「前提」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。「前提」や「前提条件」など、さまざまな使い方があります。

ビジネスシーンではもちろん、日常生活でも使うことがあるでしょう。しかし、英語ではどのように表現すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、前提を表す英語について紹介します。さらに、前提とはどういう意味なのか、前提という言葉を使う場面についても解説します。

そのほか、記事の後半では、前提や前提にまつわる英語を使った実際に使える英語例文も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「前提」ってどういう意味?

「前提」ってどういう意味?

「前提」は、物事や議論などを進めていくうえで、重要な基礎となる条件や事実のことをいいます。前提として条件や事実を設定することで、物事や議論を進めていく方向性を決められます。

前提という言葉は、日常生活とビジネスシーンの両方で使用され、前提として設定されるものはさまざまです。

たとえば、日常生活において、複数人で遊びに行く計画を立てる際には、予算や時間が確保できることや、遊ぶ場所などを前提として計画を立てます。

また、ビジネスシーンにおいて、会社で新商品開発のための会議を開く場合には、新商品を投入する市場や開発にかかる費用などを前提として設定したうえで話を進めます。

「前提」という言葉を使用するシーンとは?

前提という言葉は、さまざまなシーンで使用されます。

ここでは、「前提」という言葉がそれぞれのシーンでどのように使われているかについて、詳しく見ていきましょう。

【日常生活】
たとえば、複数人で旅行に行く計画を立てる際に使用します。全員が期日までに予算を準備できることを前提にスケジュールを作成したり、旅行先として特定の場所を前提として旅先での行動を計画する場合などです。

【新薬の開発】
新薬を開発する際は、その薬が特定の病気に対して効果があることを前提に開発を進めていきます。特定の病気に対して効果があることを開発の条件としており、それが前提になっています。

【ビジネスプランの作成】
ビジネスプランの作成のために、前提はさまざまな場面で使用されます。たとえば、ある新商品の売り上げを予測する場合には、市場に存在する顧客の数や商品の価格などを前提条件に設定して予測します。

【教育】
教育カリキュラムを作成するためには、対象となる学生の基礎知識などを前提に作成する必要があります。たとえば、中学校の数学のカリキュラムを作成する際には、学生が小学校で習っている算数が理解できていることを前提に作成します。

【法律】
生じた事実が、特定の法律上の効果を発生させるかを検討する際に使用されます。特定の法律上の効果を発生させるための条件を大前提、生じた事実を小前提として、小前提が大前提の条件にあてはまるかを検討していきます。

「前提」は英語でなんていうの?

前提は、英語で”premise”といいます。

”premise”には、「前提」のほかにも「根拠」という意味があります。また、前提という意味で使われる英単語には”assumption”もあります。

”assumption”は、本来「仮定」や「憶説」といった意味であり、”premise”とは含まれる意味が異なっています。一般的に、「前提」という意味で使われる英単語は”premise”です。

「前提」に関連する英語

ここでは、前提に関連する英語とその意味について具体的に見ていきましょう。

さらに、それぞれの英語を使った例文もあわせて紹介します。

premise(前提、根拠)

The argument is based on the premise that all men are created equal.
(その議論は、全ての人間が平等に創造されたという前提に基づいている。)
The plan was based on the premise that we would receive the necessary funding.
(その計画は、必要な資金が受け取れるという仮定に基づいていた。)

assumption(仮定、前提)

Our assumptions were proven wrong by the experiment.
(我々の仮定は、実験によって誤りであると証明された。)
Her plan was based on the assumption that everyone would agree.
(彼女の計画は、全員が同意するという前提に基づいていた。)

presupposition(前提条件)

His argument relies on several presuppositions that are not universally accepted.
(彼の議論は、一般的には受け入れられていないいくつかの前提条件に依存している。)
We must examine our presuppositions before reaching a conclusion.
(結論に達する前に、私たちの前提条件を検討する必要がある。)

base(基礎、根拠)

The basis of the argument is fundamentally flawed.
(その議論の基礎は根本的に欠陥がある。)
We need a strong basis for our business strategy.
(我々のビジネス戦略には強固な基礎が必要だ。)

foundation(基礎、基盤)

The charity works to lay the foundation for a better future.
(その慈善団体はより良い未来のための基盤を築くために活動している。)
Education is the foundation of a successful career.
(教育はキャリアの成功のための基礎である。)

principle(原理、原則)

The principle of equality is fundamental to human rights.
(平等の原則は、人権にとって基本的なものである。)
Scientific principles are based on empirical evidence.
(科学的原理は経験的な証拠に基づいている。)

「前提」を使った実際に使える英語例文

ここでは、「前提」を使った英語例文を見ていきましょう。

Aさん
Why do you think this marketing strategy will work?
なぜこのマーケティング戦略がうまくいくと思うのですか?
Bさん
Well, the fundamental premise is that our target audience is highly engaged on social media. As a basic premise, we believe that leveraging social media influencers will drive brand awareness and increase sales.
私たちのターゲット層が、ソーシャルメディアに非常に関心を持っていることを、基本的な前提としているからです。その大前提として、ソーシャルメディアのインフルエンサーを活用することでブランド認知度が高まり、売上が増加すると考えています。

 

Aさん
Why did you reject the proposal?
なぜその提案を却下したのですか?
Bさん
The premise was flawed. It assumed we had more budget than we actually do.
前提が間違っていたからです。実際には予算がもっとあると仮定していたのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「前提」をテーマに、前提の意味や英語表現を紹介しました。

前提は、英語で”premise”や”assumption”と表現します。一般的に、前提という意味で使われることが多いのは”premise”です。

”premise”は、日常生活ではもちろん、ビジネスシーンでもよく使用する英語なので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。

さらに、記事の後半では、実際に使える英語例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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