yetと聞くと、学校で習った「もう〜」や「すでに〜」、「まだ〜」の意味で覚えている方が多いでしょう。

yetは完了形を習う時に一緒に使われる表現なので、「もう」「すでに」「まだ」の意味が一般的なのでしょう。

しかしyetは「もう」「すでに」「まだ」以外にも、文脈によって色んな使い方がされます。

そこでこの記事では、yetが持つ色んな意味を例文付きで紹介します。

この記事を読み終わる頃には、学校で習った「もう」「すでに」「まだ」の意味以外にも、英語を話す外国人が使う色んなyetの表現を適切に使い分けられるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。

yetの使い方まとめ

yetの使い方まとめ

yetには色んな使い方がありますが、よく使われる代表的な使い方は主に以下のとおりです。

「既に」「もう」や「まだ」を英語で表すyet

“yet”の意味と聞いて一番に思い浮かべるのが、この「既に」「もう」や「まだ」を意味するyetではないでしょうか?

「既に」「もう」や「まだ」を意味するyetは、学校の英語の教科書で「完了形」と一緒に習うからですね。

「既に」「もう」や「まだ」の意味で使われるyetは、肯定文や疑問文、または否定文で使われるかによって意味が変わります。

yetが肯定文や疑問文で使われる場合は「既に」や「もう」、否定文で使われる場合は「まだ」の意味で使われます。

【例文】

  • Has the mail arrived yet? I’m expecting an important letter.
    郵便物はもう届きましたか?大事な手紙を待っているんです。
  • The package hasn’t been delivered yet. It should arrive by tomorrow.
    荷物はまだ届いていません。明日までには到着するはずです。

「けれど」を英語で表すyet

yetを使った表現には「けれど」を意味する使い方もあります。

「けれど」を意味する英語表現と言われると、”but”や”however”が思い浮かぶのではないでしょうか?

確かに「けれど」を意味するyetも、butやhoweverと同じ使い方もされます。

以下例文

Aさん
I studied all night for the exam, yet I didn’t feel prepared.
訳)試験のために一晩中勉強したけれど、準備が整ったとは感じませんでした。

ただしyetを使った「けれど」は、butやhoweverとは少し違ったニュアンスで「けれど」を表現する場合もあります。

例えば以下の例文を見てください。

Aさん
The pastry was crispy, yet fluffy, and incredibly delicious.
訳)そのお菓子はサクサクだけどフワフワで、とても美味しかった。

上の例文では「サクサクだけどフワフワ」という意味で「だけど」を表現しています。

このyetは、butやhoweverで代用することが出来ますが、yetを使うことで「サクサク」と「フワフワ」という「真逆の特徴が一緒に表現されている」という「意外性」を強調するニュアンスで使うことができます。

「比較の強調」を英語で表すyet

yetには「比較級や最上級の表現を強調する」使い方もあります。

順番に見ていきましょう。

比較級の強調

yetは比較級を強調して使われることがあります。

例えば比較級の表現で以下の文章があったとします。

Aさん
This cake is sweeter than the one we had last time.
訳)このケーキは前に食べたものより甘い。

比較級を使った上の例文を、以下のようにyetを使って強調することができます。

Aさん
This cake is yet sweeter than the one we had last time.
訳)このケーキは前回食べたものよりも、もっと甘い。

上の例文のように、比較級に”yet”をつけることで、「もっと」や「さらに」といった「強調」を表現できます。

最上級の強調

上述した「yetを使って比較級を強調」する用法のように、yetは最上級を強調して使われる場合もあります。

Aさん
She is the smartest student in our class.
訳)彼女は私たちのクラスで最も賢い生徒です。

最上級の表現が使われた上の例文に、yetを加えることで以下のように強調することができます。

Aさん
She is the smartest student in our class yet.
訳)彼女は私たちのクラスで、これまでで最も賢い生徒です。

上の例文のように、最上級の文章にyetを加えることで「これまでで最も〜」の意味で最上級表現を強調できます。

「追加」を英語で表す”yet”

”yet”は「さらに」や「また」という意味で「追加」を意味して使われることもあります。

「さらに」や「また」の意味で使われる場合は、”yet another”という形で、「もう一つの」を意味する”another”とセットで使われることが多いです。

【例文】

  • The company is facing yet another financial setback this quarter.
    その会社は今回の四半期、さらなる財政的な挫折に直面しています。
  • He missed yet another deadline despite the numerous reminders.
    再三の確認があったにもかかわらず、彼はまた締切を守れなかった。
  • We need to finish yet another assignment by tomorrow.
    私たちは明日までに、さらにもう1つの課題を終える必要があります。

yetと一緒に使われることの多い”already”はどんな意味?

yetと一緒に使われることの多い”already”はどんな意味?

yetが使われた英語の文章では、よく”already”が一緒に使われているのを見かけます。

”already”は日本語にすると「もう」や「すでに」の意味になる英単語で、その意味から完了形で見かけることが多いです。

yetも完了形で使われることが多いため、以下の例文のようにyetとalreadyは一緒に見かけることが多く感じられるわけですね。

Aさん
Have you already finished your homework yet?
訳)もう宿題は終わったかい?

また完了形と相性の良いalreadyではありますが、必ずしも完了形と一緒に使う必要はなく、以下の例文のように現在形や過去形など、他の時制でも使われることがあります。

  • She already knows how to swim, even though she’s only five.(現在形)
    彼女はたった5歳なのに、もう泳げます。
  • We already knew the answer before the teacher explained it.(過去形)
    先生が説明する前に、私たちはすでに答えを知っていた。

とても使い勝手が良い表現なので、ぜひ一緒に覚えておきたいですね。

まとめ

この記事では、yetが持つ色んな意味を例文付きで紹介しました。

ここまでお読みのあなたは、学校で習った「もう」「すでに」「まだ」の意味以外にも、英語を話す外国人が使う色んなyetの表現を適切に使い分けられるだけの知識が身についているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語の表現力をより豊かにできれば幸いです。