英語を読んでいる時「一文が長くて読むのが大変だな」と感じたことはありませんか?
それは英語が「後置修飾」を使って文章を長くしているからかもしれません。
一見長くて複雑そうに見える英文でも、後置修飾を見抜ければスラスラと読める英文も多いです。
この記事では、「英語の後置修飾」について代表的なものを、わかりやすく例文付きで紹介します。
例文付きで紹介することで、具体的な使い方に触れて英語表現のイメージを掴んでいただき、丸暗記に頼らない学びを期待できるからです。
この記事を読み終わる頃には、後置修飾が起こる代表的な状態をつかみ、英語をスラスラと読む助けになるのでぜひ最後まで読んでください。
前置修飾・後置修飾とは
英語の前置修飾とは、「名詞や動詞の直前に置いて、説明をする(=修飾する)」働きをしている英語のまとまりを指します。
文字で説明するよりも例文を見たほうがわかりやすいので、例文を見てみましょう。
例文↓
- He bought a new car.
彼は新車を買った。 - She pointed the broken window.
彼女は割れた窓を指さした。 - They are here to see beautiful sunset.
彼らは美しい夕日を見るためにここへ来ています。
↑の例文を見ると、Newが直後のCarを、Brokenが直後のWindowを、そしてBeautifulが直後のSunsetを修飾(説明)しているのがわかりますよね。
なので「前に置かれて(後ろを)修飾する」ので、「前置修飾」と呼ばれるわけですね。
対して「後置修飾」とは、英語を後ろから修飾することを指します。
「後ろに置かれた修飾」だから「後置修飾」と呼ばれるわけですね。
こちらも文字で説明するよりも例文を見たほうがわかりやすいので、例文を見てみましょう。
「後置修飾」の例文↓
- The woman I love
私が愛している女性 - A cat under the table
テーブルの下の猫 - I saw a baby asleep.
私は眠っている赤ん坊を見た。
例文のように、直前の名詞を説明(修飾)する働きをしている英語の塊を「後置修飾している」と呼ぶわけですね。
簡単な英語表現では前者の「前置修飾」で名詞を修飾する方が用いられますが、修飾する側の英語が2語以上の場合(Under the tableなど)、「一時的な状況」を意味する場合(Asleepなど)、特定の形容詞で修飾している場合などに「後置修飾」されることがあります。
「形容詞」で後置修飾するパターン
名詞を修飾する品詞として代表的なのが「形容詞」ですよね。
「美しい」自然、「静かな」部屋、「小さな」生き物など、名詞を「どんな状態であるか」を表す働きをしています。
Beautiful natures, quiet rooms, small creatures, など、形容詞が名詞を修飾するのは「前置修飾」で行われるイメージが強いかと思いますが、以下のようなパターンで形容詞で「後置修飾」される場合もあります。
例文↓
- She had her eyes glued on a box full of jewels.
彼女は箱いっぱいの宝石に目を奪われた。(2語以上のパターン) - I saw a baby asleep.
私は眠っている赤ん坊を見た。(一時的な状態を表しているパターン)
「過去分詞」で後置修飾するパターン
「過去分詞形」も、名詞を後置修飾する場合があります。
解説する前に例文から見てみましょう。
例文↓
- I read a book written in English.
私は英語で書かれた本を読みました。 - The woman surrounded by children were smiling.
子どもたちに囲まれた女性は笑っていた。 - Do you know the languages spoken in Cambodia?
カンボジアで話されている言語を知っていますか?
例文を見ると、BookやWoman、Languagesなどの名詞を過去分詞の英語が修飾しているのがわかりますね。
名詞を修飾する性質が「形容詞」に似ていることから、「過去分詞の形容詞的用法」なんて言われています。
形容詞と似た働きをするので、同じように後置修飾もするというイメージです。
「現在分詞」で後置修飾するパターン
上述の過去分詞だけでなく、現在分詞でも後置修飾は起こります。
例文↓
- He saw a woman running in the rain.
彼は雨の中走っている女性を見た。 - Books belonging to the library must not be taken out without permission.
許可なしに図書館の本を外へ持ち出してはいけません。
「副詞」で後置修飾するパターン
副詞や副詞の役割を持つ単語のまとまり(=副詞句)で後置修飾する場合には、主に以下のパターンがあります。
- 副詞が動詞を修飾する場合
- 副詞が名詞を修飾する場合
順番に見ていきましょう。
1.副詞が動詞を修飾する場合
副詞が動詞を修飾する場合に後置修飾が起こります。
例文↓
- He came late to the meeting, even though he was the facilitator.
彼は会議のまとめ役だったにも関わらず、遅れてやってきた。 - He spoke clearly to 300 audience.
彼は300人の聴衆に向かってはっきりと話した。
2.副詞が名詞を修飾する場合
副詞が名詞を修飾する場合には後置修飾が起こります。
と思った方もいらっしゃるでしょう。
たしかに「Very cats(とてもねこ)」や「Slightly dog(わずかに犬)」とは言いませんよね。
しかし以下の例文のように、「ある特定の副詞」は、名詞の後ろに来ることで名詞を修飾します。
例文↓
- I’ll bring some tea to the people downstairs.
下の階の人たちにお茶を持って行こう。 - We should prepare for the tough work ahead.
この先のきつい仕事に備えるべきだ。
この他にも「Outdoors(屋外の)」や「Inside(内側へ)」、「Around(まわりに)」や「Alike(同様に)」などの副詞は名詞の後ろ側につくことで後置修飾をします。
「不定詞」で後置修飾するパターン
「不定詞」が後置修飾を起こす場合もあります。
例文を見てみましょう。
例文↓
- May I bring you something to drink?
何か飲み物をお持ちしましょうか?(飲むための何かを持ってきましょうか?) - He gave us his promise to help us.
彼は私たちを手伝ってくれるという約束をした。
例文のように「飲むための」何か、「手伝ってくれるという」約束、のように、To不定詞が後ろについて直前の名詞を説明しているのがわかりますね。
まとめ
この記事では、「英語の後置修飾」について代表的なものを、わかりやすく例文付きで紹介しました。
ここまでお読みのあなたは、後置修飾が起こる代表的な状態をつかみ、スラスラと読めるだけの知識が身についているでしょう。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。