日本は学歴社会、アメリカは実力社会という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

日本企業にかかわらず就職活動では、学歴は応募条件の必須項目です。面接でも必ず「学歴」を聞かれますよね。

そんな「学歴」を英語では何と言うか知っていますか?

今回は、「学歴」にまつわるさまざまな英語表現と役立つフレーズ、諸外国の学歴事情を紹介します。

「学歴」を表す英語

「学歴」を表す英語

「学歴」を意味する英語で最も一般的なのが”educational background”です。
ほかにも”academic history”や”education consists”など、いろいろな言い方で表現されます。

「学歴」を表すさまざまな英語を紹介していきます。

 

「学歴」の英語

「学歴」を意味する英語には、下記のような表現があります。

  • educational background
  • educational status
  • educational qualification
  • academic history
  • academic background
  • studies history
  • education consists

「学歴」を証明する書類として、成績証明書や卒業証明書の提出を求められることもあるので、下記の英語も一緒に覚えておくと役立ちます。

  • transcripts(成績証明書)
  • official transcript(正式な成績証明書)
  • educational achievements(学業成績)
  • academic performance(学業成績)
  • academic record(学業成績証明書)
  • certificate of graduation(卒業証明書)※

※diploma(卒業証書)とは異なる

Aさん
To be successful in job-hunting, your academic background is still a significant factor, since it’s the meritocracy, as you know.
訳)就職活動ではやはり学歴が重視されるのよ、学歴社会だからね。
Aさん
Ken lied on his resume, even though his job had little to do with his education.
訳)ケンは学歴不問なのに、履歴書に嘘を書いた。
Aさん
My friend Mai, her education consists of 4 years at Chiba University and her work experience is 2 years at a law office.
訳)友人のマイは、学歴は千葉大学卒、職歴は法律事務所で2年勤めたそうだよ。

 

「高学歴」の英語

英語で「高学歴」と言うときは、”high”や”superior”、”well”などを加えて表現します。
ほかにも「一流」や「名門」を意味する”prestigious”を使う場合もあります。

  • high educational background
  • superior academic background
  • highly educated
  • well-educated
  • graduated from a prestigious institution
Aさん
Leo is a graduate from a prestigious institution.
訳)レオは名門大学の卒業生だよ。
Aさん
Lisa seems very well-educated, where did she go to school?
訳)リサは高学歴のようだけど、どこの学校を出たの?
Aさん
Kei may be highly educated but he has very poor interpersonal skills.
訳)ケイは高学歴だけど、コミュニケーション能力が低いなあ。
Aさん
In general, a highly educated person usually finds a well-paying job.
訳)一般的に、高学歴の人は高収入の仕事を得ることが多い。

 

「学士」「修士」「博士」の英語

英語の面接や職場での自己紹介など、自分の「学位」を説明する機会は意外と多くあります。
正しく言えるようになっておくと、自己アピールやビジネスシーンでのスモールトークにも役立つでしょう。

学位の英語表記を一覧にまとめました。

Doctor 博士 学位の最上位

大学院で所定の学問を修めた人に授与される

Master 修士 大学院の修士課程(博士課程前期)を修めた人に授与される
Juris doctor 法務博士 法科大学院を修了した人に授与される
Master of Education 教職修士 教職大学院(高い指導力のある教員を養成するための専門職大学院)が決めた課程を修めた人に授与される
Bachelor 学士 一般的な大学課程を修めた人に授与される
Associate degree 短期大学士 短期大学課程を修めた人に授与される

参考:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/004/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2010/02/16/1288658_2.pdf

Aさん
Last year I graduated university and got my Bachelor’s degree.
訳)去年大学を卒業して、学士を取得した。
Aさん
Marina is in the master’s degree program for chemistry.
訳)マリナは、大学院で化学の修士課程を勉強しているよ。
Aさん
George has a doctoral degree in political science.
訳)ジョージは、政治学の博士号を持っているよ。

日本よりも「学歴社会」な欧米諸国

日本よりも「学歴社会」な欧米諸国

日本では学歴による収入格差や職場での学歴差別が珍しくないですが、学歴が重視されているのは、日本だけではありません。

アメリカやイギリスをはじめとする欧米諸国でも学歴は大変重要視されていて、じつは日本以上に「学歴社会」ともいえるのです。

欧米の一流企業で働くエリート層は、修士以上の学位を持っているのが当たり前です。
学士レベルでは応募条件を満たしていないため、入社試験すら受けられずに足切りされてしまいます。

欧米では、日本のような学生の新卒採用はありません。
常に即戦力を求める中途採用が一般的なので、一流企業であるほど採用時に修士レベルの専門性が必要とされます。

 

日本と海外の教育の違い

取得した学位が職業に直結するのが当たり前な欧米諸国に対し、日本では専攻と仕事内容が一致しないというケースも珍しくありませんよね。

専門性を突き詰めていく欧米の考え方は、学生それぞれの能力に合わせた教育課程に関係していると考えられます。

日本と海外の教育の違いをまとめてみました。

欧米諸国

日本

  • 個々の能力に合わせた教育
  • 能力や才能を伸ばすことを重要視
  • できることに注目する
  • 解答を自分なりに考えて導き出す
  • 解答は複数あってよい
  • 単元ごとにテストをしない
  • 全員が同じレベルを目指す教育
  • 成績をまんべんなく伸ばすことを重要視
  • できないところを指導する
  • 正しい解答を暗記する
  • 模範解答がある
  • 単元ごとにテストをする

日本では全員が同じレベルで学習するのに対し、欧米諸国では個々のレベルに合わせた教育が行われています。

学習が理解できていなくても自動的に進級していくのが日本の義務教育ですが、欧米では留年も飛び級もあるのが大きな違いです。

ひとつの解答を暗記させられ、テストで正解できないことが指導の対象となる日本では、失敗を過度に恐れたり、間違いは悪いこととみなされたりしがちです。

日本の大学生がいつまでも自分探しを続けていたり、興味のない授業で居眠りしたりしてしまうのは、自主性・主体性を蔑ろにされ、学習への探求心を削がれていった結果ともいえるでしょう。

日本と海外の教育課程の違いは、こちらの記事でも解説しています。

学歴を述べるときに役立つフレーズ

学歴を述べるときに役立つフレーズ

日本以上に学歴が重視されている欧米諸国では、面接で必ず学歴を聞かれます。
その際には、ただ出身校を述べるのではなく、専攻した理由と取得した学位について、しっかりと間違いなく伝えることが必要です。

英語の面接で学歴を説明するときに役立つフレーズを紹介します。

「学歴を教えてください」と聞かれたら、下記の3項目はスラスラ言えるようにしておきましょう。

  • college name(出身校)
  • major(専攻)
  • what motivated you to choose the major(専攻理由)

受け答えを例文で確認しましょう。

Aさん
Please tell us about your educational background.
訳)学歴を教えてください。
Bさん
I graduated from Kobe University.
I majored in Business Administration there.
I worked part-time at a convenience store owned by my parents and became interested in Business Administration.

訳)大学では経営学を専攻していました。
両親が営むコンビニエンスストアでアルバイトをしていたことがきっかけで、経営学に興味を持ちました。

Aさん
Could you please give details of your academic background?
訳)あなたの学歴について詳しく教えてください。
Bさん
I graduated from Kyoto University with a Bachelor of Education.
I became interested in Education when I was in junior high school after meeting a teacher I respected.

訳)京都大学の教育学部を卒業しました。
中学校で尊敬する先生に出会い、教育に興味を持ちました。

 

 

まとめ

「学歴」にまつわるさまざまな英語表現と役立つフレーズ、諸外国の学歴事情を紹介しました。

「学歴」が重視されるのは日本だけではありません。
欧米諸国はむしろ日本以上に厳しい学歴社会であり、即戦力が求められる実力・能力主義です。

日本から一歩外に出たら、とてつもなく広く厳しい世界が待ち受けています。
自分の学歴に恥じぬよう、正しい英語と堂々とした態度で、自信をもって英語を話せるようになっていきましょう!