子どもが転んだり、お料理中に包丁でうっかり指を切ってしまったときなどに必要となるのが絆創膏です。どの家庭でも、救急箱には必ず絆創膏が入っているのかもしれませんね。

では、普段から使うことが多い絆創膏の英語表現は知っていますか?

この記事では、絆創膏の英語をテーマに、イギリス英語の絆創膏まで紹介しましょう。

「バンドエイド」の英語

絆創膏(ばんそうこう)と言えば、日本ではバンドエイドですね!このバンドエイドが絆創膏の商品名であることは有名かもしれません。

バンドエイドの誕生ストーリー

膝などに小さな怪我をした子どもが「バンドエイド貼って~」というように、絆創膏ではなくバンドエイドと言うことはとっても自然です。
キャラクターシリーズのスモールサイズのバンドエイドを用意しているご家庭は多いのではないでしょうか?

ここで、バンドエイドがアメリカで誕生した経緯をBAND-AIDのウェブサイトから簡単に紹介しましょう。それはまったくの偶然だったそうです。

バンドエイドはジョンソン・エンド・ジョンソンの商品です。購買部のバイヤーだったディクソン氏はそそっかしい妻ジョセフィーヌが料理をするたびにケガをすることに心を痛めていました。都度、妻のためにキズの手当てをしていましたが、妻が自分で手当てができるような絆創膏を考えます。このコンセプトは同僚にうけ、その後1921年に初めて商品化されます。そしてバンドエイドは創業以来、もっとも大きな売り上げを上げる商品になり、ディクソン氏は副社長に、そしてジョセフィーヌの不器用さは後々まで語り継がれることになったのです。妻想いゆえのアイテム誕生だったのです。

参考:BAND-AID

バンドエイドはBAND-AID

バンドエイドは英語で「BAND-AID」です。bandage(包帯)とfirst-aid(救急の・応急の)の掛け合わせから名前ができました。

BAND-AIDの例文をみてみましょう。

Aさん
Japanese character BAND-AID are so popular among children.
訳)日本のキャラクターバンドエイドは、子ども達に大人気です。
Aさん
We always have BAND-AID in our first-aid box.
訳)我が家の救急箱にはいつもバンドエイドが入っています。
Aさん
I put a BAND-AID on my son’s right knee.
訳)私は息子の右膝にバンドエイドを貼りました。

この例文のように、バンドエイドを貼るのフレーズは「put a BAND-AID on ○○」のパターンです。例えば、My friend asked me to put a BAND-AID on her finger.(友達は私に彼女の指にバンドエイドを貼って欲しいと頼みました)のように使います。

「カットバン」の英語

「カットバン」の英語

バンドエイド同様、親しみのある絆創膏がカットバンです。日本では地域によって絆創膏の呼び方に支持の多いものがあるようです。前出のバンドエイドは主に関東関西の都市部、カットバンは佐賀・長崎・鹿児島のほか東北や四国地方で呼ばれます。ちなみに、富山県だけはキズバンと呼び、福岡・熊本や沖縄などではリバテープと呼ぶんですね。バンドエイドは主流じゃないよという声が聞こえてきそうです。
どの名前を見ても”バン”が使われていますが、これはbandageからとっていると考えられます。

カットバンは国産絆創膏

カットバンは1952年設立の佐賀県の会社である祐徳薬品工業株式会社の商品です。英語の商品名は特にないようですし、勝手に英語名をつけるわけにはいきません。あえて言えばJapanese bandageで表現できるでしょう。

Aさん
It’s bleeding. Let’s put a Japanese bandage on your arm.
訳)出血してるね。腕にカットバンを貼ろうね。

イギリスの絆創膏は別の呼び方

筆者はイギリス在住ですが、イギリス英語とアメリカ英語、または日本で使われる英単語とイギリスで使うものにたくさんの違いがあることを見てきました。絆創膏もそのひとつです。

イギリスの絆創膏はplaster

plaster(プラスター)こそ、イギリス英語のばんそうこうになります。絆創膏以外にも多くの意味を持つ単語ですが、日常英会話でネイティブが頻繁に使うのはやはり絆創膏としてでしょう。
プラスターの由来ですが、plasterは古い言葉で”治療薬を塗った包帯”を意味するところからきました。

イギリスでメジャーな絆創膏の一つが「Elastoplast」です。
以下のウェブサイトをご覧になると、プラスターのいろいろについて英語で読むことができます。

Elastoplast

plasterの例文を紹介

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、筆者は剣道道場を運営しています。常にクールパックやスプレーなどファーストエイドを用意していますが、plasterも必須です。竹刀を握った手のひらや指にマメができてしまうメンバーのためです。

Aさん
I needed two plasters for my knee.
訳)膝に絆創膏2枚が必要でした。
Aさん
You use a plaster to cover and protect a cut on the skin.
訳)皮膚の切り傷を覆って保護するためにプラスターを使います。

例文から、切り傷はa cutで表現できることが分かります。また、wound(ウーンド)という名詞にも、刃物による「外傷・傷口」の意味があります。
以下でwoundを使った例文をみてみましょう。

Aさん
Plasters can reduce the chance of a wound becoming infected by creating a barrier to bacteria.
訳)絆創膏は最近に対してバリアを作ることで、傷口が感染する可能性を減らします。

wound becoming infectedで傷口が感染する、bacteriaが細菌というのも絆創膏に関連して覚えると会話の幅が広がります。

plasterでかぶれた?そんな時の英語

傷を治すための絆創膏ですが、テープかぶれになってしまうことがあります。症状が軽ければ自然治癒しますが、場合によっては接触皮膚炎として医師に診てもらうケースもあります。

”絆創膏でかぶれた”と言いたいときの英語フレーズは「get a skin rash from a plaster」のようにします。
skin rashは皮膚の発疹であり、絆創膏によってそれが起こったという意味になります。

Aさん
It’s so itchy. Look, I got a skin rash from the plaster.
訳)すごく痒い。ほら見て、絆創膏で皮膚がかぶれちゃった。
Aさん
I have to take the plaster off as I have a skin rash from it.
訳)皮膚がかぶれたので、絆創膏を取らないといけない。

包帯・絆創膏などの英語

bandage

ここまでで、bandageという単語が数回出てきました。
bandageは名詞として包帯、動詞として包帯を巻くという意味を持ちます。では、絆創膏とどう差別化するかというと以下のようにできます。

  • 包帯はbandage
  • 絆創膏はself-adhesive bandage

self-adhesive(セルフ アドヒースィヴ)には「糊のいらない・ノンテープ方式の」の意味があり、それだけで貼れる絆創膏をよく表しています。BAND-AIDのウェブサイトでもadhesiveが使われています。これこそ、ジョセフィーヌが自分で使える絆創膏というコンセプトが明確に現れているんですね。

Aさん
There are both bandages and self-adhesive bandages in the first-aid kit.
訳)救急箱には包帯と絆創膏の両方が入っています。

絆創膏の4種類と英語表現

絆創膏の4種類と英語表現

最後に、何種類かある絆創膏の素材、そしてその英語での呼び方を紹介しましょう。

絆創膏の素材による4種類と英語

plastic adhesive bandage

プラスチック素材はもっとも安価で一般的であり、柔らかく柔軟に使用できます。

fabric adhesive bandage

もっとも快適と言われる布製の絆創膏は、柔軟性があるため体の輪郭に快適にフィットします。

foam adhesive bandage

foamとは泡の意味であり、最大限のクッション性があります。靴擦れ専用の絆創膏にこのタイプが多いですね。

tricot adhesive bandage

tricotは生地の一種で縦編の織り方のために伸縮性が特徴です。プラスチックと布製の両方のメリットを持っています。

Aさん
I prefer tricot adhesive bandages than plastic ones as it’s so comfortable to put on.
訳)貼りやすいので、私はプラスチックよりもトリコットの絆創膏が好きです。

まとめ

BAND-AIDもカットバンも、一つの商品名であり、絆創膏という際にはself-adhesive bandageと表現できます。海外で絆創膏が必要になれば、イギリスならplaster、アメリカならBAND-AIDで伝えるなど、使い分けをしてみてくださいね。