knowという動詞は、英語を学ぶ上でとても基本的な英単語です。
Do you know this person?
訳)この人を知っていますか?
I don’t know what to do.
訳)何をするのかわからない。
基本的な英単語だからこそ、英文に登場する頻度も高いですよね。そんなknowですが、私たちが学校で習った「知っている」という日本語訳以外にも様々な使われ方があることをご存知でしょうか?
例えば、「I knew him at once.」という英文、瞬時に理解出来たでしょうか?
このように、私たちが一般的に知っている意味や形とは別の形で使われることもたくさんあります。その度に英文を読むのが詰まってしまうのはストレスですよね。
そこでこの記事では、基本的で頻繫に登場する英単語でありながら、様々な意味や形を持ってる「know」について詳しく解説していきます。
鉄板!knowで表す英語表現
冒頭でお伝えした通り、knowには「知っている」以外の意味や、know以外の形でも頻繫に登場します。
そこでこの記事では、以下のknowの形別に、それぞれの意味や使い方をお伝えしていきます。
- know
- knowing
- known
- knowledge
- acknowledge
- knowledgeable
順番に見ていきましょう。
1.know
まずは最もよく見知った形といって良い「know」について見ていきましょう。
辞書を引くと、knowという形だけでたくさんの意味があります。
その中でも、頻繫に使われるものを見ていきましょう。
- 知っている
- 熟知している
- 見分ける
- 噂には聞いている
1.知っている
knowの意味として最も知られる意味ですね。誰々について知っている、次にどうすべきかを知っているなど、人や行動について「知っている」と表す時に使うことが出来ますね。
I know him. We worked together once.
訳)彼の事は知っているよ。一度一緒に働いたんだ。
He knows the truth of the incident.
訳)彼は事件の真相を知っている。
2.熟知している
何かを熟知していることを表現する時にもknowが使われます。
- She knows Spanish.
彼女はスペイン語を知っている。(スペイン語が出来る。) - I know the region well.
その地域には明るい。
1.の例文は「スペイン語を熟知している」というニュアンスから、「彼女はスペイン語が出来る」という意味にもなります。
2.の例文は「その地域を熟知している」というニュアンスから、「その地域に明るい」という意味になります。
「知っている」のニュアンスから、上のような意味にもなるんですね。
3.見分ける・~だとわかる
knowには「見分ける」や「~だとわかる」の意味もあります。
- I knew him at once.
- You will know him by his long hair.
1.の例文は「すぐに彼だとわかった」の意味
2.の例文は「彼のロングヘアで彼だとわかるだろう」の意味です。
「知っている」という直訳だけの知識ではイメージしにくいので、ぜひ覚えておきたい用法です。
2.knowing
続いてknowingについて見ていきましょう。knowにingが続いているので、「現在進行形?」と思われるかもしれませんね。確かに単語の後ろにingが続いていたら、真っ先に思い浮かぶのが現在進行形です。
しかし、know対しては現在進行形はご法度!(NG!)なぜなら、knowは「状態動詞」と呼ばれ、know自体に「~している」という意味が含まれているからです。
他にも状態動詞として「love」も代表的です。したがってknowingは、動名詞や分子構文(現在分詞)で使われる場合が多いです。
- Knowing too much is dangerous.
- Not knowing what to do, I did nothing.
1.の例文は、knowを動名詞にした形で「知りすぎている事は危険だ。」という意味の例文
2.の例文は、分詞構文(現在分詞)で「何をして良いのかわからなかったので、何もしなかった。」という意味の例文です。
3.known
knownはknowの過去分詞形で、多くの場合「知られている」という意味の形容詞的な役割を果たします。
- He is known to the public.
- He is known as the most famous singer in Japan.
1.の例文は、「彼は世間に名が通っている(知られている)」の意味です。
2.の例文は、「彼は日本で最も有名な歌手として知られている」の意味です。
knownに続く前置詞(toやas)で「誰から知られているのか」が決まります。「know」だけを覚えるのではなく、熟語として覚えておきたい形ですね。
4.knowledge
ここからは高校レベル程度の語彙(ごい)力になります。knowledgeは名詞で「知識」や「認識」を意味します。
- Knowledge is power.
- He has a good knowledge of economy.
1.の例文は、「知識は力だ。」という意味
2.の例文は、「彼は経済の知識に富む。」という意味です。
5.acknowledge
前述のknowledgeの派生で「acknowledge」という表現があります。acknowledgeには「認める、承認する」の意味があります。
He acknowledged the truth of it.
訳)彼はそれが真実だと認めた。
元の意味の「知っている」からの連想だけでは少し浮かびにくい意味かもしれませんね。
「acknowledge」を見かけるたびに「あぁ、確かknowからはちょっとだけ連想しにくい意味だったなあ」と思い出しながら、「認める」の意味まで思い出せるようになりましょう。
6.knowledgeable
knowledgeableは「聡明な、物知りの」を表す形容詞です。knowledge(知識)+able(出来る)という発想から連想しやすいかもしれませんね「knowledgeable」から意味を連想するのは難しくありませんが、「物知りの」から英語を連想しようとすると「knowledgeful」が出て来るかもしれません。
これは実際に筆者が経験した失敗談ですが、knowledgefulという英語は使われません。なので、英作文や英会話などで「聡明な、物知りの」を発話する時は、「あぁ、knowledgeの後にfulじゃなくてableをつけるんだったな」と思い出せるようになりましょう。
She is very knowledgeable about ecology.
訳)彼女は自然環境についてとても詳しい。
まとめ
この記事では、「知っている」にとどまらないknowの意味や用法についてお伝えしてきました。knowは中学英語の中でもかなり最初に習う基礎の英単語です。しかし、掘り下げてみたらこんなにも意味や用法があったんですね。
ここまでお読みのあなたは、もうknowについて英語中上級者レベルの知識が備わっています。この記事でお伝えした知識が、あなたの英語学習をより充実させられれば幸いです。