物事などが始まることで言えば、私たちにとってstartという単語に馴染みがあります。それでは、出発点、物事の入り口、そして閾値という意味を持つthresholdを知っていますか?
この記事では、英語thresholdを解説します。境目となる値、出発点を表現する英語がわかるようになります。ビジネスでどう使われるかもみていきましょう。
「閾値」の英語
本記事ではthresholdを取り上げます。
少し読みずらい単語と感じるかもしれません。カタカナ語の発音はスレッショルドのようにしましょう。
thresholdで「閾値」
閾値という言葉があります。
閾値は生物学、心理学の分野で「いき値」と読んだり、物理学や電子工学といった分野では「しきい値」と読まれます。
そもそも閾値とは、簡単に言えば「境目となる値」を指します。境目となる値とは何らかの変化が起こるためのギリギリの基準値とも言えます。
この語源は面白いことに門の敷居が由来で、敷居によって内と外を分けるという意味から閾値と呼ばれるようになったのです。この閾値を英語にするとthresholdになります。
訳)彼の賃金は所得税の基準を下回っている。
the income tax=所得税
収入額によって変わる税額、その境目になるような状況にいるときにもthresholdが使用されます。
thresholdを一般的に言えばlimit
科学や医療などで使われる単語thresholdは難しく感じるでしょう。thresholdを一般的な言い方に変えると限界・端などの意味を持つlimitになります。少し身近になったでしょうか?
なお、例文を含み閾値に関する英語はKiminiブログに詳しい記事があります。ぜひ、ご参考にしてください。
〔戸口の〕敷居
さて、ここからは閾値の由来にもなった戸口の「敷居」についてthresholdがどう使われるのか紹介していきましょう。
thresholdで「敷居」
敷居は門や出入り口、部屋と部屋の間の部分ですが、特に建物の出入り口である戸口にある敷居がthresholdです。何らかの数値にしても何かと何かの境というイメージを持つthresholdらしい表現ですね。
名詞thresholdは可算名詞ですので、ひとつならthreshold、2つ以上の複数であればthresholdsと-sを付け加えましょう。
訳)私は敷居をまたいで家に入りました。
訳)この敷居の材質は木製です。
訳)彼は敷居に足をぶつけて叫んだ。
普段の会話で敷居を英語で何というか、多くの人が分からなかったりします。ぜひ、この機会に生活に関連する語彙力をアップしましょう。
〔物事の〕入り口、出発[開始]点
次のthresholdは物事の入り口だったり、出発点というときの使い方を紹介します。
thresholdで「物事の入り口」「出発点・開始点」
「物事の入り口」「出発点・開始点」というときのthresholdを別表現に置き換えるとstarting point for a new experienceにできます。
また、thresholdはフォーマルなイメージを持つ英語表現です。
新しい時代が幕開けするときなど、「物事の入り口」の例文をみてみましょう。
訳)まさに今、私たちは新しい時代の入り口に立っています。
さらに、「出発点・開始点」の例文を紹介しましょう。
訳)私はエンジニアとして新たな出発点に立っています。
訳)娘は大人になりかけているところです。
訳)私たちは新しい生活の開始点にいることに、とってもワクワクしています。
誰にでも、プライベートでも仕事面でも新しい入り口に立つ場面があるものです。そんなときに使いたい単語がthresholdなんですね。
「Threshold」とはビジネスでどういう意味ですか?
ここでは、thresholdをビジネスシーンで使う場合の意味と使い方を紹介しましょう。「発端」や「初め」として使われることを以下で解説します。
ビジネスにおいてのthreshold
例えば、商談の始まりというステージがあります。このように境目になるような段階をthresholdが表現します。英語を必要とする環境で仕事をしている人にはぜひ覚えておくことをおすすめします。
訳)明日は、新規クライアントとの商談の始まりだ。
仮想通貨のthreshold
仮想通貨(暗号資産)とは英語でvirtual currencyと呼ばれますが、thresholdと表現されることがあります。仮想通貨はインターネット上でやり取りできる財産的価値であり、Threshold NewtworkというネットワークはNuCypherとKeep Network間のプロトコルを統合して誕生したプロジェクトを指します。
医療関連のthreshold
最後に、医療用語としてもthresholdが使われることを紹介します。
痛みの閾値
痛みの閾値(pain threshold)というものもあり、これは痛みが起きたときの刺激で最小の程度になります。生体が痛みを感じる境界線であり、人によってこの閾値が異なるということです。よく、痛みに強い、弱いという表現もあります。
thresholdは、境目となる値であることを学びました。
医療用語としてのthresholdも、生体に反応を起こすのに必要な作用の最小の強度です。これは、境界点、限界点とも言えるでしょう。その値を超えた途端に反応する境目を数値で表現するのが閾値です。
注射を例にすれば、採血などで注射をされる際、閾値が低い人であれば痛みが苦手なのでそれだけ不安になると言えます。いわゆる痛がりですね。
痛みの閾値例文
ここで、痛みを感じる境界線「痛みの閾値」について強い、弱いの例文をみてみましょう。
訳)私は痛みに対する閾値がとっても低いです。
訳)私は痛みに対する閾値がとっても高いです。
「痛みの閾値」=痛みの感じ易さです。
痛みの閾値が下がれば、痛みが感じやすくなり、逆に閾値が上がれば痛みが感じにくくなります。
まとめ
thresholdは閾値、敷居、物事の入り口、出発点や開始点といった意味を持つ英語です。また、ビジネスにおいても医療の場でも何かの区切り、境になるような場面で使われる言葉ということも学びました。
thresholdは少し難しい単語ではありますが、意味を知れば身近かな英語になってくるのではないでしょうか?