「英語で何て言う?」コーナー、今回は「時計」についてです。
「壁掛け時計」や「腕時計」など、「時計」にもさまざまな種類がありますよね。
日本語ではひとくくりに「時計」と言いますが、英語では「clock」「watch」に分けられます。
今回は、日常生活でも身近な「時計」に関する単語や英語表現について解説します。

「clock」と「watch」の違い

まずはじめに、「clock」と「watch」の違いについて解説します。その他、様々な種類の「時計」も一緒に紹介します。

「clock」について

「clock」は携帯しない置き時計掛け時計塔などについている時計を指し、”時刻を音で知らせるもの”と覚えましょう。複数形は「clocks」です。

a wall clock 壁掛け時計
a desk clock 卓上時計
a cuckoo clock かっこう時計、はと時計
an alarm clock 目覚まし時計

「watch」について

「watch」は携帯用の時計を指し、”身近に目で見るもの”と覚えましょう。複数形は「watches」です。

a wristwatch 腕時計
a pocket watch 懐中時計
a waterproof watch 防水時計

以下の「時計」は「clock」と「watch」を場面に応じて使い分けます。

an analog watch [clock] アナログ時計
a digital watch [clock] デジタル時計
a quartz watch [clock] クオーツ時計

「時計」に関わる基本表現

この章では例文を使って、「時計」を使った基本表現を紹介します。

Aさん
1.This clock gains two minutes a month.
この時計は月に2分進む。

「gain」は「(時計が)…だけ進む」という動作を表す時に使います。「gain」には「(必要なもの・大切なものなどを)手に入れる、得る」や「(速度や体重)を増す」という意味があります。

Aさん
2.That old clock loses three minutes a day.
あの古時計は1日に3分おくれる。

「lose」は「(時計が)…だけおくれる」という動作を表すときに使います。「lose」は多くの意味を持つ多義語です。代表的な訳は「(物を)なくす、紛失する」や「(試合・コンテスト・選挙などに)負ける」ですね。
また、「lose oneself」で「道に迷う」と表現されます。この表現を使うと、「I lost myself in the city.」で「私は市内で道に迷った。」です。観光地で迷子になった時に便利なフレーズですので、ぜひ覚えておきましょう。

Aさん
3.This clock is five minutes fast.
この時計は5分進んでいる。

「fast」は「時計が進んでいる」という状態を表すときに使います。「fast」は形容詞と副詞の両方の働きをしますが、ここでは形容詞として使われています。形容詞として使われるときは、「She is a fast runner.(彼女は速いランナーです。)」のように、「runner」という名詞を修飾します。一方、副詞として使われるときは「She can run fast.(彼女は速く走ることができます。)」のように、「run」という動詞を修飾します、

Aさん
4.That cuckoo clock is ten minutes slow.
あのはと時計は10分おくれている。

「slow」は「時計がおくれている」という状態を表すときに使います。「slow」と「late」は両方とも「おそい」という意味ですが、「slow」は「速度や動作が遅い」時に使い、「late」は「時刻や時期がおそい」時に使います。

Aさん
5.What time did you set the alarm (clock) for?
目覚まし(時計)は何時にセットしたの?

「the alarm」だけでも「目覚まし時計」という意味で使うことができます。

Aさん
6.It’s exactly ten by that clock.
あの時計ではちょうど10時だ。

「exactly」は「ちょうど、まさに」という意味です。この他に程度を表す単語は「just(ちょうど)」や「nearly(ほぼ)」、「about(だいたい)」などがあります。

Aさん
7.What time is it by your watch?
あなたの時計では何時ですか?

「What time is it now?」は「今何時ですか。」という意味です。基本的な質問文ですので、しっかり覚えておきましょう。

Aさん
8.Does your watch keep good time?
君の時計合ってるかい?

「good」は「良い」という意味で使われることが多いですが、ここでは「適している」という意味で使われています。

Aさん
9.I set my watch by the time signal.
私は時計を時報に合わせた。

「a time signal」は「時報」という意味です。

「時計」に関わる単語

この章では「時計」に関わる語句を紹介します。

「時計」に関わる語句 一覧

  • a minute hand of a watch [clock] 「時計の長針」
  • a hour hand of a watch [clock] 「時計の短針」
  • a clock tower 「時計台」
  • a watch store [shop] 「時計店」
  • a watchmaker 「時計を制作・修理する人」
  • a watch strap 「時計バンド」
  • a sundial 「日時計」
  • a sandglass, an hourglass 「砂時計」

「an hourglass」は「砂時計」だけではなく「水時計」という意味もあります。「an hourglass」の名前の由来は、1時間を計測するために使用されていたことに由来します。

時刻の表し方

この章では時刻の表し方について解説します。

「a.m.」と「p.m.」について

1日を大きく2つに分けると「午前」と「午後」に分けられます。
「a.m.(午前)」と「p.m.(午後)」はデジタル時計等でも表示されていますよね。「a.m.」は「ante meridiem(正午の前)」、「p.m.」は「post meridiem(正午の後)」というラテン語を省略したものです。
ここで1つ例文を紹介します。

Aさん
The zoo is open from 10 a.m. to 5 p.m. daily.
その動物園は毎日午前10時から午後5時まであいている。
  1. 文章の中では「a.m.」「p.m.」は小文字で表記する方が一般的。
  2. 「a.m.」「p.m.」は数字の後ろに置く。
  3. o’ clockと一緒には用いない。

「a.m.」「p.m.」を用いるときには以上のポイント3点に注意しましょう。

1日の区分について

英語では「a.m.」「p.m.」よりももっと細かく1日を分けて表現することがあります。

morning 日の出から正午まで
noon 正午
afternoon 正午から日没まで
evening 日没から寝るまで
night 日没から日の出まで

1日を細かく分けると5つに分けることができますが、明確な時刻の区切りは定まっていません。
「morning」を使った例文を1つ紹介します。

Aさん
I usually get up at seven in the morning.
私はふつう朝7時に起きます。

「朝に」と言うときには一般的には「in the morning」と表現します。しかし、「今朝」と表現したいときには「in this morning」ではなく「this morning」となることに注意しましょう。

まとめ

今回は「時計」に関する英単語や英語表現を紹介しました。
「時計」にはその特長によって「clock」と「watch」に分けられることがわかりましたね。「時計」は常に身の回りにあり、生活に欠かせないものです。時刻を表す英語表現も、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
では、次回をお楽しみに!

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行(株式会社学研プラス)