実際にその本を誰かにもらったのか、いくらか支払って買ったのか判断できません。そこで、「I got this book for 10 dollars.」と言えば、10ドル支払って買った本だということがわかりますし、「I got this book for free.」であれば、無料で手に入れたということになります。この「for free」(無料で)は便利な言い回しですので覚えておきましょう。

また、アメリカのスーパーマーケットなどに行くと、「Buy one, Get one (for) free」というサインをよく目にします。

これは、「1つ買うと1つ無料(でもらえる)」という意味で、よりわかりやすくするために、前置詞「for」は省略される傾向があります。単語の頭文字をとって、「BOGO」と表記することもあります。

「purchase」について

「Purchase」は、高額な買い物をした時に使われることが多く、ビジネスシーンなどで使われるフォーマルな言い回しで、日本語では「購入する」という意味に近いです。

また、「make a purchase」でも「購入する」という意味になり、この場合、「buy」のように後ろに目的語を置いて、何を買ったか明示する必要はありません。「オンラインで買い物した」と言いたい時は、「I made an online purchase.」と言えば伝わります。

以上が、基本的な「買う」を意味する単語と使い方の例です。

次章では、「buy」の名詞用法を解説します。

名詞「buy」の用法

「買う」の応用表現

名詞の「buy」には、「買い物(すること)」「安く買うこと」「格安品」という意味があります。複数形は「buys」です。

例えば、「It’s a good buy.」(それはいい買い物だよ)で、セールなどで何かを安く買えた時に使える表現です。「good」の代わりに、「great」を使って、お買い得感を強調することもできます。

一般的には動詞として使われることの多い「buy」ですが、このように名詞として使うこともできますので、覚えておきましょう。

「買う」の応用表現

「買う」の応用表現

この章では、「buy」を使った様々な「買う」を意味するフレーズや慣用表現を4つ紹介します。まず初めにそれぞれ例文を挙げてご紹介します。

「buy up」

「We bought all the donuts up in the bakery. 」

日本語訳は「私たちはそのパン屋にある全てのドーナツを買い占めた」です。「buy up」には、「全て買う」「買い占める」という意味があります。

「buy over」

「We bought her over to our side.」

日本語訳は「私たちは彼女を味方に引き込んだ」です。「buy over」には、「(人を)買収する」「抱き込む」という意味があります。

「buy time」

「Can you buy some time?」

日本語訳は「少し時間稼ぎしておいてくれる?」です。これは待ち合わせなどに遅れそうな時などに、友達に対して使える表現です。「buy time」には、「(意図的に)時間を稼ぐ」という意味があります。

「I’ll buy that.」

「I’ll buy your theory.」

日本語訳は「あなたの説に賛成します」です。この「buy」には、「受け入れる」という意味があり、大学の授業などで、意見を言った学生に対して、教授が「I’ll buy that.」または「I won’t buy that.」と返答することがよくあります。

まとめ

今回は「買う」を意味する単語と英語表現をたくさんの例文とともに紹介しました。

日本語で「買う」という単語は、英語では状況に応じて、いくつかのニュアンスの異なる単語が使い分けされることがわかりましたね。

今回も、日常会話で使える表現をたくさん紹介しましたので、ぜひ使ってみてくださいね。

では、次回をお楽しみに!

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行(株式会社学研プラス)