日本語の「そんなことないよ」は、会話をしている中で相手の意見を軽く否定するときにつかうフレーズです。また、ポジティブな意味で相手を褒めたり、自分に言われたことを謙遜したいときも使える便利なフレーズです。
英語圏でも、「そんなことないよ」を同様に使うシーンが多々あります。今回は、英語で「そんなことないよ」と表現する言い方を例文を用いてご紹介していきます。
相手の意見を否定する「そんなことない」は英語で?
会話ので、相手の言っていることが違っているよと指摘するときに「そんなことない」と否定する言い方はいくつかあります。
「That’s not true.」
相手の言っていることが真実ではない(=not true)、本当のことではないということを言いたい時には「That’s not true.」と英語で表現します。
例えば、議論をしているときに相手の言っていることが違っていると思うときや、相手が弱っていて自虐の言葉を言っているときに「そんなことはないよ」と励ますときなど、幅広く使えるフレーズです。
I heard that Tom is moving back to Japan soon.
訳)トムが日本にすぐ戻ってしまうと聞いたんだけど。
That’s not true. He just got hired at this company in California and decided to stay here.
訳)そんなことないよ。彼はカリフォルニアの会社に雇われたからここに残ると決めたんだよ。
「Not at all.」
相手の言ったことを強く否定したい場合の「そんなことないよ」は、英語で「Not at all.」と表現します。「全然そんなことないよ!」というニュアンスになります。
また、「Not at all.」は、「Thank you.(ありがとう)」と言われたときに「どういたしまして」「滅相もない」と返答するときにも使える表現です。覚えておくと良いでしょう。
Shoot! I did it again! I am suck at this thing.
訳)ああ!またやってしまったよ!僕これへたくそなんだよな。
Not at all. You are doing great. Let me fix it for you.
訳)そんなことないよ。君は上手くやっているよ。私に直させてよ。
「No way.」
「No way.」もまた、「Not at all.」と同じように強く「そんなことないよ」と相手の行ったことを否定する英語フレーズです。
友人や家族などの親密な仲で気軽に使える言葉なので、気弱な相手が自信ない発言をした際に「そんなことないよ!」と励ましてあげるときにも使えます。
また、「No way.」は「本当に?」「ありえない」「まさかそんな」等の意味もあるフレーズです。会話の中で多く使われる表現なので、覚えておくと良いでしょう。
I heard Janet got married to Tom.
訳)ジャネットはトムと結婚したと聞いたよ。
No way!I can’t believe it! I think they broke up last year.
訳)そんなことあるの!?信じられないよ!昨年彼らは別れていたとおもうんだけど。
「I don’t think so.」
相手の言っていることが、自分としては異なると思う場合には「I don’t think so.」を使います。主語が一人称かつ「think」が入っているので、「That’s not true.」よりも主観が含まれています。
I think Steve and Lisa are getting married next year. They are so lovely together.
訳)スティーブとリサは来年結婚するんじゃないかお思うよ。彼らは二人でいるととっても素敵だもん。
I don’t think so. I heard he cheated on her so many times. They will break up sooner or later.
訳)そんなことないよ。彼が浮気したのを何度も聞いているよ。彼らは早かれ遅かれ別れるわよ。
この表現は、相手の行ったことを否定するときだけでなく、慰めるときにも使えます。また、自分が褒められた時にの謙遜にも使えます。
「Don’t be silly.」
「馬鹿言っちゃいけないわ。」「そんな馬鹿言わないで」という表現の「Don’t be silly.」。文脈によっては「馬鹿なことを言うな。」「冗談じゃないぞ。」「いいかげんにしてよ。」などと言った強めな言い方にもなり、相手を下に見るような言い方に聞こえる場合もあるので使い方に注意しましょう。
ただ、弱気になっている人が泣き言を言っている場合に、励ますために「Don’t be silly.」を使えば「そんなことないよ、そんなこと言わないで!」のようなニュアンスになります。
My son doesn’t eat that much. I think I am bad at cooking and parenting.
訳)私の息子ぜんぜん食べないの。私って料理が下手で育児が下手なのかなと思う。
Don’t be silly! It happens to many kids. Don’t be hard on yourself.
訳)そんなことないよ!多くの子供はそんなものよ。自分を責めないでね。
自分を謙遜する「そんなことない」は英語で?
褒められた際に、「そんなことないよ」と英語で謙遜する表現を以下ご紹介します。
「Not really.」
「Not really.」は「That’s not true.」「Not at all.」のように「そうでもない。」と否定する意味があるのですが、「それほどでもない」「いや別に」と、少しうやむやに表現したいときに使うフレーズです。謙遜の意味でも使え、「いやぁ、それほどでも」という意味もあります。
You always look pretty and sophisticated.
訳)君はいつもきれいで洗練されているよね。
Not really. I’m so lazy and always wearing PJs at home.
訳)そんなことないよ。私は怠けていていつも家ではパジャマきてるんもん。
「I wouldn’t say that.」「I wouldn’t go that far.」
「I wouldn’t say that.」は、相手が褒めてくれた言葉を「私ならそんなのこと言わない」つまり「私はそんなこと思わないわ。」という意味で英語で返す表現です。
同様に「I wouldn’t go that far.」も、「私はそこまでは及ばないわ」、つまり「そんなことないわ」と返事するのに使えます。
You are such an amazing artist!
訳)君はすてきなアーティストだね!
I wouldn’t say that. There are so many artist who are better than me.
訳)そんなことないよ。私よりもいいアーティストは沢山いるわよ。
「そんなことないわ」と相手に否定する場合はフォローも忘れずに
いかがでしたか。相手が行ったことに対して「そんなことないわ」という英語表現をご紹介しました。言葉によっては相手を否定することになるので、なぜ否定したのか、自分はどう思うのかを追加でフォローして説明し、相手を不快にさせないようにしましょう。
また、欧米では相手に褒めてもらったときは謙遜の言葉だけでなく、「Thank you.」と感謝の言葉を伝えることも多いです。謙遜するとき、相手を慰めるとき、様々使い分けられるようにぜひ参考にしてください。