百聞は一見に如かず、その場を訪れて実際に見たり体験できる見学のメリットは多くあります。見学には色々な種類がありますが、英語表現はひとつなのでしょうか?
記事では、様々な見学の英語を紹介します。社会科見学や学校見学など、それぞれに合う表現を学びましょう。
「見学する」の英語3選
さっそく見学をする、見学をした、というときに使える英語3選からみていきます。
visit
ひとつ目には皆さんにとってお馴染みの単語visitを紹介しましょう。”訪問する”という意味でよく使われるvisitですが、ビジネスや観光など特定の目的のためにその場所を訪れるというニュアンスも持っています。このことから見学するという意味に使うことができます。
Three of us visited the BBC and joined a 1.5 hour tour. We were so excited!
訳)私たち3人はBBCを訪れ、1時間半のツアーに参加したんだ。めちゃワクワクした!
BBCを訪れてツアーに参加すること=見学した、という例文になります。日頃使っている単語でもこのような表現ができるのが英語の面白いところですね。
look around
ふたつ目の「見学する」英語はlook aroundです。look aroundは、ある場所や建物を訪れ、そこにあるものを見るときに使うフレーズです。
look aroundの”見て歩く”や”目を配る”といった意味が、行く先によっては、そこで”見学する”となるんですね。
We’ll look around a brewery in Wimbledon. We can then buy local beers after.
訳)ウィンブルドンのビール醸造所を見学します。終わった後は、地元のビールを買うこともできます。
醸造所を見学し、どのような造られ方をしているのか、クラフトビールはどんな味なのか知り、気に入ればショップでビール購入。見学するのとしないのとでは購入の意思に違いが出てきますね。
watch and learn
watch and learnはその名のとおり、見て学ぶという意味です。見学することで他の人から学ぶということで武道の世界の”見取り稽古”にも当たる言葉です。武道のみならず、たとえば怪我をして体育の授業に出れない場合でも、watch and learnをする機会だと捉えることができます。
My son wanted to come and do “watch and learn”, even though he can’t practice kendo due to an injury.
訳)息子は怪我のために剣道のお稽古ができないとはいえ、見取り稽古(見学)をしに来たかったんですよ。
見学会の英語
見学会と言えばオーガナイズされたイベントで、その場に行くことで情報を得る機会になります。建築されたばかりの家を見学できたり、トンネルなど普段見ることのない建築物などを実際に見ることができます。
見学会はguided tour
コンサートツアーと言ったり、海外旅行へtourで行くことがあります。このtourの意味を辞書で調べると、音楽家などの巡回公演や海外遠征といったものに加え、「短い見学旅行・視察旅行」の意味であることが分かります。
そこで、見学会を「guided tour」と表現します。guidedには”ガイド付きの・誘導される”という意味があり、主催側によってオーガナイズされ案内される見学会にピッタリ当てはまる言い方になります。
I joined a guided tour of JAL Sky Museum in Tokyo and saw actual air planes.
訳)東京にあるJALスカイミュージアムの見学会に参加し、実際の飛行機をみてきたんですよ。
We’ve been thinking of buying a house, so we were on a guided tour of newly built houses.
訳)私たちは家の購入を考えていて、新築住宅の見学会に参加しました。
ちなみに、guided tourは海外の観光地でガイドさん付きのツアーにも使われるフレーズ、この機会に使えるようにしたいですね。
社会科見学の英語
知識や経験を得るためにする社会科見学があります。小中学生だけでなく、今では大人の社会科見学と言って例えばワイナリー、ダムなど様々な見学先へ出かける人がいるようです。
後半、イギリス事情についても少し触れましょう。
社会科見学はstudy tour
社会科見学は社会について様々なことを学ぶツアーと言えます。そこで、英語表現は「study tour」、その目的は教室や会議室では得られない実践的な学習体験を得ることです。
Art students have been to a museum as a study tour.
訳)美大生が社会科見学として美術館に行ってきました。
It was a great opportunity to go to a car factory as a study tour, and we especially saw the actual things we’d only originally seen online due to covid-19.
訳)社会科見学で自動車工場へ行くのは素晴らしい機会だった。特にコロナの影響でネットでしか見なかったものを実物を見ることができたんです。
イギリスではschool trip
イギリスの中高生は、英語・数学・科学以外は自分で選択した科目を学んでいます。そして、科目がテーマとなるschool tripへ参加することがあります。
例えば、筆者の息子は選択科目の一つに地理がありました。そこで、Iceland(アイスランド)へ地理のschool tripとして行ったことがあります。アイスランドの火山地形と氷河で形成されている地形を学ぶためです。これも社会科見学と言えるでしょう。
また、遠足としてのアクティビティもschool tripと呼ばれます。
学校見学の英語
高校や大学をどこにするか決めるために行なうのが学校見学です。
日本の大学や専門学校では志望する学生たちが訪れ、施設や設備を開放するオープンキャンパスという日を設定します。これがイギリスの大学になるとオープンデーという名前になります。
学校見学はOpen day
UK universitiesは年に数回Open dayを設定し、学生たちは志望するいくつかの大学を実際に見てまわります。イギリスの場合はロンドンに大学が集中していなく、地方にも素晴らしい大学がありますので、一般的には家族で訪問するパターンになります。
訪問することで希望のコース(学部)の講師の話を聞く、研究室の見学、寮やスポーツジムからカフェまですべての施設を見ることができるため、まさしく学校見学なのです。
My daughter visited five universities on their open days. She liked the uni’s atmosphere, laboratories and sports gym.
訳)娘はオープンデーに5つの大学を訪問した。
彼女は大学の雰囲気、研究室、スポーツジムが気に入りました。
My son decided which uni he wants to go to after the open day.
訳)オープンデーの後、息子はどの大学に行きたいか決めました。
英語で工場見学
様々なタイプの工場へ行き、ものの作られ方、試食や試飲など盛りだくさんで楽しい工場見学の英語表現や会話フレーズをみていきます。
最後に、イギリスで体験できる工場見学も紹介しましょう!
工場見学はfactory tour
factory(工場・製造所)+tourで工場見学のフレーズになります。農場を見学するようなときはfarm tour、設備や施設見学はplant tourで表現します。
Our group went to the chocolate factory and joined the factory tour. We tasted so many different types of chocolates.
訳)私たちのグループはチョコレート工場に行き、工場見学に参加しました。とってもたくさんの種類のチョコを試食させてもらいました。
英語で工場見学するときに使えるフレーズ
興味のある企業やモノの工場見学は、さらに理解を深めたり、実際に関わっている人たちに会える素晴らしい機会です。英語でのコミュニケーションを取れるよう、いくつかの質問例を挙げます。
How long is the factory tour?
– この工場見学の所要時間はどれくらいですか?
When was the factory established?
– この工場はいつ設立されたんですか?
How many visitors does this factory get?
– この工場には何人訪問者が来ますか?
How many people work here?
– ここでは何人が働いていますか?
How long do the employees work in a day?
– 従業員は1日、どれくらい働きますか?
Do you have shifts for your employees?
– 従業員のシフトはあるんですか?
Can I buy your products in a shop?
– ここの商品をお店で買えますか?
見学が終わったら、最後には”Thank you for showing us around!(案内していただきありがとうございました!)”など、お礼の言葉を伝えましょう。
イギリスで行きたい工場見学
英語を学び、イギリスに強い憧れを持っている人はコレ!というお気に入りのものを持っているかもしれません。例えば、好きな陶器ブランド、スコッチウイスキー、エールビールなどなど。以下、工場見学ができる英国ブランドを2つ紹介します。リンクも載せますのでぜひご覧ください。
Fuller’s
1845年設立の醸造所はロンドンにあります。London Prideなど有名ビールの製造元です。
Burleigh Pottery
イギリス中央部にあるStoke-on-Trentという場所は陶器の街として有名でウェッジウッドやロイヤルドルトンもここで誕生しました。Burleigh Potteryは1851年設立の陶磁器メーカーですが、ここでも工場見学ができます。
まとめ
本記事では見学に関する様々な表現を紹介しました。
その場を実際に訪れて見たり体験できる見学は楽しいですね。日本にも日本のビールやお酒、お醤油からカップヌードルミュージアム、自動車やバイクなどなど、外国人にとって興味のある業界で見学ができます。一緒に行って、英語でああだこうだ話せればきっと楽しいですね!