学生たちが数学や化学など苦手な科目のために塾通いをしたり、家庭教師に教えてもらうことがよくあります。
英会話についても、まったく同じことが言えます。
皆さんは英会話を学習するために家庭教師の利用を検討したことがありますか?
「家庭教師と契約するとどんなメリットがあるのかしら」
「価格がいくらで、先生がどんな人かよく分からない」
こんな疑問を持たれる方のため、本記事では家庭教師に英会話を習うための情報をお届けします。オンライン英会話との比較もご参考にしてください。
家庭教師のメリット・デメリット
英会話のための家庭教師は、家庭教師センターまたは個人経営のどちらかから見つけることになります。
まずは、英会話学習に家庭教師を考えるために参考にする情報として、メリットとデメリットを抑えましょう。
家庭教師のメリット
・カスタマイズされたカリキュラムで学習できる
グループでする学習と違い、レッスンを受ける人の学習状況を理解してもらった上でのレッスンになります。大きなメリットが個人の学習レベルに合ったカリキュラム、目的にそったレッスン内容、そして進行具合も考慮された形で勉強ができるというポイントです。独自のメソッドやオーダーメイドの指導だけを提供することもありますし、1週間ごとの学習計画表を教師が作成し、フォローアップに次の指導に反映させるケースもあります。
もし、自分にとっては理解が難しい文法があった場合、グループ学習であれば次に進んでしまうところも家庭教師であれば納得理解するまで時間をかけることができます。
・完全マンツーマンレッスンが提供される
家庭教師か塾かを決めるときの決定的になるのは、マンツーマンの指導が受けられるところです。分からないことも質問しやすいですし、先生との関係を築きながら、じっくりと学ぶことができるのが家庭教師を選ぶメリットです。
予約をキャセルしてしまったときでも、レッスンが進んでしまう心配がありません。
塾でグループレッスンで学ぶということが流行った時代もありましたが、昨今では「個別レッスン」が主流になっています。個別レッスンが流行っている大きな理由としては、生徒のレベルや習得度に個人差が広がっていることが挙げられます。
グループレッスンで同じ問題を解く場合、速く解けるできる子がなかなか解けない生徒を待っているという状況が、どうしても生まれてしまいます。講師も、できる子とできない子の両方に満足してもらうサービスを提供しなくてはならないため、できない子が解き終わるまで待って解説をする傾向があります。
・自宅で勉強できる
家庭教師は自宅にきてレッスンをするため、通学に時間をかける必要がありません。忙しい生活のなか、往復に時間を取られることがないこと、お子さんであれば冬や夜にスクールへ通わなくてよいことは学習を継続する上でも大きなメリットになります。また、近くに英会話スクールがない人でも、家庭教師なら勉強する環境を作ることができます。
親御さんからしても、家庭教師の場合、直接会うため、訪問してくる教師がどのような感じなのか分かり安心できるでしょう。
・自分の時間の都合に合わせて予約できる
スクールや塾であれば、時間割がすでに決まっています。そこへ自分のスケジュールを合わせることになります。しかし、家庭教師であれば個人の都合やペースに合わせて予約することができます。
家庭教師にもスケジュールがあって約束した時間は空けて働いているので、生徒さん側で急用が入った場合、なるべく早く連絡してリスケジュールする必要がありますが、融通がききやすいというメリットがあります。
訳)家庭教師として働いたことはありますか?
訳)うん、あるよ。僕が大学生だったとき、大学の掲示板に求人広告を見つけて応募したんだ。
訳)その仕事はどうだった?
訳)楽しかったよ。3人の生徒に英語を教えたけど、成績が伸びた生徒もいたよ。
家庭教師のデメリット
・教師が合わないことがある
マンツーマンレッスンだからこそ、教師の指導方法、相性などが合わない場合はその影響がかなり影響します。家庭教師センターなどを通して依頼していれば教師交代の相談することが可能ですが、個人契約であれば言いづらかったりしますね。教師の交代という話になっても、どのような教師に変更したらいいのかという判断など、すべてレッスンを受講する側の負担になります。
・費用が高くなる
費用がデメリットになる場合があります。どれほどの価格になるのかは後述しますが、オンライン英会話と比較するとかなり高めの設定になっています。
また家庭教師を利用するに至っては、授業料だけの他に、入会金や教材費がかかることがあります。入会金は初期費用として考えることができますが、教材費については、生徒にとって本当に役立つ教材なのかを考える必要があります。
また、自宅に来てもらうために教師の交通費も受講者が負担することになります。受講者側が外出せずに、自宅でのレッスンを希望している場合、受講者側はその分の交通費をかけずに済み、講師に自宅まで来てもらえるので便利だと言えますが、遠方に住む家庭教師の場合、交通費の負担が多くなります。
・個人契約のトラブル
特に、個人で契約を結んだ場合はトラブルが起こることがあります。例えば、SNSなどで見つけた教師による急なキャンセルや経歴詐称などです。金銭面や契約面という基本的なことでもトラブルは起こり得ます。
家庭教師センターやオンライン英会話、英会話スクールの場合、講師を採用する際に、その講師の学歴や資格などは確認して採用しています。採用時に、大学卒業証明書や資格証明書の提出を義務付けているスクールが大半です。
加えて、成績が伸びなくても家庭教師センターなど苦情を訴える場所がありません。そのような場合、英会話学習自体がネガティブなものになってしまう可能性さえあります。
成績が伸びない場合、家庭教師の側だけに問題があるとは言い切れません。学校のテストが難しくなって、平均点が下がる場合もありますし、生徒の取り組む姿勢や記憶力にも問題があるのかもしれません。何が原因で成績が伸びないのかについて、冷静に分析することが必要です。
スクールやオンラインと比べての効果
少し前には、英会話を学ぶには英会話スクールか家庭教師かという2つの選択肢がありましたが、現在ではそこにオンライン英会話という選択肢が加わって、選択肢が3つになりました。
ここで、これら3つの選択肢について、次のような観点から比較してみましょう。究極の選択をする場合という設定で、それぞれの選択肢について比較して紹介します。
費用について
3つの選択肢の中で、一番費用が安いのはオンライン英会話です。マンツーマンであっても、オンライン英会話はリーズナブルな費用で受講できます。
オンライン英会話の中でも、フィリピン人講師が中心のオンライン英会話が一番安いと考えられます。英語ネイティブ講師によるビジネス英会話を扱うオンライン英会話は、フィリピン講師のオンライン英会話より料金が高いです。
英会話スクールの場合、グループレッスンと個別レッスンがありますが、グループレッスンの方が個別レッスンより費用が安いです。
一番費用が高いのは家庭教師です。家庭教師は、生徒さんに応じてカスタマイズしたレッスンを提供してくれますが、費用がかかります。
講師の質について
トレーニングやプロであることでおすすめなのは、オンライン英会話・英会話スクールです。組織として講師の質を担保しようと努力しており、採用基準をしっかりと定め、講師の養成トレーニングもおこなっています。
家庭教師の質は、ばらつきがあります。もちろん素晴らしい能力と資質を持っている家庭教師がいることも事実ですが、そうでない家庭教師もいます。個人契約の家庭教師はトラブルになる可能性があります。
単に英会話や英語を教えるだけでなく、約束した時間にレッスンを行うなど時間管理もしなくてはなりません。家庭教師の場合、講師に急用が入ったり不慮の事故に遭ったりということもあり得ます。やむを得ない急用が入った場合、なるべく早く生徒さんにその旨を伝えて、リスケジュールしなくてはならないため、そういった交渉能力も必要になってきます。
教材について
→ 人気教材やオリジナル教材を使うのはオンライン英会話・英会話スクール・家庭教師、個人契約の家庭教師はその内容について保証されないことがある。
交通やレッスンの予約について
→ 自分にとって便利なのはオンライン英会話・家庭教師、都合を合わせることで不便なのは英会話スクール。
これらをトータルで考え、教師の質・教材の質・継続しやすい予約ができるかなどを考えると学習効果が得られるかどうかの判断ができます。
個人経営の家庭教師については選択を慎重にしなければ学習効果が期待できないかもしれないことがわかります。もちろん、優れた家庭教師もいるので体験レッスンがあれば試してみることをおすすめします。
家庭教師を頼むときの価格
ここでは、気になる家庭教師の相場価格を紹介しましょう。
家庭教師にかかる料金詳細とは
入学金・レッスン料金・教材費・教師の交通費
※入学金や教材費はかからないこともあり、それぞれに事前確認することをおすすめします。
月謝の計算方法
家庭教師の月謝の計算方法は大きく分けて、以下の2通りがあります。
・1時間あたりいくらかx1ケ月の合計時間
・1コマあたりいくらかx1ケ月の合計時間
※1コマは90分間、120分間などあります。
価格の相場
入学金相場は、約20,000円~40,000円
レッスン料金相場(1時間当たり)は、個別教師でプロ約2,000円~約7,000円、学生のアルバイト教師で約1,500円~約3,000円、家庭教師センターは約3,000円~約10,000円
これらの料金は目安となる相場であり、受講者の年齢やレッスン目的、そしてお住まいの地域によっても変動します。
かかる費用は継続した学習を考慮して検討することを強くおすすめします。言語は継続することが重要だからです。
どういう人がやっている?(先生・生徒)
家庭教師はどのような先生が指導をしているのか、どんな生徒がレッスンをとっているのか、最後に紹介します。
家庭教師
教師はネイティブ、または英語圏に長く住んだ経験または教員免許を持つ日本人が一般的です。あるいは現役学生がアルバイトでやっている場合もあります。
ネイティブか日本人かという選択は、英会話を学ぶ目的によって異なります。コミュニケーションがメインであればネイティブ、試験対策であれば日本人のように考えましょう。
職業として指導する家庭教師、アルバイトでする家庭教師の大きな違いはあるでしょう。学生の場合、本人の試験や就職活動で継続した指導ができなくなる場合があり、この点はマンツーマンだからこそ受講者の学習にインパクトがあります。
生徒
家庭教師をつける人にはいろいろな状況下にいる場合があります。
- 学校や塾の授業についていけない
- 近くに塾やスクールがない
- 塾へ通ったけれどグループレッスンで学習の効果がでない
- 中学受験・高校受験・大学受験などのため効率的に学習をしたい
家庭教師とオンライン英会話を比べてみよう
評判の良い家庭教師派遣会社はあります。親切で指導力のある教師に出会えれば英語が上達し、やる気も湧く可能性は高くなります。一方、価格が安いからという点を優先して選ぶとトラブルに巻き込まれるかもしれません。
さて、家庭教師とオンライン英会話との大きな共通点は、自宅でマンツーマンの英会話のレッスンを受けられる点です。しかし、フィジカルに教師の訪問を受ける家庭教師は”いつでも”というわけにはいかないでしょう。そこが、24時間予約ができるオンライン英会話との違いです。
違いに関しては、一番の違いは費用の点です。
レッスン相場が個別教師でプロ約2,000円~約7,000円ですが、あくまでも1時間当たりの価格です。これはオンライン英会話の1ケ月分の費用に相当するくらいの金額です。週に何回、1ケ月に何回レッスンを受けるのか検討時にご考慮ください。
また、オンライン英会話と家庭教師では、レッスン時間の違いもあります。オンライン英会話は、通常1コマ25分で、希望すれば1日に4コマぐらいまでレッスンを受けられます。一方、家庭教師は、通常 週1回、1時間のレッスン多いです。希望すれば、1回につき2時間のレッスンも受けられますが、2時間のレッスンは長くて、途中5分~10分の休憩を入れた方が効率が良くなるかもしれません。
まとめ
いかがでしたか。
家庭教師の最大のメリットは、個人にあったオーダーメイドの指導をマンツーマンで受けられることでしょう。
この記事では、家庭教師のメリット・デメリットについていくつかの観点から解説しました。
英会話をどこで学ぶか、選択肢が増えた現代。目的にあった内容を選び、費用対効果、対面かオンラインか、そのようなポイントをもとにトータルに考えることが不可欠だと言えるでしょう。英会話学習において、自分に合ったものを選ぶ上で、この記事が参考になれば幸いです。