学生の方で、将来は大学で英語を学びたい、留学や仕事で海外に行ったり、英語を使った仕事をしたいと思っている方は多いのではないでしょうか?あるいは社会人の方で、仕事をやめて大学で勉強しようと計画している方もいるかもしれません。

今回はそんな方々に向けて、英語に関係する学科へと進学した方の受験体験談をお送りします!

一般入試で大学を受験しようと思った理由

私の高校はとても勉強に力を入れている高校でした。外国語コースがあり、英語の勉強のレベルが高いということで入学しましたが、どんな科目でも熱心に取り組まないと成績はもらえませんでした。学年+2時間を毎日の勉強時間として確保しなければならない決まりでした。

外国語コースのある県立高校は少ないですが、その中でも上の方のレベルに位置する高校でした。ですので、推薦やAO入試などではなく、一般入試で大学を決める生徒かアメリカやカナダ、イギリスなどの大学に留学する生徒に分かれました。もちろん中には短期大学や専門学校を選ぶ生徒もいましたが、とても少なかったです。

私は小さい頃からずっとアメリカに留学したいと思っていました。高校卒業と共に海外の大学に留学する友人たちを見ているととても羨ましかったのですが、経済的に厳しかったため私は諦めて日本の大学に行くことに決めました。日本の大学に一般入試で入ることに決めたのは経済的な問題だけではありません。

それは、自分の力を試したかったからです。私は高校受験のときは推薦で合格したので、正直あまり勉強することなく受験を終えてしまいました。自分ではそれが”楽をしている”と思っていたのです。大学受験まで楽をするわけにはいかないと考え、一般受験に臨みました。大学受験はかなりの勉強量が必要になります。一日何時間も机に向かいます。

あえてそれを望んで一般入試を選びました。”楽をしたくない”という考えもありましたし、一年間必死に勉強し続けることで自分の忍耐力や集中力を高めることができると思いました。大学受験を通して、一年間で自分の様々な力を鍛えることを決めました。

一日の勉強スケジュール

自宅での勉強

私の一日は6時から始まり、7時から英単語と古典単語の暗記をします。古典単語帳は学校で配布されたものなので名前を忘れてしまいましたが、英単語帳は”ターゲット1900”を使っていました。このターゲットは1200のものもあって、1900が一番単語数の多い単語帳になります。

1ページに10単語載っていて、それを毎日5ページずつ暗記しました。一冊が終わったらまた最初のページから繰り返し暗記します。その単語帳を丸暗記すれば十分受験には対応できますので、英単語帳はその一冊しか使っていません。たまに問題集などに出てきたターゲットに載っていない単語はその都度調べて覚えるようにしていました。

単語暗記が一通り終わったら塾で出された宿題をやります。英語の長文問題と熟語の穴埋め問題が主な宿題でした。長文はなるべく辞書を使わないでとにかく時間がかかってでも読み切ります。一文をいくつかに区切って読むやり方がとても読みやすかったです。熟語は分からないものは辞書やネットで調べましたが、自分が知らなかったものは徹底的に頭に叩き込むようにしました。

夜寝る前にもう一度熟語の部分を見直したりすると頭に入りやすかったです。塾の英語の問題集が終わったら、次は学校の分厚い資料集で世界史を暗記しました。500ページ近くありましたが、それを一年間で覚えられるところまで暗記しました。教科書を使わずに資料集だけで勉強しました。それだけでも十分流れが入ってくるからです。最近の世界史の資料集は、カラフルで分かりやすくまとめられていてとても使いやすいものです。どこに行くにも持ち歩いていました。

世界史の資料集は一日に何ページと決めずに、覚えられるところまで頭に入れました。大事なところは蛍光ペンを活用して、目立つようにします。世界史の資料集暗記の時間が一番長かったです。だいたい一日に4時間くらいはずっと資料集を読んでいました。世界史が終わったら次は古典の勉強に移ります。古典に関しては活用法の丸暗記から始まり、その後はひたすら問題を解きました。

採点も自分で行い、間違っているところは時間をかけて調べ、メモをとります。古典の勉強に関してはそれの繰り返しです。塾や学校のワークブック以外にも自分で購入して使ったものもありました。とにかく問題の量をこなすことが大事だと言われていたので一年間で膨大な数の問題を解きました。

だいたいこの流れが終わるのは夕方の6時くらいです。その後に夕飯とお風呂を済ませて、その日体力が残っていればまた机に向かって11時くらいまで勉強しました。夕飯後に勉強するときは、世界史資料集の暗記ばかりしていました。塾に行かない日はこのような勉強の流れでした。

塾での勉強

塾での授業はいつも9時から始まりました。8時半くらいに家を出ていたので、6時に起きて家を出るまでは英単語を暗記していました。1限は世界史でした。塾で配布される問題集を先生と一緒に解いていき、それを片端から暗記していきました。時には地図も使って、”かつての中国がどこに位置していたのか”などもたまに入れていきます。

2限は古典の授業でした。初めに1つのストーリーを読んで問題をいくつか解きます。それを先生と答え合わせしていく流れです。ストーリー自体は短いのですが、古典は難しいものなので、その短いストーリーを完成させるのに毎回1時間かけていました。

3限と4限は2時間続きで英語の授業でした。最初のコマは熟語や単語の勉強です。穴埋めをして熟語を完成させる問題をたくさんこなしました。それぞれの熟語は、決して持っている意味が一とは限りません。ですので、そのイディオムが意味するものは併せて覚えました。私は自分でイディオム帳を作って、少し時間が空いた時などにずっと読んでいました。特に寝る前に少し読むと、頭に入りやすかったです。

4限目はリーディングの授業でした。宿題で解いてきた長文の答え合わせと解説です。先生に和訳してもらいながら、意味の分からないところはメモにとっていきました。自分で頑張って理解できそうな部分にはあまり和訳を書かないようにしました。和訳を書いてしまうとそれに頼って自分で解読しようとしなくなるからです。

4限の授業が終わったら自習室に行って夜の9時まで自習しました。その日の授業で習ったことの復習や、分からないところを再度先生に質問しに行きました。塾がある日はこのような感じで一日塾にいて、お昼休憩の1時間以外は朝9時から夜9時までみっちり勉強しました。

各大学の試験内容

私は私立の四年制大学を6つ受けました。亜細亜大学国際関係学部・桜美林大学リベラルアーツ学群・東洋大学文学部・獨協大学外国語学部・明治大学国際日本学部・立教大学異文化コミュニケーション学部の6つです。

亜細亜大学国際関係学部

この大学は国語と英語だけの試験でした。国語は長文読解と漢字、四字熟語、類似熟語、古典の問題が出ました。私は国語がとても苦手なのですが、亜細亜大学の国語の問題はそこまで難しいものではないと感じました。長文も複雑なものではなく、読みやすかったです。

英語の問題は単語の穴埋め問題から始まり、会話文を成立させる問題、長文読解と続き、リスニングで終わりました。単語の穴埋めは、単語を埋めて熟語を完成させる問題です。会話文は抜けているカッコの中に単語や文を入れて会話のやり取りを成立させる問題でした。熟語はベーシックレベルのものをしっかり頭に入れていれば解ける問題ばかりでした。

長文は複雑な文はあまり入っていなくて、集中して読めばスッと頭に内容が入ってきました。だからスムーズに問題に取り掛かれましたし、一問一問にそこまで時間はかからなかったです。

桜美林大学リベラルアーツ学群

こちらの大学も国語と英語だけの試験でした。あまり亜細亜大学の問題と変わりませんが、漢字、類義語、長文読解です。古典の問題はありませんでした。

英語は単語の穴埋め、類義語、長文読解、リスニングでした。問題を解き終わって見直しをする時間も十分にありました。出てくる単語のレベルもそこまで高くはなくて、毎日きちんと英単語の暗記をしていれば問題ないようでした。リスニングは45問で亜細亜大学よりは問題数が多かったです。

東洋大学文学部

こちらの大学は”日東駒専”と言われているレベルの大学で、MARCHレベルのワンランク下の大学になります。難しいレベルかと思ったのですが、入試のレベルは桜美林大学などと変わらず、とても解きやすかったです。ただ倍率がとても高い大学なので、90%近く点数をとらないと合格にはなりません。東洋大学も国語と英語の2教科受験でした。

国語は漢字、四字熟語、長文読解、作文から成っていました。漢字と四字熟語は暗記してあればスラスラ解くことができます。一番時間がかかったのは作文です。

英語の試験は発音・熟語形成・短文・長文読解でした。やはりどの大学でも長文読解は一番時間がかかると言われていますが、東洋大学の英語の長文問題は内容が易しく、自分の納得のいく答えを導き出すことができる問題でした。発音と熟語の問題は、塾で勉強したものが多く出題されました。

獨協大学外国語学部

こちらも英語と国語の2科目受験でしたが、とてもレベルが高く、一問一問に時間がかかりました。国語の問題は漢字・長文読解・古典読解でした。長文読解がとても難易度が高く、どこの文を読んでもヒントすら見つからず苦戦しました。古典も亜細亜大学よりもはるかに難しくなっていて、ほとんど解けませんでした。

英語の問題に関しては最後まで解き終わらなかったのを覚えています。単語を埋める部分から既に難しかったです。あれだけ勉強したのに、勉強が足りていないことを感じてしまったくらいでした。長文の中には知らない単語が大量に出てきて、読んでも文の意味が理解できず、話の流れが入ってこなかったです。リスニングはひっかけ問題が多く、自分で絞った2択で迷ってしまい、答えを出すのに時間がかかりました。全体的にとてもレベルが高かったです。

明治大学国際日本学部

明治大学は国語と英語、世界史が受験科目でした。国語は漢字・長文読解・古典、世界史はイギリスの植民地に関してが主な問題、英語は単語・長文・リスニングでした。国語の問題内容は忘れてしまったのですが、世界史は応用問題が多く資料集を深く読み込んでいないと解けない問題がたくさん出てきました。

英語は発音問題・穴埋め・並べ替え・短文・長文・リスニングと、かなり盛りだくさんでした。並べ替えがとても複雑で、時間を使ってしまった覚えがあります。長文は、単語を推測することから始め、日本語に訳すことができても理解が難しい問題でした。

立教大学異文化コミュニケーション学部

立教大学も明治大学と同様、国語・英語・世界史の3教科でした。国語の試験は長文問題の中に漢字の問題が入っていて、最後は古典の問題です。世界史は様々な時代から少しずつ問題が出されていて、時代の並べ替えや地図を見て国の配置を答える問題が出ました。

英語は発音・穴埋め・長文・リスニングでしたが、穴埋めをしてイディオムを完成させる問題が長文よりも難しかったです。立教大学のイディオム作成問題は、ネイティヴの人でもあまり使わないであろうイディオムがたくさん出てきて、受験用のイディオムであると感じました。

入試や塾などの費用

大学受験のためにかかった費用は試験代と塾代です。まず高校2年生の3月から1ヶ月古典の個別指導を受けるために10万円かかりました。4月からは国語・英語・世界史のクラスに入り、年間全部で約100万円でした。この100万円の中には夏期講習代と冬期講習代、教科書代も入っています。入試の際はセンター試験の時に15,000円かかりました。一般受験の時は1校につき35,000円でしたので、私の場合は35,000×6校で190,000円でした。

合計でだいたい1,305,000円です。参考書代は学校で配布されたものや塾で配布されたものを使っていたので、最初に払った費用の中にすべて含まれていました。ですので、参考書代でいくらかかったかは明確には分かりません。

まとめ

受験を乗り越えたことで自分を精神的に鍛えることが出来ました。世界史は大人になったら使わないかもしれないですが、英語は勉強した分、就職活動の時や旅行の時などに使えますし、自分の武器にもなります。実際今私は会社で英語を使って仕事をしています。留学にも行けました。

大学受験に向けて勉強したことで大学卒業後の道も開けたと私は思っています。特に英語はこの先もずっと使っていけるものになりますので、単語・イディオム・会話文・長文、全てに取り組んで良かったです。